電話営業の中身は、記録しなければ誰にも引き継げません。HubSpot × MiiTel連携は、通話という最も属人化しやすい営業活動をCRM上のデータに変える仕組みです。
「営業の電話内容がブラックボックスで、マネージャーが把握できていない」
「通話記録がCRMに残っておらず、引き継ぎの際に過去のやり取りがわからない」
「架電件数はスプレッドシートで集計しているが、中身の質までは追えていない」
——こうした課題は、HubSpotとMiiTelの連携で解消に向かいます。
MiiTel(ミーテル)とは、AIが通話内容を自動で録音・文字起こし・分析するIP電話サービスです。HubSpotと連携することで、通話データをコンタクトや取引のレコードに自動で紐づけ、電話営業を「件数」だけでなく「中身」まで可視化できます。この分野の体系的な情報はHubSpot機能ガイドでまとめています。
この記事では、HubSpot × MiiTel連携のメリットから設定方法、営業チームでの活用設計、そして率直な限界まで解説します。
本記事は「HubSpot購入グループ(Buying Groups)活用ガイド|ABM戦略を加速する設計」シリーズの一部です。
本記事はStartLinkの「HubSpot完全ガイド」関連記事です。
この記事でわかること
MiiTel連携の導入を検討している方が、何から手をつけて、どこまで運用を広げれば効果が出るのかを具体的にイメージできるように整理しました。技術的な設定手順だけでなく、営業組織としての活用設計まで扱います。
- MiiTelとHubSpot連携で何が変わるか — 通話の録音・文字起こし・通話時間がHubSpotのコンタクトレコードにアクティビティとして自動記録され、過去のやり取りが一覧で追えるようになります。
- 連携設定の4ステップ — 連携の有効化、電話番号によるコンタクトの紐づけ、アクティビティの表示設定、通話KPIのレポート構築までの流れを整理します。
- インサイドセールスでの活用設計 — HubSpot側のスコアリングやページ閲覧データで架電リストを組み、架電後の処理をワークフローで自動化する設計を解説します。
- 通話データを使ったコーチングの仕組み化 — トーク比率や文字起こしを使い、個人の感覚ではなくデータで指導できる状態をつくる方法を扱います。
- 導入前に知っておくべき限界 — ライセンス費用、文字起こしの精度、データ保存ポリシー、電話以外のチャネルの扱いについて率直に書きます。
インサイドセールスの立ち上げ・改善を担当されている方、営業マネージャーとして架電の質を管理したい方に向けて書いています。最後まで読むと、自社の営業プロセスのどこにMiiTelを組み込み、どの順番で設定・運用を広げていけばよいかを自分で設計できるようになります。
MiiTelとは何か、なぜCRMと繋ぐ必要があるのか
まずMiiTel単体の機能と、それをHubSpotに繋ぐ理由を整理します。MiiTelはそれ自体で通話分析の完結したツールですが、CRMと繋がっていないと「通話の記録はMiiTel、顧客の情報はHubSpot、架電の管理はスプレッドシート」と情報が三箇所に分散します。この分散を解消するところが連携の出発点になります。
MiiTelの主な機能
MiiTelは、RevComm社が提供するAI搭載のIP電話サービスです。営業電話の録音・文字起こし・感情分析・トーク比率分析などをAIが自動で行い、通話品質の向上と営業活動の可視化を支援します。
| 機能 |
内容 |
| 通話録音 |
すべての通話を自動録音 |
| AI文字起こし |
通話内容を自動テキスト化 |
| 感情分析 |
声のトーンや話速から感情の変化を検出 |
| トーク比率分析 |
営業と顧客の発話比率を可視化 |
| キーワード検出 |
特定のキーワード(競合名、価格等)の出現を検知 |
| CRM連携 |
HubSpot、Salesforceなどとの自動データ連携 |
スプレッドシート架電管理の限界
多くの営業チームでは、架電リストと結果をスプレッドシートで管理しています。担当者が架電後に「不在」「再コール」「アポ獲得」と手入力し、それを週次で集計する形です。この運用には、入力が後回しになって記憶頼みになる、担当ごとに記載粒度がバラバラで集計できない、顧客リストとHubSpotのコンタクトに差分が生まれる、といった限界があります。
