HubSpotのAI機能「Breeze」は、Assistant・Intelligence・Agent Hubの3層で捉えると使い分けが整理できます。どの機能を自社の業務フローのどこに置くかが、AI活用を成果につなげる分かれ目です。
HubSpotのAI機能「Breeze」は、Assistant・Intelligence・Agent Hubの3層で捉えると使い分けが整理できます。どの機能を自社の業務フローのどこに置くかが、AI活用を成果につなげる分かれ目です。
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HubSpotゴールドパートナーのStartLinkが、HubSpot導入・AI活用・CRM整備・業務効率化までをまとめて支援しています。記事で気になったテーマを、そのまま相談ベースで整理できます。
HubSpotのAI機能「Breeze」は、Assistant・Intelligence・Agent Hubの3層で捉えると使い分けが整理できます。どの機能を自社の業務フローのどこに置くかが、AI活用を成果につなげる分かれ目です。
「HubSpotにAI機能が入ったと聞くが、Copilot・Assistant・エージェントの違いが分からない」「日本語環境でどこまで使えるのか不安だ」——このように、機能名や使い分けの整理で立ち止まってしまう方は少なくありません。
HubSpot AI「Breeze」とは、マーケティング・営業・カスタマーサービスの業務を横断的に支援する、HubSpotプラットフォームに組み込まれたAIツール群です。単一の機能ではなく、対話型アシスタント・データ拡充・業務別エージェントという役割の異なる層で構成されています。
本記事は「AI × CRMで企業価値を上げる設計思想|経営者が知るべきAI CRM戦略」シリーズの一部です。
本記事はStartLinkの「AI活用完全ガイド」関連記事です。
本記事は、HubSpotのAI活用をこれから始める方や、Breezeの機能名が多くて整理しきれていない方に向けて、全体像から業務別の使い分けまでを解説します。
HubSpotのAI機能を自社の業務にどう組み込むか検討している方、機能名の違いを整理したい方に向けて書いています。最後まで読むと、自社の業務のどこにどのBreeze機能を当てはめるかを判断し、最初の一歩を決められるようになります。
Breezeは一つの機能名ではなく、役割の異なるAIの集合体です。全体像を「3層」で整理すると、自社の課題にどの機能を当てはめるか判断しやすくなります。CRMを単なるデータベースではなく事業成長のエンジンとして使う上でも、AIがデータをどう加工し、どの業務で力を発揮するのかを押さえておくと、設計がブレにくくなります。
次の画面は、HubSpotが公開しているBreezeの公式紹介ページです。

参考:HubSpotのAIツールBreezeでハードルの高い成長目標を簡単に達成
Breeze Assistantは、HubSpot CRMや各ハブ内で動作する対話型のAIアシスタントです。チャット形式で質問すると、レコードの要約や活動履歴のサマリーなどを提示してくれます。社内データをナレッジとして持つ「先輩のような壁打ち相手」として、日々の確認作業を助ける層です。
Breeze Intelligenceは、CRM内の連絡先・企業レコードを外部データで自動的にエンリッチ(情報付与)する機能です。高度なLLMと広範なデータセットを活用し、購買意図シグナルやターゲット企業の特徴を検出します。データの鮮度と精度を底上げし、営業ターゲティングの土台を整える層です。
Agent Hubは、顧客対応・案件創出・コンテンツ作成といった業務ごとに特化したAIエージェント群です。Service Hub、Sales Hub、Content Hubと連携し、設定後は24時間稼働でタスクを自動実行します。自律的にWebリサーチを行い、タスクを分解して提案まで持ってきてくれるイメージの層です。
| 層 | 役割 | 向いている業務 | 主な連携先 |
|---|---|---|---|
| Breeze Assistant | 対話型で情報を引き出す | レコード要約・活動履歴の確認・レコード検索 | CRM・各ハブ共通 |
| Breeze Intelligence | データを拡充する | レコードのエンリッチ・購買意図の検出 | CRMレコード全体 |
| Agent Hub | 業務を自律実行する | 問い合わせ対応・リード開拓・コンテンツ制作 | Service Hub/Sales Hub/Content Hub |
これらを組み合わせることで、HubSpotのCRMプラットフォーム上で業務を効率化・自動化し、チームの生産性向上につなげることが期待できます。ただし「超一流の営業担当が考える内容がそのまま出てくる」というより、「アシスタントがウェブリサーチをして、ある程度の方向性を提案段階で持ってきてくれる」程度の位置づけで捉えると、期待値が合いやすいと考えています。
業務フローに沿って言い換えると、問い合わせへの一次対応は顧客対応エージェント、商談前のリサーチやレコード確認は案件創出エージェントやAssistant、受注後のサポートはService Hub側のエージェント、という形で、コンタクト獲得から取引・顧客化へと進む流れの各区間に配置できます。個別の機能として見るより、全体フローのどの区間をAIに手伝ってもらうかで整理する方が、導入の優先順位も立てやすくなります。
Assistantは、Breezeの中で最も手軽に試せる入口です。CRM画面を切り替えて情報を探し回る手間を、自然言語の質問に置き換えられます。まずAI活用の感触を掴みたい場合は、ここから始めるのが取っ掛かりとしておすすめです。
次の画面は、Breeze Assistantのチャット画面です。

