HubSpotの改善要望の管理|要望の受け付け・優先順位・リリースまでを回す運用改善の仕組み

  • 2026年10月19日
  • 最終更新: 2026年10月19日
この記事の結論

改善要望は、受け口の一本化、優先順位の基準、検証後の反映、要望者への返答の4点を決めれば回ります。チケットの設計表と判断基準を整理します。

ブログ目次


HubSpotの改善要望の管理とは、現場から出る「ここを直してほしい」を、受け口・優先順位の基準・検証・反映・要望者への返答の5つの手順に分けて、チケットの1本のパイプラインで回し続ける運用のことです。 要望を受けた順に対応するのではなく、基準で順位を付け、反映の前に確認を挟み、結果を要望者に返すところまでを1つの流れにします。

導入から数か月がたつと、HubSpotの現場からは「この項目が入力しにくい」「このリストを毎週手で作っている」といった声が出てきます。その声がSlackや会議の場で消えていくと、使われない設定と、直されない不満だけが残ります——要望を集めることよりも、集めたあとに決める仕組みがないことのほうが、定着を止める原因になります。

この記事では、要望を受けるところから反映後の確認までを、HubSpotの公式ナレッジで確認できた画面の場所と合わせて整理します。

この記事でわかること

  • 要望が止まる4つの切れ目 ── 受け口、基準、検証、返答のどこで止まりやすいかを整理します
  • チケットで作る要望管理の設計 ── パイプライン、ステータス、プロパティーの設計例を表で示します
  • 優先順位を付ける5つの基準 ── 影響範囲、頻度、代替手段、データへの影響、変更の重さで判断します
  • 反映の前に確認する手順 ── 変更の種類ごとに、検証と戻し方を決めます
  • 準委任の伴走での回し方 ── 定着・運用改善の工程で、何をどの頻度で行うかを示します

改善要望が積み上がるだけで終わる4つの切れ目

改善要望が止まる場所は、たいてい4つのどれかです。要望の数が多いことが問題なのではなく、流れの途中に「誰も決めない場所」があることが問題です。まず、自社がどこで止まっているかを見ます。

要望を受ける場所が複数あると、同じ内容が別々に届き、誰がどこまで把握しているかが分からなくなります。受け口が決まっても、判断の基準がなければ、声の大きい人の要望が先に通ります。基準があっても、反映前の確認がなければ、直したことで別の画面が壊れます。そして反映したあとに要望者へ返答がなければ、次の要望は出てこなくなります。

切れ目ごとに起きること

次の表は、4つの切れ目で起きる症状と、この記事で扱う対処の対応です。自社の状況に近い行から読み始めてください。

切れ目 起きること この記事での対処
受け口がない 要望がSlack・会議・口頭に散らばる チケットに一本化する
基準がない 声の大きさで順番が決まる 5つの基準で点数を付ける
検証がない 直した設定が別の画面に影響する 変更の種類ごとに確認方法を決める
返答がない 要望者が反映を知らず、次が出ない 「反映済み」で必ず返す

改善要望の管理で最初に決めるのは、優先順位ではなく、要望の置き場所です。置き場所が1つになると、数も、滞留日数も、反映までの流れも数えられるようになります。


要望の受け口は、HubSpotのチケットに一本化する

要望の置き場所は、HubSpotの中にあるほうが運用しやすくなります。理由は、要望の対象になるプロパティーやワークフローと、同じ画面から行き来できるからです。ここでは、チケットを要望の入れ物として使う設計を説明します。

チケットはもともと問い合わせ対応のための仕組みですが、チケット名・チケットの説明・チケットステータス・パイプライン・優先度・担当者といった既定のプロパティーが用意されています。内容は、公式ナレッジのHubSpotの既定のチケットプロパティー(HubSpotナレッジベース)で確認できます。社内の改善要望にも、そのまま転用できる構成です。

受け口を3つに絞る

要望の入口は、増やすほど管理が難しくなります。次の表の3つに絞り、それ以外の場所で出た声は、運用担当がチケットに転記する決まりにします。

受け口 向いている要望 運用担当の動き
チケットを直接作成 日常の業務で気づいた小さな不便 週に1回、新規を確認する
フォーム 要望者が多く、書式を揃えたいとき 送信内容をチケットとして確認する
会議・Slackでの声 口頭で出た要望 運用担当が当日中にチケット化する