そして何より、シートに残るのは「結果」だけで「中身」が残りません。アポが取れなかった理由も、顧客が何に反応したのかも、担当者の頭の中にしかない状態になります。
通話データをCRMに置くと何が変わるか
HubSpotに通話データが集まると、コンタクトレコードを開くだけで、メール・フォーム送信・ページ閲覧・通話という一連の履歴が時系列で並びます。情報が分散していると「スプレッドシートを見て、チャットを遡って、CRMを開く」という手間が発生しますが、全部HubSpotに入っていれば過去のやり取りを一覧で確認できます。一元管理の効果が、最も属人化しやすい通話という領域にまで広がることが、連携の本質的な価値です。
ただし、通話データを入れただけで営業が改善するわけではありません。後述するように、データをどう見てどう行動に繋げるかという運用設計とセットで初めて意味を持ちます。
HubSpot連携で得られる4つのメリット
連携のメリットは「記録」「可視化」「コーチング」「引き継ぎ」の4つに整理できます。どれも単独の機能価値ではなく、CRMに蓄積されるからこそ生まれる価値である点が共通しています。
通話履歴がCRMに自動記録される
MiiTelの通話データ(録音、文字起こし、通話時間など)がHubSpotのコンタクトレコードに自動的にアクティビティとして記録されます。営業担当者が手で入力する必要がないため、「忙しくて入力できなかった」という記録漏れが構造的に発生しません。人の意志に頼らず仕組みで記録を担保するという考え方が、そのまま実装されている形です。
営業活動が定量的に可視化される
電話営業は従来「何件架電したか」しか計測できないことが多くありました。MiiTel連携により、以下のような定量データをHubSpotで分析できるようになります。
- 通話件数・時間の推移
- 通話から商談化したコンバージョン率
- 担当者別のトーク比率(営業の話しすぎを検知)
- 通話品質スコアの平均値
重要なのは、これらを架電件数と並べて見ることです。件数だけを追うと「とにかくかける」方向に寄りますが、商談化率やトーク比率と並べることで「どうかけるか」の議論ができるようになります。
営業コーチングがデータベースになる
マネージャーが録音を聞いて具体的なフィードバックができるようになります。「この通話では顧客の話す比率が30%しかなかった。もう少しヒアリングに時間をかけよう」といった、データに基づくコーチングが可能です。「もっと顧客の話を聞こう」という抽象的な指導と、実際の通話を一緒に聴きながら比率を示す指導とでは、納得感が変わってきます。
引き継ぎが仕組みとして成立する
担当者の変更や退職時に、過去の通話履歴がCRMに残っているため、顧客との会話内容を新しい担当者がすぐに把握できます。属人的な「あの人しか知らない」情報をCRMに蓄積する仕組み化の一環です。新人が配属された際にも、先輩の通話を遡って聴くことが実務的なトレーニングになります。
連携の設定方法|4ステップで構築する
ここからは実際の設定手順です。全体像としては「繋ぐ → 紐づける → 見せる → 測る」の4段階で、最初の2つが技術設定、後ろの2つが運用設計にあたります。いきなり全部を作り込むよりも、まず繋いで記録が溜まる状態をつくり、レポートは溜まったデータを見てから設計する方が現実的です。
ステップ1: MiiTelのHubSpot連携を有効化
- MiiTelの管理画面からHubSpot連携設定を開く
- HubSpotアカウントとのOAuth認証を実施
- 連携するデータ(通話ログ、録音リンク、文字起こし等)を選択
連携するデータの選択では、最初から全項目を流し込むのではなく、通話ログと録音リンクを軸に始めるのが扱いやすいです。文字起こしテキストはレコード上の表示量が増えるため、運用を見ながら追加するかを判断する形でよいでしょう。
ステップ2: コンタクトの紐づけ設定
MiiTelの通話データをHubSpotのどのコンタクトに紐づけるかのマッチングルールを設定します。
| 方式 |
内容 |
注意点 |
| 電話番号ベース |
発着信の電話番号でコンタクトを自動検索・紐づけ |
既存データの電話番号の表記ゆれがあると紐づかない |