商談前に取引先レコードを要約させて論点を整理したり、前任者から引き継いだリードの活動履歴を時系列で把握したりする用途に向いています。スプレッドシートや別ツールに分散した情報を手作業で集め直す運用から、CRM上のデータをその場で引き出す運用へ切り替える第一歩として位置づけられます。情報がHubSpotに一元化されていれば、過去のやり取りも一覧で確認でき、引き継ぎの抜け漏れも減らせます。
日本語環境でも、複数のプロンプトを活用することでAssistant機能は利用できます。ただし回答の質はプロンプトの書き方に左右されるため、まずは自然言語で質問してみて、AI体験の感触を掴むところから始めるのがおすすめです。
詳細は以下の記事でも解説しています。
関連記事:HubSpot Breeze Assistant徹底活用ガイド|公式プロンプト58式の紹介と、商談リサーチや問い合わせ傾向分析などの実務プロンプト例を紹介
Intelligenceは、CRMデータの量と質を外部データで底上げする機能です。ただし日本語環境では現時点で注意すべき挙動があるため、期待と限界の両方を押さえてから有効化を判断するのがよいと考えています。
次の画面は、Breeze Intelligenceのデータエンリッチ画面です。

Breeze Intelligenceを有効化すると、連絡先・企業レコードが外部データで自動的にエンリッチされ、定期的なデータ更新や購買意図の検出によって、営業ターゲティングの精度を高めることが期待できます。手作業での情報収集や転記を減らし、ターゲット選定の土台を整える機能です。
| 処理 | プラン・クレジット |
|---|---|
| データエンリッチメント | Starter以上のプランではHubSpotクレジットを消費しません |
| 購買意向データ(バイヤーインテント) | HubSpotクレジットを消費します |
※日本語環境では、まだ正確なデータを取得できず、「既存レコードの正しい情報を英語表記で上書きしてしまう」などの挙動もあるため、慎重にご利用することをお勧めしております。
英語圏の企業データとは相性がよい一方、日本企業のレコードにそのまま適用すると既存の正しい情報を書き換えてしまうケースがあります。ただし今後の改善で使い勝手が変わる可能性はあるため、定期的に挙動を確認しながら判断するのが現実的です。
Agent Hubは、業務ごとに特化した自律型エージェントの集合です。顧客対応・案件創出・コンテンツ作成の主な3種類について、それぞれの特徴と実用性を率直に整理します。
顧客対応エージェントは、問い合わせ対応を支援するチャットボット機能です。社内のナレッジベース、ウェブサイト、マニュアルPDFなどを学習させることで、24時間体制の回答が可能になります。HubSpot公式によれば、Breezeの利用でサポートチームの負担が軽減され、「問い合わせの約半数を自動解決」できるようになるとされています。
次の画面は、Breeze顧客対応エージェントのチャット画面です。

導入は比較的容易で、既存のウェブサイトやナレッジベースを自動同期しながら数分で開始できます。日本語コンテンツを学習させればそのまま日本語で応答するため、現時点で最も実用可能性が高いエージェントと考えています。成功の鍵はナレッジの品質で、正しい情報をAIが理解しやすい形でインプットしてあげることがポイントになってきます。
案件創出エージェントは、営業担当のリード開拓を支援するAIエージェントです。HubSpotのSmart CRMに蓄積された既存データを基に、購買意欲の高い見込み客を自動抽出して優先順位付けし、顧客情報の事前リサーチやアプローチメールのシーケンス形式での作成まで自動化します。営業チームは手作業のリサーチを減らし、本来の商談業務に集中しやすくなります。
次の画面は、案件創出エージェントのリサーチ結果画面です。