フォームから直接チケットを作る設定は、公式ナレッジのフォームを作成する(HubSpotナレッジベース)に記載があります。旧フォームエディターの設定として、[その他]>[マーケティング]>[フォーム]から対象のフォームを編集し、「チケットのプロパティー」セクションの「自動的にチケットを作成」をオンにします。ただし、同じ記事には、2024年4月1日以降に作成されたアカウントでは、ヘルプデスクに接続されたフォームからのみチケットを作成できるという記載があります。自社のアカウントでどちらの条件になるかは、画面で確認してから設計します。

チケットの画面の位置づけ

下の画面は、チケットの一覧です。要望もこの一覧に並び、パイプラインのステータスで状況を見分けます。

HubSpotのチケット一覧の画面。チケット名とステータスが一覧で並び、案件ごとの状況を確認できる

チケット全体の使い方は、HubSpotチケット管理の使い方と設定手順で整理しています。この記事では、要望管理に必要な範囲だけを扱います。


要望専用のパイプラインとプロパティーを設計する

要望を問い合わせ対応と同じ画面に混ぜると、数も性質も違うものが並び、見分けにくくなります。要望専用のカスタムパイプラインを作り、ステータスを要望の流れに合わせるのが基本です。

パイプラインの作成手順は、公式ナレッジのパイプラインを設定およびカスタマイズする(HubSpotナレッジベース)に記載があります。設定アイコンから、左サイドバーの[データ管理]の[オブジェクト]を開き、「オブジェクトを選択」でチケットを選びます。[パイプライン]タブで[パイプラインを作成]から[ゼロから作成]を選び、名前を入力して作成します。作成と編集には「プロパティー設定の編集」の権限が必要で、カスタムパイプラインの作成にはStarter、Professional、Enterpriseのいずれかのサブスクリプションが必要です。

ステータスは「次に誰が動くか」で分ける

チケットではパイプラインのステージが「ステータス」と呼ばれます。既定のサポートパイプラインには、新規・先方待ち・要対応・クローズの4つがありますが、要望管理では、次に動く人が変わる場所でステータスを分けます。

ステータス 意味 次に動く人
受付 要望が届いた直後 運用担当
確認中 内容や再現条件を要望者に確認している 運用担当・要望者
判定待ち 優先順位の点数を付ける前 運用担当
対応予定 着手が決まり、時期が見えている 実装担当
検証中 反映前の確認をしている 実装担当・要望者
反映済み 本番に反映し、要望者に返答した 運用担当
見送り 今は行わないと決め、理由を返した 運用担当

ステージは追加と並べ替えができ、色も設定できます。チケットを含む取引以外のオブジェクトでは、各ステージを「進行中」か「クローズ済み」のどちらにするかを選びます。反映済みと見送りは、クローズ済みにしておくと、滞留している要望だけを数えやすくなります。

なお、レコードが残っているパイプラインや、他のツールで使われているパイプラインは削除できません。ステータス名は、運用を始めてから頻繁に変えると集計が崩れるため、最初に決め切ります。

プロパティーは5つだけ足す

既定のプロパティーに加えて、要望を判断するための項目を追加します。プロパティーの作成は、設定アイコンから左サイドバーの[プロパティー]を開き、「オブジェクトを選択」でチケットを選んで[プロパティーを作成]をクリックします。手順はプロパティーを作成および編集する(HubSpotナレッジベース)に記載があります。

追加するプロパティー フィールドタイプの例 使い道
要望の種類 ドロップダウン選択 入力項目・自動化・レポートなどで分類する
影響する業務 ドロップダウン選択 どの業務の要望かを集計する
影響する人数 ドロップダウン選択 影響範囲の点数に使う
代替手段 ドロップダウン選択 「ある・手間がかかる・ない」で緊急度を見る
反映予定の月 日付 要望者への返答時期を管理する

プロパティーのオブジェクトタイプと内部名は、作成後に編集できないと公式ナレッジに記載されています。表示名は後から直せますが、内部名は作る前に決めます。命名の考え方は、HubSpotプロパティ設計と命名規則、データ型の選び方も参考になります。


優先順位は5つの基準で点数を付けて決める

要望が増えると、すべてを同じ重さで扱えなくなります。基準を決めずに順位を付けると、要望者との関係や、直近の出来事に引きずられます。点数を付ける基準を最初に決めておくと、見送るときにも理由を返せます。