| 新規コンタクト自動作成 |
未登録の電話番号からの着信時に新規コンタクトを自動作成 |
無条件にオンにすると不要なレコードが増えやすい |
ここは連携の成否を分ける部分です。電話番号の表記が「03-1234-5678」「0312345678」「+81-3-1234-5678」のように混在していると、通話が既存コンタクトに紐づかず、別レコードとして積み上がってしまいます。連携前にHubSpot側の電話番号プロパティの表記を揃えておくと、後の手戻りが減ります。
ステップ3: アクティビティの表示設定
HubSpotのコンタクトレコード上で、MiiTelの通話ログがどのように表示されるかをカスタマイズします。
- 通話日時・時間
- 録音リンク(MiiTelの録音プレイヤーへの直リンク)
- AI文字起こしテキスト
- 通話メモ(営業が手動で追記可能)
通話を紐づける土台となるのがコンタクトデータで、電話番号やEメールなどの項目が整っているかどうかがステップ2の精度を左右します。
以下の画面は、動画マニュアル:コンタクト一覧(Eメール・電話列表示)です。

ステップ4: レポートの構築
HubSpotのレポート機能で、通話データに基づくダッシュボードを構築します。
- 担当者別の架電件数・通話時間
- 通話→商談化のコンバージョン率
- 時間帯別の架電効率
- 週次・月次の通話KPI推移
レポートは最初から凝ったものを作る必要はありません。まずは担当者別の架電件数と通話時間という、既存のスプレッドシート集計を置き換えるレポートを1枚作るところからで十分です。そこから「時間帯別の接続率も見たい」といった要望が現場から出てきた段階で、カスタムレポートを足していく順番がスムーズです。
インサイドセールスでの活用設計
MiiTel × HubSpot連携の真価が発揮されるのは、インサイドセールス(IS)のオペレーションです。ISは架電量が多く、かつ商談化という明確な成果指標があるため、通話データの蓄積が改善に直結しやすい領域だからです。ここでは「かける前」「かけた後」の2つに分けて設計を考えます。
架電リストの設計
HubSpotのコンタクトビューでフィルタリングしたリストをMiiTelの架電リストとして活用します。
| 優先順位の考え方 |
フィルタ条件の例 |
| リードスコアリング順 |
スコアが高いリードから優先的に架電 |
| ページビューベース |
料金ページを閲覧した直後のリードに即架電 |
| ステップメール反応者 |
メールを開封・クリックしたリードにフォローアップ架電 |
ただ単にリストの上からかけていくよりも、HubSpotのMA機能を活かしてスコアリングで優先順位の高い方から並べ、それぞれにかけていく——この設計により、同じ架電数でも成果が変わってきます。インサイドセールスの立ち上げから運用までの全体像は「インサイドセールス立ち上げ完全マニュアル」で詳しく解説しています。
架電後の自動処理
架電後にHubSpotのワークフローで以下を自動化します。
- 通話ステータスに応じたライフサイクルステージの更新
- 不在の場合の再架電タスクの自動作成
- 商談化した場合の取引レコードの自動作成
- マネージャーへの日次レポート自動送信
とくに「不在時の再架電タスク自動作成」は効果が実感しやすい部分です。不在の記録は残っても次のアクションが抜け落ちるというのが架電運用でよくある漏れで、ここを人の記憶ではなくワークフローに持たせると、追客の取りこぼしが減ります。通知やタスク作成の組み方はHubSpotワークフローの設定方法で詳しく解説しています。
ISからFSへの引き継ぎ設計
ISが獲得したアポをフィールドセールス(FS)に渡す際、通話の録音リンクが取引レコードに紐づいていれば、「この通話を聴いてから商談に臨んでください」という引き継ぎが成立します。引き継ぎメモの文章量に頼らず、一次情報そのものを渡せる点が通話データをCRMに置く大きな利点です。
引き継ぎ時に必須入力とするプロパティ(課題、予算感、決裁プロセスなど)をパイプラインのステージ移行条件に設定しておくと、メモの粒度も自然と揃っていきます。
通話データとパイプラインを繋ぐ
