HubSpot × Looker Studio連携の全体像とメリット。連携方法(コネクター選定と設定手順)。
「HubSpotのレポートだけでは経営会議で使いたいビジュアルが作れない」
「複数のデータソース(HubSpot・GA4・広告)を統合したダッシュボードが欲しい」
——こうした課題は、HubSpotとLooker Studioの連携で解決できます。
Looker Studio(旧Googleデータポータル)は、複数のデータソースを統合してリアルタイムのダッシュボードを構築できるGoogleの無料BIツールです。HubSpotのCRMデータをLooker Studioに接続することで、経営層向けの高度な可視化が実現します。 この分野の体系的な情報はHubSpot機能ガイドでまとめている。
この記事では、HubSpotとLooker Studioの連携方法から、経営ダッシュボードの設計パターン、運用上の注意点まで解説します。
本記事は「HubSpot購入グループ(Buying Groups)活用ガイド|ABM戦略を加速する設計」シリーズの一部です。
本記事はStartLinkの「HubSpot完全ガイド」関連記事です。
この記事でわかること
HubSpotのデータをLooker Studioで可視化し、経営ダッシュボードを構築したい経営企画・マーケティング担当者に向けた記事です。
- HubSpot × Looker Studio連携の全体像とメリット — HubSpot標準のレポート機能でも基本的な可視化は可能ですが、LookerStudioを使うことで以下のようなことが実現できます。
- 連携方法(コネクター選定と設定手順) — HubSpotとLookerStudioの接続には「コネクター」が必要です。
- 経営ダッシュボードの設計パターン — マーケティング施策の効果測定ダッシュボードです。マーケティング施策の効果測定ダッシュボードです。
- HubSpot標準レポートとの使い分け — まず土台はHubSpot標準レポートで作りつつ、足りない部分をLookerStudioで補完するという使い分けが現実的です。
- 運用上の注意点と限界 — HubSpotとLookerStudioの連携は、コネクターの品質によってデータの精度や更新頻度が左右されます。
これらを理解することで、HubSpotをより戦略的に活用するための視点が身につきます。自社の状況に当てはめながら、
HubSpot × Looker Studio連携とは?
HubSpotとLooker Studioの連携とは、HubSpotのCRMデータ(コンタクト・取引・チケットなど)をLooker Studioに取り込み、自由度の高いダッシュボードを構築する仕組みです。
HubSpot標準のレポート機能でも基本的な可視化は可能ですが、Looker Studioを使うことで以下のようなことが実現できます。
- HubSpot + GA4 + Google広告 + スプレッドシートなど、複数データソースの統合
- 自由度の高いレイアウト・デザインのダッシュボード
- 経営会議やクライアント報告に耐えるビジュアル品質
- リアルタイム自動更新(手動でExcel集計する必要がない)
連携のメリット
1. 複数データソースの統合
HubSpot単体では管理できないデータ(GA4のトラフィック、Google広告の費用、外部スプレッドシートの予算データなど)を統合して分析できます。マーケティングROIの全体像を一つのダッシュボードで把握できるようになります。なお、ダッシュボードに載せるべき指標の選定にはマーケティングKPIの設計方法が参考になります。
2. Excel集計からの脱却
経営会議資料の作成に毎週数時間を費やしているケースは少なくありません。HubSpotのデータをExcelにエクスポートし、手作業でグラフを作成し、PowerPointに貼り付ける——この作業をLooker Studioで自動化できます。一度ダッシュボードを構築すれば、データはリアルタイムで更新されるため、集計作業が不要になります。
3. 共有とコラボレーション
Looker Studioのダッシュボードはブラウザベースで、URLを共有するだけで誰でも閲覧可能です。経営層にはダッシュボードのURLだけを共有し、HubSpotのアカウントを発行する必要がありません。表示のみのシートを使う手もありますが、Looker Studioの方がビジュアルの自由度が高いです。
設定方法
ステップ1: コネクターを選定する
HubSpotとLooker Studioの接続には「コネクター」が必要です。主な選択肢は以下のとおりです。
| コネクター |
費用 |
特徴 |
