HubSpotで予実管理を自動化!KPIダッシュボードの設定方法と活用術を徹底解説

HubSpotで予実管理を自動化!KPIダッシュボードの設定方法と活用術を徹底解説
この記事の結論

HubSpotのKPIダッシュボードは、フォーキャスト・カスタム目標・レポート機能の3つを組み合わせることで、スプレッドシートでは不可能なリアルタイム予実管理を実現します。CRMデータと完全連動するため、手動更新が不要になり経営の意思決定速度が向上します。

ブログ目次

記事の内容を、そのまま実務に落とし込みたい方向け

HubSpot導入、AI活用、CRM整備、業務効率化までをまとめて支援しています。記事で気になったテーマを、そのまま相談ベースで整理できます。


HubSpotのKPIダッシュボードは、フォーキャスト・カスタム目標・レポート機能の3つを組み合わせることで、スプレッドシートでは不可能なリアルタイム予実管理を実現します。CRMデータと完全連動するため、手動更新が不要になり経営の意思決定速度が向上します。

営業組織において予実管理やKPI管理は事業成長の要ですが、多くの企業ではスプレッドシートによる手動管理が中心となっており、リアルタイム性や更新漏れに課題を感じているのではないでしょうか。HubSpotにはフォーキャスト機能やカスタム目標、レポート機能が備わっており、CRMのデータと連動したKPI管理を自動化することが可能です。


この記事でわかること

  • フォーキャスト機能を使った営業担当別の売上目標管理とフォーキャスト送信の運用方法 — HubSpotのフォーキャストは、営業担当ごとの売上目標と進捗状況をリアルタイムに可視化する機能です。
  • カスタム目標でリード獲得数やカスタムオブジェクトの指標を管理する手順 — そこで活用するのがHubSpotのカスタム目標機能です。そこで活用するのがHubSpotのカスタム目標機能です。
  • 営業アクティビティKPI(コール数・メール数・ミーティング数)の可視化と前年比較 — 売上目標の達成には、日々の営業活動の量と質が欠かせません。
  • フォーキャスト・カスタム目標・アクティビティレポートを組み合わせたKPIダッシュボードの構築手順 — HubSpotで作成した各種レポートは、ダッシュボードにまとめて配置することで、一つの画面でKPIの全体像を把握できるようになります。

スプレッドシートでのKPI管理に限界を感じている営業マネージャーや経営者の方に向けた記事です。

本記事では、HubSpotを使った予実管理・KPI管理の設定方法から、ダッシュボード構築、営業アクティビティの可視化まで、実際の画面操作を交えて徹底解説します。スプレッドシート管理からの脱却を目指している方は、ぜひ最後までご覧ください。この分野の体系的な情報はHubSpot機能ガイドでまとめています。

本記事は「AI × CRMで企業価値を上げる設計思想|経営者が知るべきAI CRM戦略」シリーズの一部です。

本記事はStartLinkの「AI活用完全ガイド」関連記事です。


スプレッドシートによるKPI管理の限界

よくあるスプレッドシート管理の実態

多くの企業では、事業計画やKPI管理をGoogleスプレッドシートやExcelで行っています。典型的な管理シートには、左側に受注数・商談数・SQL数・金額などの目標値を月ごとに設定し、どのチャネルから何件のリードや商談を獲得するかという計画が記載されています。さらにその下にアクション計画を書いていく、というのがよくある運用パターンです。

スプレッドシートでのKPI管理の例

しかし、こうしたスプレッドシート管理にはいくつかの深刻な問題があります。まず、データの手動更新による漏れです。「今月は問い合わせが2件あったから2と入力し、次に4件になったから4に書き換える」という作業を毎回手動で行うと、更新を忘れたり、数値を間違えたりするリスクが常に存在します。

リアルタイム性の欠如が判断を遅らせる

もう一つの大きな問題はリアルタイム性の欠如です。スプレッドシートのデータは誰かが手動で更新しない限り最新の状態にならないため、営業マネージャーが今月の進捗を確認しようとしても、数字が古いままになっていることが少なくありません。結果として、対策が必要なタイミングで適切な判断ができないという状況が生まれます。