ここで示す5つの基準は、StartLinkが定着・運用改善の工程で使う観点を整理したものです。HubSpotの標準機能ではなく、チケットの優先度プロパティーと、追加したプロパティーを組み合わせて運用します。

要望の優先順位を、影響範囲・頻度・代替手段・データへの影響・変更の重さの5基準で点数化し、合計点で3つの行き先に分ける流れの図解

5つの基準と点数の付け方

各基準を1〜3点で付け、合計して順位を決めます。企業様(チーム)によって最適な形は異なりますので、基準の名前や配点は自社の業務に合わせて調整してください。

基準 1点(重い・小さい) 3点(軽い・大きい)
影響範囲 1人・1チームの不便 複数部門に及ぶ
頻度 月に数回 毎日発生する
代替手段 簡単な代替がある 手作業で回避している
データへの影響 入力の見た目だけ 集計・レポートの正確さに関わる
変更の重さ 設定の変更が大きい 表示名や選択肢の追加で済む

最後の「変更の重さ」だけは、軽いほど点数が高くなる点に注意してください。短い作業で効果が出るものを先に拾い、重いものは設計の時間を確保して計画に載せるためです。

合計点で行き先を決める

合計点は、反映の時期を決めるのに使います。点数をそのまま順位にするのではなく、行き先を3つに分けます。

合計点 行き先 返答の内容
12点以上 次の定例までに着手する 着手と反映予定の月を返す
8〜11点 月次でまとめて対応する 次回の取りまとめ時期を返す
7点以下 見送りまたは保留にする 理由と、再提案の条件を返す

見送りを決めるときは、必ず理由を書いて返します。「影響範囲が1人で、代替手段がある」と理由が示されれば、要望者は納得しやすく、条件が変わったときに再提案もできます。

見送りは、要望を断ることではありません。再提案の条件を示して返すと、要望の質が上がり、次の判断が早くなります。


ビューと定例で、滞留を見える状態にする

チケットを置いても、見る習慣がなければ止まります。HubSpotでは、保存済みビューで滞留を見える形にし、決まった頻度で見ることで、要望が流れ続ける状態を作れます。

ビューの作成手順は、公式ナレッジの更新版インデックスページで保存済みビューを管理する(HubSpotナレッジベース)に記載があります。対象のレコード一覧を開き、「+ ビューを追加」からビューの種類を選び、名前を付けてフィルターと列を設定し、右下の[公開]で完了します。ビューの種類にはテーブルビューのほか、ボードビューも選べます。

要望管理で作る保存済みビュー

作成直後のビューは、作成者とスーパー管理者のみが閲覧できる状態です。運用担当だけでなく要望者にも状況を見せたい場合は、[共有の管理]から公開範囲を選びます。

ビュー名の例 絞り込みの考え方 見る人と目的
判定待ち ステータスが「判定待ち」 運用担当が点数を付ける
滞留(受付から日数が経過) 作成日から一定日数がたち、ステータスが「受付」「確認中」 運用担当が返答漏れを見つける
対応予定ボード ステータスが「対応予定」「検証中」をボードで表示 実装担当が進捗を見る
反映済み(直近) ステータスが「反映済み」 要望者への返答を確認する

定例は短く、頻度を分ける

要望管理の定例は、長くしないことが続けるコツです。頻度ごとに見る対象を分けると、目安として15分から30分で終わります。

  1. 週に1回:新規の要望を確認し、足りない情報を要望者に聞く。判定待ちのチケットに点数を付ける
  2. 隔週:対応予定のチケットの進捗を確認し、検証中のものを要望者に見てもらう
  3. 月に1回:反映済みのチケットを見直し、効果を確認する。見送りの理由を振り返る
  4. 四半期に1回:要望の種類や影響する業務の偏りを見て、設計や研修の改善につなげる

営業の取引ボードを見る週次レビューは、別の運用としてHubSpot予実管理とKPIダッシュボードの設定方法の考え方と組み合わせられます。要望の定例は、業務の数字ではなく、設定の改善に絞って行います。


反映の前に、変更の種類ごとに確認方法を決める

要望を反映するときの事故は、変更の大きさではなく、確認の抜けで起きます。小さな変更でも、既存のレポートやワークフローが参照していれば、影響は広がります。変更の種類ごとに、確認の方法と戻し方を先に決めておきます。