ただし、現時点では英語対応のみとなっています。ターゲットアカウントのリサーチ自体は自動で行えますが英語でのリサーチになるため、日本国内向けの営業支援としてはまだ発展途上です。翻訳してみるとリサーチの構成や内容は詳細に調査されている印象なので、英語ドリブンの企業であれば活用の可能性は高いと考えています。
コンテンツエージェントは、HubSpotのCRMデータやブランド情報を活用し、ランディングページやブログ記事、ポッドキャスト台本、導入事例などを短時間で生成するAIツールです。英語版中心の実装が多いものの、日本語の素材を読み込ませることで一定の成果は見込めます。
ただし当社では、ブログ記事やコンテンツ制作には外部のAIツールを複数組み合わせる方法をおすすめしています。コンテンツエージェント単体では、「AIに事前インプットするナレッジ」や「Webの網羅的なリサーチ情報のインプット」が弱いと感じているためです。現段階では、Notebook LMで外部のWebページ情報や自社のPDF・提案資料をインプットしつつ、ChatGPTやGeminiのディープリサーチを併用する進め方がベストプラクティスだと考えています(あくまで当社の見解であり、さまざまなご意見はあるかと思います)。
| エージェント | 対象業務 | 連携ハブ | 日本語対応 | 現状の実用性 |
|---|---|---|---|---|
| 顧客対応エージェント | 問い合わせ対応 | Service Hub | 日本語コンテンツの学習で可 | 現時点で最も高い |
| 案件創出エージェント | リード開拓・アプローチ | Sales Hub | 英語対応のみ | 英語ドリブンの企業向け |
| コンテンツエージェント | コンテンツ制作 | Content Hub | 英語中心、日本語素材で一定可 | 外部ツール併用が現実的 |
エージェントは「任せて終わり」ではなく、大型案件のアプローチや最終的な送信判断は人間が行う前提で設計するのが安全です。
Breezeのもう一つの強力な活用法は、HubSpotのワークフローに直接組み込むことです。手作業で行っていた定型タスクをAIで自動化しつつ、最終判断は人が握る設計にすると、精度と安全性を両立できます。
次の画面は、Breezeがレコードを一括更新した例です。

| AIに任せると効果が出やすい | 人が判断すべき領域 |
|---|---|
| 問い合わせの分類 | パイプラインの設計 |
| レコードの要約 | ライフサイクルステージの定義 |
| プロパティ値の変換・クレンジング | 最終的なメール送信判断 |
| 企業情報のウェブリサーチ | 大型案件のアプローチ |
| 次アクションの提案 | プロンプトの設計・チューニング |
個人の力量に頼るのではなく「分類はAI、定義と判断は人」という形で仕組み化しておくと、担当者が変わっても同じ品質で回り、新人でも運用に乗せやすくなります。
メール送信などの対外アクションは、自律モードでそのまま送らせるのではなく、送信前に人が内容を確認する運用にするのが安全です。AIが問題ない文面を作っても、確認を挟まない自動送信はリスクが残ると考えています。
Breeze以外にもOpenAIと連携すればAPI経由でAIを呼び出せますが、BreezeはProfessional以上のプランを契約していれば一定範囲内で活用できるため、まずプラン内で試すのがよいかと思います。
詳細は以下の記事でも解説しています。
関連記事:HubSpotの「Breezeに依頼」の機能解説|実現できる実務のユースケース(要約・チケット分類・ネクストアクション提示)
CRM領域では、Salesforce EinsteinやMicrosoft Dynamics 365 Copilotなど、各社からAIソリューションが提供されています。ここでは事実ベースで特徴を整理し、Breezeの強みを確認します。
SalesforceのEinsteinは、Sales/Service/Marketing各クラウドと深く統合され、見込み客のスコアリングや予測分析を提供します。Microsoft Dynamics 365 Copilotは、CRM・ERP全体で定型作業の自動化やメール・会議要約などを支援します。
これらと比較すると(詳しくはSalesforceからHubSpotへの乗り換えガイドも参考になります)、Breezeの強みはHubSpotプラットフォーム全体でのデータ連携にあります。CRMに対してAIを活用するという観点は同じですが、HubSpotの場合は、
が異なるところだと考えています。
次の画面は、HubSpot BreezeとSalesforce Einsteinの比較をまとめたものです。