HubSpotを使えば、CRM上のデータとリアルタイムに連動した予実管理が実現でき、こうした課題を根本的に解決できます。


HubSpotのKPIダッシュボードで実現できること

項目 内容 ポイント
目的 HubSpotで予実管理を自動化の最適化 明確なKGI/KPI設定が重要
対象 営業・マーケティング部門 部門横断での連携が成果を左右
期間 3〜6ヶ月で初期成果 段階的な導入がリスクを軽減
ツール HubSpot CRM推奨 データの一元管理で効率化
効果 業務効率30〜50%改善 継続的な改善で効果が拡大

HubSpotの画面に移ると、目標に対する実際の達成値がどれくらいなのかをリアルタイムで確認できるダッシュボードが構築できます。具体的には以下のような可視化が可能です。

受注金額のターゲット値(目標)に対して、実際の受注金額がどの程度かをグラフで表示できます。年間目標に対する現在の進捗率も一目で分かるため、営業組織全体の健全性をすぐに把握できます。

HubSpotのKPIダッシュボード:目標対比・受注金額推移・アクティビティKPIの一覧表示

さらに、月次の受注金額を前年同月と比較してパフォーマンスの推移を分析したり、営業担当ごとのアクティビティKPI(コール数・メール数・ミーティング数など)を可視化して行動量を管理することも可能です。リード獲得数の目標対比も確認できるため、マーケティング施策の効果測定にも活用できます。


フォーキャスト機能で売上目標を管理する

フォーキャストとは

HubSpotのフォーキャストは、営業担当ごとの売上目標と進捗状況をリアルタイムに可視化する機能です。HubSpotの左メニューから「営業」→「フォーキャスト」と進むと、営業チーム全体の目標達成状況を一覧で確認できます。

営業担当ごとの目標と進捗を可視化するフォーキャスト画面

例えば、会計年度の売上目標が2,750万円に設定されている場合、各営業担当が現在何パーセントの達成率なのかがすぐに分かります。この数値はHubSpotの取引(商談)データにある受注金額と自動的に紐づいているため、取引のステージを「クローズ済み」に変更するだけで、フォーキャスト上の実績値が自動更新されます。

各担当者の名前をクリックすると、その担当者が現在抱えている案件の一覧が表示され、受注確度や進行状況も確認できます。例えば「200万円の確度中程度の案件がある」という場合、その案件の詳細情報にワンクリックで飛べるため、営業マネージャーとしてはパイプライン管理と目標管理を同時に行えるわけです。

フォーキャスト送信で月次の見込みを共有する

フォーキャストにはフォーキャスト送信という機能があり、営業担当者が毎月の受注見込みを自ら報告する仕組みを作れます。

フォーキャスト送信で月次の受注見込みを共有

例えば、月間の目標が1人あたり120万円に設定されている場合、田中さんは「今月200万いけそう」、上田さんは「120万達成できそう」、山田さんは「40万しか厳しい」といった形で各自の見込みを送信します。送信時には、達成の根拠や未達の原因(例えば「展示会リードからのクローズが想定より遅れている」など)もコメントとして残せるため、単なる数値報告以上の情報が集まります。

営業マネージャーはこれを見て、チーム全体のフォーキャスト合計が目標に対してどの程度カバーできているかを把握し、必要に応じて追加施策を打つことができます。カバー率(目標に対する現在のパイプライン金額の割合)も表示されるため、目標達成の確実性を定量的に評価できるのが大きな利点です。

売上目標の具体的な設定手順

実際にフォーキャストで目標を設定する手順を見ていきましょう。フォーキャスト画面から「目標作成」をクリックすると、目標の種類を選択する画面が表示されます。

目標作成の設定画面

ここで「売上目標」「受注目標」などの種類を選び、対象ユーザー(営業担当者)を指定します。次に対象のパイプラインを選択し、会計年度を設定すると、月ごとの目標金額を入力する画面が表示されます。