変更の種類別の確認表

次の表は、要望で多い変更の種類と、反映前の確認の例です。公式ナレッジで確認できた制約は、そのまま確認項目にしています。

変更の種類 反映前の確認 戻し方の考え方
プロパティーの追加 内部名と、フィールドタイプを確定する 内部名は編集できないため作る前に決める
フィールドタイプの変更 保存済みの値が無効にならないか確認する 変更前の値を書き出しておく
パイプラインのステータス変更 使用中の参照(条件付きプロパティーなど)を確認する 「使用箇所」の数値から参照を確認する
ワークフローの変更 登録条件と、動作するレコードの範囲を確認する 変更前の設定を記録する
権限の変更 変更後に見えなくなる画面がないか確認する 変更前の権限の設定を控える

サンドボックスで確認できるかを見極める

Enterpriseのサブスクリプションなら、サンドボックスで変更を試し、本番に反映できます。公式ナレッジのサンドボックスの変更を本番環境にデプロイする(HubSpotナレッジベース)では、設定アイコンから[サンドボックス]を開き、サンドボックスを作成し、本番アカウントで「デプロイを設定」を進める流れが示されています。

デプロイの前に、次の点を確認してください。

  1. デプロイはスーパー管理者の権限が必要で、一度に反映できる変更は最大300件です
  2. 開始後は取り消せないため、反映前に内容と競合を確認します
  3. コンタクト・取引・チケットなどのIDは、本番とサンドボックスで異なります
  4. 本番の連携は自動では接続されないため、テスト用に接続し直します

サンドボックスを使えない契約の場合は、影響が限られる範囲で先に試す運用に切り替えます。たとえば、新しいプロパティーは使う人を限定してから公開し、ワークフローは対象を絞った条件で先に動かします。サンドボックスの詳しい手順は、HubSpotサンドボックスの使い方で整理しています。


反映したあとに、要望者へ返して効果を確かめる

反映して終わりにすると、要望管理はすぐに形骸化します。反映したことを要望者に返し、狙った効果が出たかを確認することで、次の要望の質が上がります。

反映済みにするときは、チケットに、何をどう変えたかと、使い方が変わる点を記録します。要望者には、反映した日と変更の内容を、本人が分かる言葉で返します。使い方が変わるときは、手順を短くまとめて添えます。

効果の確認は、要望の理由に戻って行う

効果の確認は、要望を受けたときの理由に戻って行います。入力が面倒だという要望なら、反映後に入力の空欄が減ったか、入力の時間が短くなったかを確認します。レポートが見づらいという要望なら、そのレポートを見る頻度が増えたかを見ます。

効果が見えないときは、要望の背景を聞き直します。要望そのものが目的に合っていなかったり、別の課題が隠れていたりすることがあります。その場合は、同じチケットに追記し、新しい要望としてもう一度、受付から流します。

月次の確認で、次の3点を見ると、運用の状態が分かります。

  • 受付から反映済みまでの日数が、伸びていないか
  • 見送りの割合が、増え続けていないか
  • 同じ種類の要望が繰り返し出ていないか

同じ種類の要望が繰り返し出るときは、個別に直すよりも、設計や研修を見直したほうが早く片付きます。運用ルールの整え方は、CRM運用ルール設計ガイドでも扱っています。


準委任の伴走で回すときの、工程ごとの進め方

要望管理は、仕組みを作るだけでは続きません。最初の数か月は、点数の付け方や返答の書き方に迷いが出るため、一緒に回しながら基準を固めます。StartLinkはHubSpotゴールドパートナーとして、導入の工程を、現状の整理・要件定義、設計・構築、データ移行、テスト・検証、定着・運用改善の流れで進めています。要望管理は、最後の定着・運用改善の工程で、準委任の伴走として扱います。

定着・運用改善の工程でやること

スモールスタートで、要望の種類と、使うステータスを絞って始め、運用しながら広げます。最初から全社の要望を受けるのではなく、まず1つの部門から始めるほうが、基準が固まりやすくなります。

段階 やること 成果物
現状の整理 要望が今どこに散らばっているかを集める 要望の一覧と分類
設計・構築 パイプライン、プロパティー、ビューを作る 要望管理の設計書
テスト・検証 実際の要望を数件流し、ステータスと点数を確認する 運用ルールの初版
定着・運用改善 定例を回し、基準と返答の型を調整する 点数表と返答の文例