通話データは、単体で眺めていても改善には繋がりません。HubSpotの全体フロー——コンタクト獲得 → 通話・ナーチャリング → 取引(商談)→ 受注 → 請求——のどこに置くかを決めて初めて、経営レベルの指標に接続されます。ここではパイプライン設計との接続を整理します。
パイプライン設計の4要素と通話データ
パイプラインは、次の4要素で設計することをおすすめしています。通話データはこの各要素に材料を供給する役割を持ちます。
| 要素 |
内容 |
通話データとの関係 |
| 取引ステージ |
受注率が変化するポイントでステージを分ける |
どの通話の後にステージが進むかを実データで検証できる |
| 受注確度 |
各ステージの受注確率を設定し加重金額を算出 |
通話後のステージ変更をワークフローで自動化し、確度の更新漏れを防ぐ |
| ステージ定義 |
各ステージの定義を社内共有し属人化を防ぐ |
録音を教材にして「このレベルのヒアリングができたらこのステージ」と共通認識をつくれる |
| 必須入力プロパティ |
ステージ移行時に必須入力を強制しデータ品質を担保 |
通話で聞くべき項目をプロパティ化すると、新人のヒアリング指針にもなる |
必須入力プロパティは、データ品質の担保だけでなく、新人が何を確認・入力すべきかを教えるツールにもなります。通話で何を聞けばいいかわからないという段階の担当者にとって、入力必須項目はそのままヒアリング項目のチェックリストとして機能します。
失注理由の蓄積と掘り起こし
通話データが溜まると、失注分析の精度も上がります。取引を失注にする際に失注理由(価格/競合他社/製品機能/時期/社内決裁など)をプロパティで分類し、円グラフでレポート化すると、自社がどの理由で負けているのかが見えてきます。そこに通話の録音が紐づいていれば、「価格で失注」と記録された案件で実際にどんなやり取りがあったのかまで遡れます。
そして失注はゴールではありません。ライフサイクルステージを一度クリアしてからナーチャリング対象に戻す運用にしておくと、時期尚早で失注した案件を数か月後に掘り起こす動線がつくれます。通話履歴が残っていれば、掘り起こし時の一本目の電話で「前回お話しした際は〜という状況でしたが」と続きから会話を始められます。
コンタクトと会社の二重管理
架電の優先順位を考えるときは、コンタクト単位だけでなく会社単位でも状況を見ることをおすすめします。リード数は多くても会社ベースで見ると意外と数が少ない、というケースは珍しくありません。1社に複数のコンタクトがいる場合、誰に何を話したかが会社レコード側にも集約されていると、部門をまたいだアプローチの重複を避けられます。
通話データを使ったコーチングの仕組み化
録音が溜まっただけでは、マネージャーが聴く時間を確保できずに放置されがちです。コーチングを個人の熱意ではなく仕組みとして回すために、「対象の絞り込み」「観点の固定」「振り返りの定例化」の3点を設計することをおすすめしています。
聴く通話を絞り込むルールを決める
すべての通話を聴くのは現実的ではありません。「商談化した通話」「一定時間以上続いたのに失注した通話」「新人の直近の通話」など、聴く対象をHubSpotのフィルタで定義しておきます。ビューとして保存しておけば、マネージャーは毎週そのビューを開くだけで対象にたどり着けます。
評価の観点を固定する
コーチングの観点が人によって違うと、指導内容がぶれて現場が混乱します。トーク比率、ヒアリング項目の網羅、次アクションの合意有無——といった観点を3〜5個に絞って固定し、その観点ごとにフィードバックする形にすると、誰がマネージャーになっても同じ基準で指導できます。これも、優秀な人に依存しない仕組み化の考え方です。
AIに任せる部分と人が判断する部分
文字起こしや要約、キーワードの検出はAIに任せられる領域です。一方で、「この顧客に次どうアプローチすべきか」「このトークのどこを直すべきか」という判断は人が担うべき部分です。
| AIに任せやすい |
人が判断すべき |
| 通話の文字起こし・要約 |
通話内容を踏まえた次のアクション設計 |
| トーク比率などの定量集計 |
ステージ定義やヒアリング項目の設計 |
| キーワード出現の検出 |
大型案件へのアプローチ方針 |
