HubSpot連携の3つの方法(マーケットプレイス・API・Data Hub)の違いと使い分け。主要SaaS連携の設計パターンと注意点。
「HubSpotと既存のツールを連携させたいが、どの方法が最適かわからない」「API連携とマーケットプレイスのアプリ、どちらを使うべきか判断基準がほしい」——HubSpotの導入が進むにつれて、外部ツールとのデータ連携は避けて通れないテーマになります。
HubSpotは1,700以上のアプリが登録されたマーケットプレイスを持ち、さらにREST APIやWebhookによるカスタム連携にも対応しています。加えて、Data Hub(旧Data Hub)のデータ同期機能を使えば、ノーコードで双方向のデータ連携を構築することも可能です。
本記事では、HubSpot連携の3つの方法を整理したうえで、主要SaaS連携のパターンとAPI連携の基本設計を解説します。
本記事はStartLinkの「HubSpot完全ガイド」関連記事です。
この記事でわかること
HubSpotと他ツールの連携方法を知りたいDX推進担当者・マーケティング担当者に向けた記事です。
- HubSpot連携の3つの方法(マーケットプレイス・API・Data Hub)の違いと使い分け — 数クリックでインストールでき、コーディング不要で連携を開始できるのが最大のメリットです。
- 主要SaaS連携の設計パターンと注意点 — HubSpotを営業基盤として使いながら、既存のCRM・SFAとデータを連携するケースは非常に多い設計パターンです。
- API連携の基本アーキテクチャ — HubSpotAPIの認証には、主に以下の2つの方式があります。
- iPaaS(Make・Yoomなど)を活用したノーコード連携 — HubSpotと外部ツールの連携は、「とりあえずつなぐ」だけでは期待した効果が得られません。
- 連携設計で失敗しないためのチェックポイント
HubSpot連携の3つの方法
1. マーケットプレイスアプリ
HubSpotアプリマーケットプレイスには、Salesforce、Slack、Google Workspace、Microsoft 365、Zoomなど1,700以上のアプリが登録されています。数クリックでインストールでき、コーディング不要で連携を開始できるのが最大のメリットです。
適しているケース
- 標準的な連携パターンで十分な場合
- 技術リソースが限られている場合
- 素早く連携を開始したい場合
注意点
- カスタマイズの自由度は限定的
- アプリによっては同期方向(一方向/双方向)や同期頻度に制限がある
- サードパーティ製アプリの場合、追加のサブスクリプション費用が発生することがある
2. REST API / Webhook
HubSpotのREST APIは、コンタクト・企業・取引・チケット・カスタムオブジェクトなど主要なCRMオブジェクトに対して、CRUD(作成・取得・更新・削除)操作を提供しています。Webhookを組み合わせれば、HubSpot側のイベント(コンタクト作成、取引ステージ変更など)をリアルタイムに外部システムへ通知する仕組みも構築できます。
適しているケース
- マーケットプレイスにない独自の連携が必要
- データの同期タイミングやフォーマットを細かく制御したい
- 社内システムやレガシーシステムとの連携が必要
注意点
- API呼び出し回数にはレート制限がある(プランにより異なる)
- 開発・保守のための技術リソースが必要
- エラーハンドリングとリトライ処理の設計が重要
3. Data Hub(旧Data Hub)データ同期
Data Hubのデータ同期機能は、HubSpotと外部アプリ間のデータをノーコードで双方向同期する仕組みです。同期対象のフィールドマッピング、同期方向(一方向/双方向)、優先ルール(競合時にどちらのデータを優先するか)を画面上で設定できます。
適しているケース
- CRMデータと外部システムのデータをリアルタイムに同期したい
- コーディングなしで双方向同期を実現したい
- データの整合性を重視する場合
主要SaaS連携の設計パターン
CRM・SFA連携
HubSpotを営業基盤として使いながら、既存のCRM・SFAとデータを連携するケースは非常に多い設計パターンです。特にSalesforceとの連携は、HubSpot公式のネイティブ連携が提供されており、リード・コンタクト・取引の双方向同期が可能です。
会計・請求ソフト連携
HubSpotの取引データを会計ソフト(freee、マネーフォワード、QuickBooksなど)と連携し、受注から請求・入金管理までを一気通貫で管理する設計です。Commerce Hubの見積もり・請求機能と組み合わせることで、営業→経理の情報伝達を自動化できます。
コミュニケーションツール連携
Slack、Microsoft Teams、Chatwork、LINE公式アカウントなどのコミュニケーションツールとHubSpotを連携することで、CRMイベント(新規リード獲得、取引ステージ変更、チケット作成など)の通知を自動化できます。
BIツール・データ分析連携
HubSpotのCRMデータをBigQuery、Snowflake、Looker Studioなどに連携し、高度な分析やダッシュボード構築を行うパターンです。HubSpotの標準レポートでは対応しきれない複雑な分析要件がある場合に有効です。
iPaaS(ノーコード連携プラットフォーム)の活用
Make(旧Integromat)、Yoom、Zapierなどのipaasを使えば、HubSpotと他のSaaSをノーコードで連携できます。マーケットプレイスにないアプリとの連携や、複数ステップの自動化フローを構築する際に特に有効です。
HubSpot ゴールドパートナーが開発・提供
HubSpotと会計ソフトの連携には、HubSpotゴールドパートナーのStartLinkが開発する連携アプリが利用できます。freee会計とはSync for freee、マネーフォワード クラウドとはSync for Money Forwardで、取引情報からの見積書・請求書作成や取引先・品目の同期が可能です。主要なクラウド会計ソフトの双方に対応しているため、経理体制に合わせて選択できます。