AIを組み込む場面

要望の分類や要約には、AIを使える場面があります。Breezeで要望の種類を分類する、Claudeで同じ内容の要望をまとめる、といった使い方です。ただし、優先順位の最終判断と、見送りの返答は人が行います。AIに任せる範囲は、人が判断する箇所を先に決めてから決めます。

運用担当の役割分担は、HubSpot運用体制の構築ガイドで整理しています。要望の反映で権限を変えるときは、HubSpotパーミッション権限設計ガイドも合わせて確認してください。要望管理の設計から運用の伴走までを相談したい場合は、HubSpot導入支援のサービスをご覧ください。StartLinkはSync for freee / Sync for Notion の開発元でもあり、HubSpotと周辺のSaaSをつなぐ設計も含めて整理できます。


よくある質問

Q1. 改善要望の管理は、チケットではなくカスタムオブジェクトで作るべきですか

最初はチケットで始めることをおすすめします。チケットには、ステータス・優先度・担当者といった項目が既定であり、パイプラインとビューもそのまま使えます。件数が増え、チケットに入らない項目が必要になったときに、カスタムオブジェクトを検討します。判断の観点は、HubSpotカスタムオブジェクトの設計判断で整理しています。

Q2. 要望が多すぎて、点数を付けきれません

すべてに点数を付けず、まず「受付」のうち、重複と明らかな対象外を整理します。そのうえで、影響範囲が大きいものから点数を付けます。点数は短時間で付けられるよう、最初は5つの基準のうち3つに絞って始めても構いません。企業様(チーム)によって最適な形は異なりますので、運用の中で調整します。

Q3. 見送りにした要望者から不満が出ないか心配です

理由と再提案の条件を添えて返すと、不満は出にくくなります。見送りの理由が「影響範囲が1人で、代替手段がある」のように基準に沿っていれば、人ではなく基準で決まったことが伝わります。条件が変わったときに、同じチケットから再提案できるようにしておきます。

Q4. サンドボックスが使えない契約では、どう確認すればよいですか

使う人や対象のレコードを限定して先に反映します。新しいプロパティーは、権限で見える人を絞ってから公開します。ワークフローは、対象を絞った登録条件で先に動かして、動作を確認してから広げます。変更前の設定は記録しておくと、戻すときに迷いません。

Q5. 要望の定例は、誰が進行するのがよいですか

運用担当が進行し、要望者と実装担当が同席する形が基本です。運用担当が決まっていない場合は、定着・運用改善の工程で伴走する外部の担当が、最初の数回を進行し、進め方を引き継ぎます。


まとめ:改善要望は、置き場所と基準を決めれば回り始める

改善要望の管理は、仕組みの大きさではなく、決めておく項目の少なさで続くかどうかが決まります。この記事の要点は次のとおりです。

  • 受け口はチケットに一本化する ── 他の場所で出た声は、運用担当が当日中に転記します
  • ステータスは次に動く人で分ける ── 受付から反映済み・見送りまで7つで始めます
  • 優先順位は5つの基準で点数を付ける ── 合計点で、着手・月次・見送りの行き先を決めます
  • 反映の前に、変更の種類ごとに確認する ── 内部名の編集不可など、公式で確認できた制約を確認項目にします
  • 反映したら要望者に返し、効果を確かめる ── 要望の理由に戻って、確認します

最初の一歩は、現在Slackや会議で出ている要望を目安として10件ほど集め、チケットの1本のパイプラインに入れて、点数を付けてみることです。実際に流すと、自社に合う基準とステータスが見えてきます。

自社の状況に当てはめた進め方を検討したい場合は、CRM特化型コンサルティングのHubSpotゴールドパートナーのStartLinkまでお問い合わせください。

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著者情報

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今枝 / Imaeda

株式会社StartLink 代表取締役。累計150社以上のHubSpotプロジェクト支援実績を持ち、Claude CodeやHubSpotを軸にしたAI活用支援・経営基盤AXのコンサルティング事業を展開。
HubSpotのトップパートナー企業や大手人材グループにて、エンタープライズCRM戦略策定・AI戦略ディレクションを経験した後、StartLinkを創業。現在はCRM×AIエージェントによる経営管理支援を専門とする。