AIの出力は、超一流の営業が考える内容というよりも、アシスタントが下調べをして方向性を持ってきてくれるイメージで捉えると期待値がずれません。要約を叩き台として使い、判断は人が行うという役割分担が現実的です。
運用上の注意点と限界
導入を検討する段階で、できることだけでなく制約も把握しておいた方が判断を誤りません。ここでは率直に限界を書きます。
ライセンス費用とチーム規模
MiiTelは1ユーザーあたり月額5,980円〜のサブスクリプションモデルです(RevComm社の提供するMiiTel)。営業チーム全員分のライセンスが必要になるため、チーム規模に応じた費用を見込んでおく必要があります。全社一斉導入よりも、まず架電量が多いISチームから始めて効果を確認し、その後フィールドセールスに広げる進め方が無理がありません。
AI文字起こしの精度
MiiTelのAI文字起こしは日本語に対応していますが、専門用語や固有名詞の認識精度には限界があります。重要な通話の内容は、文字起こしに頼りきるのではなく、営業担当者が要点をメモとして補足する運用がおすすめです。文字起こしは「検索と振り返りのための索引」、メモは「意思決定に使う要約」と役割を分けて考えると運用が安定します。
通話データの保存ポリシー
すべての通話を録音・保存するため、データ容量が大きくなります。保存期間のポリシーを事前に決めておきましょう(例: 直近1年分のみ保存、受注案件の通話は永久保存など)。また、録音データにアクセスできる権限者の範囲も、導入時に決めておいた方が後々もめません。
電話以外のチャネルはカバーされない
MiiTelはIP電話に特化したサービスです。メール・チャット・対面での商談は別途HubSpotのアクティビティとして記録する必要があります。営業活動全体を可視化するには、通話データだけでなく全チャネルのデータをCRMに集約する設計が重要です。他のSaaSとの連携を含めた全体設計はHubSpot連携ガイドが参考になります。
向かないケース
以下のような場合は、MiiTel連携の優先度は高くないと考えます。
| ケース |
理由 |
| 電話をほとんど使わない営業スタイル |
蓄積されるデータ量が少なく、分析に足る母数が集まりにくい |
| そもそもCRMにコンタクトが整備されていない |
通話の紐づけ先がなく、連携の効果が出にくい |
| 通話を聴いて改善する運用体制の目処が立たない |
録音が溜まるだけで活用されない状態になりやすい |
3つ目が特に重要です。連携はあくまで記録を自動化する仕組みで、改善するのは人と運用です。先にCRM側のコンタクトデータと、通話を振り返る時間の確保を整える方が、結果的に早く効果が出ます。
スモールスタートで広げる進め方
最後に、どの順番で進めるかを整理します。企業様によって営業体制も電話の使い方も異なるため、最適な形は一様ではありません。だからこそ、小さく始めて自社に合う形を見つけながら広げる進め方をおすすめしています。
3段階の拡張ステップ
| 段階 |
やること |
目安の状態 |
| 第1段階 |
ISチームのみで連携を有効化し、通話ログが自動記録される状態をつくる |
架電結果の手入力がなくなる |
| 第2段階 |
架電後のステージ更新・再架電タスク生成をワークフロー化し、通話KPIのレポートを1枚作る |
スプレッドシート集計を置き換えられる |
| 第3段階 |
通話データを使った週次コーチングと失注分析を定例化し、FSにも展開する |
通話の中身が改善サイクルに乗る |
第1段階でいきなりレポートやコーチングまで作り込もうとすると、データが溜まる前に設計が机上の空論になりがちです。まずは記録が自動で溜まる状態をつくり、溜まったデータを見てから次を設計する——この順番が要点になります。
自社の営業プロセスに合わせて調整する
ステージ設計もヒアリング項目も、企業様によって最適な形は異なります。BtoBで検討期間が長い商材と、比較的短期間で決まる商材とでは、通話に求める役割そのものが違います。テンプレートをそのまま当てはめるのではなく、自社のカスタマージャーニーに沿って「どの段階で電話が効くのか」を先に言語化しておくと、連携後の設計がぶれません。自社に合うCRM設計から相談したい場合は、HubSpot導入・構築支援の内容もご覧ください。
よくある質問
Q1. MiiTelとHubSpotの連携にはどのプランが必要ですか?