例えば1人あたり月130万円の目標を設定すれば、年間で1,560万円の売上目標が自動計算されます。チーム全員に同じ金額を一律設定することも、担当者ごとに異なる金額を設定することも可能です。この設定が完了すると、フォーキャスト画面にリアルタイムで目標と実績が反映されるようになります。

なお、この機能は売上目標だけでなく、商談数・ミーティング数・コール数など、さまざまなKPI指標に対しても設定できます。


カスタム目標でリード数やカスタムオブジェクトも管理する

フォーキャストでは測れない指標がある

フォーキャストは取引(商談)ベースの目標管理に特化しているため、リード獲得数カスタムオブジェクトのデータなど、取引に直接紐づかない指標の目標管理はできません。そこで活用するのがHubSpotのカスタム目標機能です。

HubSpotのメニューから「レポート」→「目標」と進むと、カスタム目標の設定画面にアクセスできます。

カスタム目標でリード獲得数を管理

カスタム目標の設定方法

「ゼロから作成」を選択すると、目標の対象となるオブジェクトを選べます。フォーキャストでは「取引」しか選べませんが、カスタム目標ではコンタクト・会社・カスタムオブジェクトなど、HubSpot上のあらゆるオブジェクトを対象にできます。

例えば「FY25リード獲得数」という目標を作成し、毎月10件のリード獲得を目標として設定すると、実際のリード獲得状況がリアルタイムで反映されます。設定結果は以下のように目標対比として可視化されます。

目標対比で月次のリード獲得実績を確認

この画面では、12月は目標10件に対して実績5件、2月は目標10件に対して実績4件、というように月ごとの達成状況が一目で分かります。チーム全体の達成率や、ユーザーごとのパフォーマンス比較も表示されるため、どの担当者がリード獲得に貢献しているかも把握できます。

カスタム目標は、リード獲得数以外にも「オンボーディング完了数」「計上金額」「特定のカスタムオブジェクトの件数」など、事業固有のKPIに柔軟に対応できるのが強みです。ただし、利用できるプランに制限がある場合もあるため、設定前にご自身のプランで利用可能かを確認してください。


営業アクティビティKPIを可視化する

アクティビティレポートで行動量を管理

売上目標の達成には、日々の営業活動の量と質が欠かせません。HubSpotでは、営業担当者のアクティビティ(コール・メール・ミーティング・タスクなど)をレポートとして可視化できます。

HubSpotのメニューから「レポート」に進むと、すでにHubSpotが用意している「アクティビティとリード」というレポートカテゴリがあります。ここから完了したアクティビティの一覧やグラフを確認できます。

営業アクティビティKPIレポート

レポートの表示形式は柔軟にカスタマイズでき、営業担当ごとの棒グラフ表示にしたり、月別の推移を縦棒グラフで表示したりできます。例えば「今会計年度」を対象期間に設定すれば、年度内における各担当者のアクション合計数を比較でき、行動量の偏りや不足をすぐに発見できます。

KPI数値の表示と前年比較

HubSpotのカスタムレポートには、KPI表示という数値だけをシンプルに表示する機能があります。これを使うと、アクティビティの実行者ごとに何件のアクションを行ったかを数値で表示できます。

KPIの前年比較で成長を可視化

さらに強力なのが比較機能です。今月と先月、今年と昨年、今会計年度の四半期と前四半期など、さまざまな期間での比較が可能です。例えば「今枝は前年比350%アップしているが、山田さんは50%ダウンしている」といった比較が即座にでき、個人レベルでのパフォーマンス変化を定量的に追えます。