| Supermetrics |
有料(月額$39〜) |
最も広く使われている。データの安定性が高い |
| HubSpot公式コネクター |
無料(一部制限あり) |
基本的なオブジェクトに対応。カスタマイズ性は限定的 |
| Porter Metrics |
有料(月額$15〜) |
HubSpot特化型。テンプレートが豊富 |
| Fivetran / Hevo Data |
有料 |
ETLツール経由。大規模データ向け |
まずは無料コネクターかPorter Metricsの無料トライアルで試してみて、不足を感じたらSupermetricsに移行するスモールスタートがおすすめです。
ステップ2: データソースを接続
- Looker Studioを開き、「データを追加」をクリック
- 選択したコネクターを検索・選択
- HubSpotアカウントの認証(APIキーまたはOAuth認証)
- 取得するオブジェクト(コンタクト・取引・会社など)を選択
- 接続を完了
ステップ3: ダッシュボードを設計
接続が完了したら、ダッシュボードのレイアウトを設計します。以下に用途別の設計パターンを紹介します。
経営ダッシュボードの設計パターン
パターン1: 営業パフォーマンスダッシュボード
営業会議で活用するダッシュボードです。
- パイプライン概要: ステージ別の案件数・金額(ファネルチャート)
- 月次受注推移: 月ごとの受注金額推移(折れ線グラフ)
- 営業担当者別成績: 担当者ごとの商談数・受注率・金額(テーブル)
- フォーキャスト: 加重金額ベースの受注予測(ゲージチャート)
- 失注分析: 失注理由の分類(円グラフ)
パターン2: マーケティングROIダッシュボード
マーケティング施策の効果測定ダッシュボードです。
- チャネル別リード獲得数: GA4のトラフィックデータ + HubSpotのコンバージョンデータ
- CPA(顧客獲得単価): Google広告費 ÷ HubSpotのコンバージョン数
- ファネル分析: リード→MQL→SQL→商談→受注の遷移率
- キャンペーン別ROI: HubSpotのキャンペーンデータ + 広告費データ
パターン3: 経営概況ダッシュボード
経営会議やボード報告で使うダッシュボードです。
- KPIサマリー: 売上・粗利・MRR・顧客数の主要KPI
- 前年比・前月比: YoY / MoM の推移
- パイプライン健全性: パイプライン金額 ÷ 受注目標の倍率
- CS指標: CSAT・NPS・チケット解決率
デモ環境のHubSpotレポートビルダー。標準機能でのレポート作成画面です。
HubSpot標準レポートとの使い分け
| 用途 |
HubSpot標準レポート |
Looker Studio |
| 営業の日常管理 |
適している(CRMと一体で使える) |
オーバースペック |
| マーケの施策管理 |
基本的な分析は可能 |
複数データソース統合が必要な場合に有効 |
| 経営会議資料 |
基本レポートで対応可能 |
見栄えと自由度が必要な場合に有効 |
| クライアント報告 |
制限あり(HubSpotの画面共有が必要) |
URLベースで共有しやすい |
| 複数ツールの統合分析 |
不向き |
最適 |
まず土台はHubSpot標準レポートで作りつつ、足りない部分をLooker Studioで補完するという使い分けが現実的です。「最初からLooker Studioで全部やろう」とすると構築工数が大きくなるので、段階的に拡張していくアプローチがおすすめです。HubSpotの導入初期であれば、まずHubSpotの導入プロジェクト計画を固めた上でレポート要件を整理しましょう。
デモ環境のレポート一覧画面。HubSpot標準で作成したレポートを管理できます。
活用事例
BtoB SaaS企業の経営会議改善
従来はExcelで毎週3時間かけて営業レポートを作成していた。Looker StudioにHubSpotの取引データとGA4のトラフィックデータを接続し、自動更新ダッシュボードを構築。レポート作成時間がゼロになり、経営会議の議論が「数字の確認」から「戦略の議論」にシフト。
コンサルティング会社のクライアント報告
HubSpotの運用支援を行っているクライアント向けに、Looker Studioで月次レポートダッシュボードを構築。クライアントにURLを共有するだけで、リアルタイムにKPIを確認できる環境を提供。報告資料の作成工数を月8時間削減。
注意点と限界
コネクターの品質に依存する