HubSpot側はStarterプランでも基本的な通話ログの記録は可能です。ワークフローによる自動化(通話後のステージ変更等)にはProfessional以上が必要になります。MiiTel側はStandardプラン以上で連携機能が利用可能です。自動化まで含めて設計したい場合は、HubSpot側のプラン要件を先に確認しておくと計画が立てやすいです。
Q2. 既存の電話番号をMiiTelに移行できますか?
番号ポータビリティ(MNP)に対応しており、既存の電話番号をMiiTelに引き継いで利用可能です。ただし、一部の番号では移行できないケースもあるため、事前にRevComm社に確認することをおすすめします。移行の可否によって導入スケジュールが変わるため、検討の早い段階で確認しておくことをおすすめします。
Q3. MiiTelの通話録音は個人情報保護法に抵触しませんか?
通話録音自体は違法ではありませんが、録音している旨を相手に事前告知することが推奨されています。多くの企業では、通話開始時の自動ガイダンスで「品質向上のため録音しています」と告知する運用にしています。あわせて、録音データにアクセスできる社内権限の範囲も導入時に定めておくと安心です。
Q4. Salesforceとの比較で、HubSpot × MiiTel連携の強みは何ですか?
MiiTelはHubSpotとSalesforceの両方に対応しています。HubSpot × MiiTelの特徴は、MA機能(スコアリング、ワークフロー、メール追跡)と通話データが同じプラットフォームで統合される点です。ISのオペレーション設計において、マーケティング側の行動データを見ながら架電できるのは実務上のメリットになります。Salesforce経験者の方であれば、キャンペーンやリードの考え方は近いので、移行時の学習コストはそれほど大きくないかと思います。
Q5. MiiTel以外のIP電話サービスとも連携できますか?
HubSpotには通話機能が内蔵されており、基本的な架電はHubSpot単体でも可能です。また、Zoom Phone、Aircallなど他のIP電話サービスとも連携できます。ただし、AIによるトーク分析・感情分析という点ではサービスごとに機能差があるため、「録音が残ればよいのか」「トークの質まで分析したいのか」という用途に応じて選択することをおすすめします。
まとめ
HubSpotとMiiTelの連携は、これまでブラックボックスだった電話営業の中身をCRM上に可視化し、コーチングと引き継ぎを仕組みに変える打ち手です。ポイントは、通話データを単独で眺めるのではなく、コンタクト → 通話 → 取引 → 受注という全体フローの中に位置づけることにあります。ステージ更新や再架電タスクをワークフローに載せ、失注理由の蓄積と掘り起こしまで繋げて初めて、通話データが改善サイクルに乗ります。
まずは、架電量の多いインサイドセールスチームの1週間分の通話を連携対象として走らせるところから始めてみてください。次の3ステップで進められます。
- HubSpot側の電話番号プロパティの表記ゆれを整理し、連携を有効化して通話ログが自動記録される状態をつくる
- 架電後のライフサイクルステージ更新と、不在時の再架電タスク自動作成をワークフローで組む
- 担当者別の架電件数・通話時間レポートを1枚作り、週次で振り返る場を定例化する
さらにインサイドセールスのKPI設計と重ねることで、感覚任せだった架電管理がデータドリブンな営業運営に切り替わっていきます。
CRMを活用した業務効率化やAIとの連携に関するご相談は、CRM特化型コンサルティングのHubSpotゴールドパートナーのStartLinkまでお気軽にお問い合わせください。
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