このKPI表示は、アクティビティ数だけでなく商談数・受注数・受注金額など、あらゆる指標に対してカスタマイズして設定できます。


KPIダッシュボードの構築手順

レポートからダッシュボードへの追加

HubSpotで作成した各種レポートは、ダッシュボードにまとめて配置することで、一つの画面でKPIの全体像を把握できるようになります。手順は非常にシンプルです。

まず、目標やレポートの画面でグラフを確認し、「カスタマイズ」から表示形式(棒グラフ・折れ線グラフなど)を調整します。次に「レポート保存」ボタンをクリックし、追加先のダッシュボードを選択します。例えば「KPI管理」というダッシュボードを事前に作成しておけば、そこにレポートを次々と追加していくだけでKPIダッシュボードが完成します。

ダッシュボード構成のベストプラクティス

効果的なKPIダッシュボードを構築するためには、以下のようなレポートを組み合わせることをおすすめします。

最上段には売上目標の進捗(フォーキャストベース)を配置し、年間・月次の達成状況を一目で確認できるようにします。次にリード獲得数の目標対比(カスタム目標ベース)を配置して、パイプラインの入口であるリード状況を把握します。その下に営業アクティビティKPIを配置し、行動量が目標達成に見合っているかを確認します。最後に前年比較レポートを配置して、組織全体の成長トレンドを把握するという構成です。

このように、フォーキャスト・カスタム目標・アクティビティレポート・KPI数値表示を組み合わせることで、スプレッドシートでは実現できなかったリアルタイムのKPI管理がHubSpot上で完結します。

あわせて、HubSpotリードスコアリング設定ガイドHubSpotのEメール配信を完全攻略HubSpotのABM機能で実践するアカウントベースドマーケティングなども参考になります。


まとめ:スプレッドシートからHubSpotのKPI管理へ移行しよう

HubSpotのKPI管理設定で押さえるポイントをまとめます。

  • フォーキャスト機能(Sales Hub Professional以上)で売上目標とCRMデータを連動させ、リアルタイム予実管理を実現する
  • カスタム目標でリード獲得数・オンボーディング完了数など取引以外のKPIも追跡できる
  • アクティビティレポートで行動量(架電・メール・MTG)を可視化し、結果KPIとのセットで管理する
  • 導入順序:フォーキャスト設定→カスタム目標追加→アクティビティレポート構築の3ステップが定着しやすい

まず取り組むアクション: HubSpot管理画面の「目標」タブからフォーキャスト設定を開始し、来月の売上目標を入力してみてください。


よくある質問(FAQ)

Q1. HubSpotのフォーキャスト機能はどのプランから使えますか?

フォーキャスト機能はSales Hub Professionalプラン以上で利用できます。営業担当ごとの売上目標と進捗状況をリアルタイムに可視化でき、取引データの受注金額と自動連動するため、手動でスプレッドシートを更新する必要がなくなります。

Q2. カスタム目標とフォーキャストの違いは何ですか?

フォーキャストは取引(商談)ベースの売上目標管理に特化しています。一方、カスタム目標はコンタクト・会社・カスタムオブジェクトなど、取引以外のオブジェクトに対しても目標設定が可能です。リード獲得数やオンボーディング完了数など、事業固有のKPI管理にはカスタム目標を活用してください。

Q3. KPIダッシュボードの構築で最初に取り組むべきことは何ですか?

まずフォーキャストで受注目標や受注件数の設定から始めるのがおすすめです。そこからカスタム目標でリード数を追加し、アクティビティレポートで行動量を可視化するステップで進めてください。ダッシュボードの最上段に売上目標の進捗、次にリード獲得数、その下に営業アクティビティKPIを配置する構成が効果的です。


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著者情報

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今枝 拓海 / Takumi Imaeda

株式会社StartLink 代表取締役。累計150社以上のHubSpotプロジェクト支援実績を持ち、Claude CodeやHubSpotを軸にしたAI活用支援・経営基盤AXのコンサルティング事業を展開。
HubSpotのトップパートナー企業や大手人材グループにて、エンタープライズCRM戦略策定・AI戦略ディレクションを経験した後、StartLinkを創業。現在はCRM×AIエージェントによる経営管理支援を専門とする。