HubSpotとLooker Studioの連携は、コネクターの品質によってデータの精度や更新頻度が左右されます。無料コネクターは更新頻度が低かったり、取得できるプロパティが制限されたりする場合があります。業務に本格導入する場合は、有料コネクター(Supermetrics等)の利用を推奨します。
データの更新タイミング
Looker Studioのデータはリアルタイム更新ではなく、コネクターのキャッシュ更新タイミングに依存します(通常数時間〜1日)。「今この瞬間の数字」が必要な場合はHubSpotの画面を直接見る方が確実です。
構築・メンテナンスのスキルが必要
Looker Studioの基本操作は比較的簡単ですが、複雑なダッシュボード(計算フィールド、ブレンドデータ、フィルター連動等)を構築するにはBIツールの知識が必要です。社内にスキルがない場合は、外部パートナーの支援を検討する方がよいでしょう。
HubSpotのPro以上でカスタムレポートが使える
HubSpot Professional以上のプランでは、カスタムレポートビルダーが利用可能です。単純なレポートであればHubSpot標準で十分対応できるため、「Looker Studioが本当に必要か」を検討した上で導入を判断しましょう。
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まとめ
HubSpotとLooker Studioの連携により、CRMデータを含む複数のデータソースを統合した経営ダッシュボードをリアルタイムで可視化できます
押さえておきたいポイントは以下の通りです。
- まずはHubSpot標準のレポート機能で基本的な可視化を行い、「複数データソースの統合が必要」「経営会議向けの高品質なビジュアルが必要」といったニーズが出てきた段階でLooker Studioを導入するのが効率的です
- ダッシュボードに投資した時間は、Excel集計からの解放とデータドリブンな意思決定で確実にリターンを生みます
HubSpotの導入・活用についてお気軽にご相談ください
HubSpotゴールドパートナーのStartLinkでは、HubSpotの導入設計から運用定着まで、企業様の状況に合わせた支援を行っています。
「自社に合ったCRMの選び方がわからない」「HubSpotを導入したが活用しきれていない」——そんなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
無料相談はこちら → StartLink お問い合わせ
あわせて、HubSpotフォーム作成完全ガイド、HubSpot Data Hub(旧Operations H、HubSpotのEメール配信を完全攻略なども参考にしていただければと思います。
よくある質問(FAQ)
Q1. Looker Studioは無料で使えますか?
はい、Looker Studio自体は無料です。ただし、HubSpotとの接続に使うコネクターは有料のものもあります。まずは無料コネクターで試してみて、不足を感じたら有料コネクターに移行するのがおすすめです。
Q2. Looker StudioとTableau、どちらがいいですか?
Tableauの方が分析機能は高度ですが、ライセンス費用が高く学習コストも大きいです。中小企業であればLooker Studio、大企業で高度な分析が必要な場合はTableauが適しています。HubSpotとの親和性(Googleエコシステムとの統合)ではLooker Studioに軍配が上がります。
Q3. ダッシュボードの構築にどれくらい時間がかかりますか?
シンプルなダッシュボード(5〜6個のチャート)であれば、コネクター設定込みで2〜4時間程度で構築可能です。複雑な経営ダッシュボード(複数データソース統合、カスタム計算)の場合は1〜2日かかることもあります。
Q4. HubSpotのカスタムプロパティもLooker Studioに取り込めますか?
コネクターによって対応範囲が異なります。Supermetricsなどの有料コネクターでは、標準プロパティに加えてカスタムプロパティも取得可能です。無料コネクターでは制限がある場合があります。
Q5. Looker Studioのダッシュボードを定期的にメール配信できますか?
はい、Looker Studioにはスケジュール配信機能があり、PDFやリンク形式で定期的にメール送信できます。経営会議の前日に自動配信する設定にすれば、HubSpotのダッシュボード定期配信と同じ運用が実現できます。
この記事は2025年3月時点の情報に基づいています。HubSpotの機能は定期的にアップデートされるため、最新情報はHubSpot公式サイトでご確認ください。
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