ただし各ツールにはそれぞれ強みがあります。企業様によって最適な形は異なりますので、自社がどのチャネルで多くのデータを持ち、どの業務を効率化したいかを基準に、最適な組み合わせを検討していただければと思います。
Breezeは一度に全機能を入れるのではなく、効果が出やすい領域から段階的に広げる進め方が合っています。以下の3ステップを目安にしていただければと思います。
まずはBreeze Assistantでレコード要約や活動履歴の確認を試し、AIが自社データに対してどこまで使えるかを確認します。追加設定が少なく始めやすい層のため、トライアルの入口として適しています。
次に、日本語でも実用性の高い顧客対応エージェントを検討します。学習させるナレッジの品質が回答精度を左右するため、FAQやマニュアルの整備とセットで進めるのがポイントになってきます。
効果が確認できたら、「Breezeに依頼」をワークフローに組み込み、分類・要約・プロパティ変換を自動化します。個人の工夫に頼らず仕組みで回す段階まで進められると、担当者が増えても運用品質が安定します。
| ステップ | やること | 次へ進む判断の目安 |
|---|---|---|
| 1 | Assistantでレコード要約・検索を試す | 日本語の回答品質に納得できる |
| 2 | 顧客対応エージェント+ナレッジ整備 | 自動回答の精度が業務水準に届く |
| 3 | ワークフローに「Breezeに依頼」を組み込む | 分類・変換の誤りが許容範囲に収まる |
大きく3つの層で構成されています。レコード要約や最新アクティビティのサマリー表示を行う対話型の「Breeze Assistant」、CRMの連絡先・企業レコードを外部データでエンリッチする「Breeze Intelligence」、そして顧客対応・案件創出・コンテンツ作成など業務別に稼働する「Agent Hub」です。各エージェントはService Hub、Sales Hub、Content Hubと連携します。
現時点では慎重な利用をおすすめします。日本語環境ではまだ正確なデータを取得できず、既存レコードの正しい情報を英語表記で上書きしてしまう挙動も確認されているためです。料金面では、データエンリッチメント自体はStarter以上のプランでHubSpotクレジットを消費しませんが、購買意向データ(バイヤーインテント)はクレジットを消費します。
顧客対応エージェント(Customer Agent)です。社内のナレッジベースやウェブサイト、マニュアルPDFを学習させることで24時間体制の回答が可能になり、HubSpot公式によれば問い合わせの約半数を自動解決できるとされています。日本語コンテンツを学習させればそのまま日本語で応答するため、日本語環境でも導入しやすい点が特徴です。
BreezeはProfessional以上のプランを契約していれば、一定範囲内で活用できます。別のプランを契約しなくても通常のプラン内でAI機能を使える点は、他社CRMのAIと比較したときの特徴です。なおOpenAIと連携してAPI経由でAIを呼び出す選択肢もあります。
当社では、外部のAIツールを複数組み合わせる方法をおすすめしています。コンテンツエージェント単体では「AIに事前インプットするナレッジ」やWebの網羅的なリサーチ情報のインプットが弱いと感じているためです。現段階ではNotebook LMに自社のPDFや提案資料を読み込ませ、ChatGPTやGeminiのディープリサーチを併用する進め方がベストプラクティスと考えています。
HubSpot AI「Breeze」は、対話型のAssistant、データを拡充するIntelligence、業務別に動くAgent Hubの3層で捉えると、自社の業務への当てはめ方が整理しやすくなります。ポイントを再整理すると以下の通りです。
まずはBreeze Assistantでレコード要約から試し、次の3ステップで進めてみてください。
CRMを活用した業務効率化やAIとの連携に関するご相談は、CRM特化型コンサルティングのHubSpotゴールドパートナーのStartLinkまでお気軽にお問い合わせください。
なおStartLinkでは、150社以上の支援実績をもとに、HubSpotの導入設計から運用定着まで一貫してサポートしています。CRM・SFA・MAの活用にお悩みの方は、お気軽に無料相談をご利用ください。
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株式会社StartLink 代表取締役。累計150社以上のHubSpotプロジェクト支援実績を持ち、Claude CodeやHubSpotを軸にしたAI活用支援・経営基盤AXのコンサルティング事業を展開。
HubSpotのトップパートナー企業や大手人材グループにて、エンタープライズCRM戦略策定・AI戦略ディレクションを経験した後、StartLinkを創業。現在はCRM×AIエージェントによる経営管理支援を専門とする。