API連携の基本設計
認証方式
HubSpot APIの認証には、主に以下の2つの方式があります。
- Private App Token: 自社開発用。HubSpot設定画面から発行し、APIリクエストのBearerトークンとして使用
- OAuth 2.0: 外部アプリや他社のHubSpotポータルと連携する場合。アプリのインストールフローで認証トークンを取得
データモデルの理解
API連携を設計する前に、HubSpotのデータモデル(オブジェクト・プロパティ・関連付け)を正しく理解することが重要です。コンタクト・企業・取引・チケットの4つの標準オブジェクトと、それらの関連付け(Association)の構造を把握したうえで、どのデータをどの方向に同期するかを設計しましょう。
エラーハンドリングのベストプラクティス
- レート制限(429エラー)への対応: 指数バックオフによるリトライ
- データ競合の解決ルール: タイムスタンプベースか、マスターデータソースの指定か
- ログと監視: 同期エラーの検知・通知の仕組みを必ず組み込む
さらに詳しく知りたい方へ|関連記事
HubSpot連携の個別テーマについて、以下の記事で詳しく解説しています。
データ分析基盤との連携
コミュニケーションツール連携
業務ツール連携
連携基盤・設計
HubSpot ゴールドパートナーが開発・提供
HubSpotとNotionを併用している場合、HubSpotゴールドパートナーのStartLinkが開発した連携アプリ「Sync for Notion」を使うと、HubSpotのCRM画面からNotionのページやデータベースを直接作成・編集・参照できます。議事録やナレッジをコンタクト・取引に紐づけて管理したい企業に適しています。詳細はSync for Notionをご覧ください。

引用:Sync for Notion|HubSpot ↔ Notion プロパティの双方向マッピング
まとめ
属人化を防ぎ、チーム全体で再現可能な仕組みとして標準化することが成功の鍵です。
- HubSpotの連携方法はマーケットプレイスアプリ・Data Sync・API連携の3段階があり、要件に応じて選択する
- 主要SaaS(Slack・Gmail・Salesforce等)との連携はマーケットプレイスアプリで手軽に実現できる
- API連携は自由度が高いが、開発・保守コストが発生するため、標準連携で足りない場合のみ検討する
- まずは連携したいSaaSをリストアップし、HubSpotマーケットプレイスで対応アプリがあるか確認してみてください
よくある質問(FAQ)
Q1. HubSpotの連携方法はどれを選ぶべきですか?
A. まずマーケットプレイスに目的のアプリがあるか確認してください。標準的な連携(Slack通知、Google Workspace連携など)であればマーケットプレイスアプリが最もコストも手間も少ない選択です。マーケットプレイスにない連携や、同期タイミング・データフォーマットを細かく制御したい場合はAPI連携を検討します。ノーコードで双方向同期を実現したい場合はData Hubのデータ同期機能が適しています。
Q2. iPaaS(MakeやYoom)とAPI直接連携、どちらがよいですか?
A. 技術リソースの有無で判断します。社内にエンジニアがいない、または開発工数を最小限にしたい場合はiPaaSが適しています。一方、大量データの同期、リアルタイム性の要求、複雑なビジネスロジックの組み込みが必要な場合はAPI直接連携の方が柔軟性・パフォーマンスともに優れます。iPaaSは月額費用が発生するため、長期的なコスト比較も考慮しましょう。
Q3. Data Hub(旧Data Hub)のデータ同期はどのプランから使えますか?
A. Data Hubのデータ同期機能はStarter以上のプランで利用可能です。ただし、Starterでは同期できるアプリ数やカスタムフィールドマッピングに制限があります。複数のアプリとの双方向同期や高度なフィールドマッピングが必要な場合は、ProfessionalまたはEnterpriseプランを検討してください。
Q4. 連携時にデータの重複が発生した場合はどう対処しますか?
A. HubSpotには重複管理機能が標準搭載されています。連携設定時に「重複チェックキー」(メールアドレス、企業ドメインなど)を正しく設定することが予防策です。既に重複が発生している場合は、HubSpotの重複管理ツールでマージ候補を確認し、手動または一括でマージできます。Data Hubのデータ品質自動化機能を使えば、重複の自動検知・マージも可能です。
Q5. 連携がうまく動かない場合のトラブルシューティングはどうすればよいですか?
A. まずHubSpotの「設定 > 連携」画面で同期ステータスとエラーログを確認してください。API連携の場合は、レート制限(429エラー)やスコープ不足(403エラー)が主な原因です。マーケットプレイスアプリの場合は、アプリの再認証やHubSpotサポートへの問い合わせが有効です。iPaaS経由の場合は、iPaaS側の実行ログでエラー箇所を特定できます。
HubSpot連携の設計でお悩みなら
HubSpotと外部ツールの連携は、「とりあえずつなぐ」だけでは期待した効果が得られません。どのデータを、どの方向に、どのタイミングで同期するかの設計が、連携の成否を分けます。
株式会社StartLinkは、HubSpotゴールドパートナーとして、API連携・iPaaS連携・Data Hub活用のいずれのアプローチにも対応しています。既存のシステム構成を分析し、最適な連携アーキテクチャの設計から実装・運用保守まで一貫して支援いたします。
「HubSpotと社内システムをどう連携すればいいかわからない」「既存の連携がうまく機能していない」という方は、お気軽にご相談ください。
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