HubSpot vs SHANON比較|日本市場で最適なMAはどちらか

  • 2026年3月4日
  • 最終更新: 2026年10月20日
HubSpot vs SHANON比較|日本市場で最適なMAはどちらか
この記事の結論

HubSpotとSHANONは、得意とする業務範囲が異なるMAです。選定の核心は、イベント運営を優先するのか、顧客接点全体の一元管理を優先するのかを明確にすることです。

ブログ目次


HubSpotとSHANONは、得意とする業務範囲が異なるMAです。選定の核心は、イベント運営を優先するのか、顧客接点全体の一元管理を優先するのかを明確にすることです。

プラン 月額(目安) 主な機能
無料 0円 CRM基本+制限付きMA
Starter 1,800円/シート カスタムプロパティ拡張
Professional 約96,000円〜/月 ワークフロー、カスタムレポート、本格MA
Enterprise 約384,000円〜/月 カスタムオブジェクト、権限セット

「展示会で集めた名刺とウェブ経由のリードが別々に管理されている」「マーケティングから営業へ渡した後の商談状況が見えない」「イベントの申込や受付に手作業が残っている」——こうした課題があると、機能表だけでは自社に合うMAを判断しにくくなります。

HubSpotとは、CRM・MA・SFA・CMSを統合したオールインワンプラットフォームです。SHANONとは、シャノン社が提供する国産MAツールで、特にイベント管理・セミナー管理に強みを持つ製品です。

両者の違いは、個々のメール配信やフォーム機能だけではなく、顧客情報をどこまで同じ基盤で管理するかにあります。展示会やセミナーの運営を中心に考えるならSHANON、マーケティングから営業、顧客対応までの連携を重視するならHubSpotが有力な候補です。この分野の体系的な情報はHubSpot競合比較ガイドでまとめています。

本記事では、日本市場特有のニーズを踏まえて両ツールを比較し、自社に最適なMAを選ぶための判断基準を解説します。
本記事は「HubSpot vs Pipedrive徹底比較|CRM選定で失敗しないための判断基準」シリーズの一部です。
本記事はStartLinkの「HubSpot完全ガイド」関連記事です。


この記事でわかること

HubSpotとSHANONの違いを、機能の多さだけでなく、日々の業務フローとデータ管理の観点から整理します。自社の優先課題を選定条件に変えるための考え方がわかります。

  • HubSpotとSHANONの基本的な違い — 統合型プラットフォームとイベント管理に強いMAという、両製品の立ち位置を比較します。
  • イベントとデジタル施策の選び分け — 展示会やセミナーを重視する場合と、ウェブや広告を重視する場合の判断軸を整理します。
  • データを一元管理するための設計 — コンタクトから取引、顧客へ情報をつなぎ、部門間の分断を防ぐ考え方を解説します。
  • 導入前に確認したい運用条件 — 既存CRM、手作業、入力項目、連携範囲を棚卸しする方法を紹介します。
  • 段階的に導入する進め方 — 優先業務から始め、運用を確認しながら対象範囲を広げる手順を整理します。

HubSpotとSHANONの比較サマリー

HubSpotとSHANONは、どちらもリード管理やメール配信などのMA業務に対応します。ただし、HubSpotはCRMや営業支援を含む統合を重視し、SHANONは展示会やセミナーの運営を中心とした機能に強みがあります。まずは両者の位置づけを大きく捉えることがポイントになってきます。

両製品の基本的な位置づけ

HubSpotは、コンタクト、会社、取引などの情報を関連付けて管理し、マーケティング施策の前後も同じ顧客データにつなげる考え方です。リードを獲得した後に、営業がどのように対応し、取引がどの段階にあるかまで追いたい場合に検討しやすい構成です。

SHANONは、申込フォーム、受付、来場管理、アンケート、フォロー施策といったイベント運営業務をまとめて扱える点が特徴です。展示会やセミナーの実務負荷が大きい場合は、その運用に必要な機能を重点的に比較できます。

比較項目の一覧

比較項目 HubSpot SHANON
提供会社 HubSpot, Inc.(米国/日本法人あり) 株式会社シャノン(日本)
製品コンセプト オールインワン(MA+SFA+CRM+CMS統合) イベント・セミナー管理に強いMA
CRM/SFA機能 ○ 統合CRM/SFA △ SFA機能あり(基本的)
イベント管理 ○ マーケティングイベント機能 ○ 非常に強力(申込・受付・来場管理)
無料プラン あり なし
主なターゲット 創業期〜中堅企業 中堅〜大企業(イベント多い企業)
日本語対応 完全対応 完全対応(国産)

表の優劣だけで選ぶと、実際の運用とのずれが起きやすくなります。自社で頻度が高い業務と、部門をまたいで共有したいデータを先に整理してから比較することが大切です。

選定の中心となる判断軸

中心となる判断軸は、イベント運営の専門性と、マーケティングから営業までの統合性のどちらを優先するかです。受付や来場管理の効率化が最優先ならSHANONを詳しく確認し、ウェブ施策から商談管理までつなげたいならHubSpotを詳しく確認します。

ただし、どちらか一方の機能が多いという理由だけでは判断できません。既存CRMを継続し、イベント当日の受付や来場登録が主な課題ならSHANONを先に検証します。既存CRMを統合または置き換え、ウェブ施策から商談まで同じ顧客情報で追いたいならHubSpotを先に検証します。


MA選定の前に整理したい現状の課題

ツール比較を始める前に、スプレッドシートや個別ツールに分散している業務を可視化します。現状を整理しないまま導入すると、既存の手作業を新しいツール上で再現するだけになりかねません。MA選定では、製品名より先に解決したい業務を定義することが要点になります。

スプレッドシート管理で起きやすい分断

展示会の参加者一覧、名刺から作成したリード一覧、メール配信先、営業担当者の管理表が別々に存在すると、同じ顧客の情報が複数箇所に分かれます。更新のたびに転記が必要になり、どの情報が新しいのかを確認する作業も増えます。

この状態では、展示会への参加が商談につながったのか、ウェブからの問い合わせと同じ会社なのかを追いにくくなります。MA導入の目的は、単に表を置き換えることではなく、顧客情報を次の業務へ渡せる状態にすることです。

手作業を洗い出す評価表

現状の業務 確認したい課題 選定時の評価ポイント
申込者リストの作成 フォーム情報を転記していないか 申込情報を管理へつなげられるか
会場での受付 受付結果を別表で管理していないか 来場情報を施策履歴として残せるか
名刺の管理 顧客マスターと重複していないか 既存顧客との関係を確認できるか
フォローメール 対象者の抽出と送信が手動になっていないか 条件に応じた配信を設計できるか
営業への引き渡し 担当者への連絡だけで終わっていないか 対応状況を継続して追えるか
効果測定 リード数だけを集計していないか 商談や受注との関係を確認できるか

表を埋める際は、現在使っているファイル名やツール名だけでなく、誰が、いつ、何を更新しているかまで確認します。担当者しか知らない運用をルールに置き換えることで、引き継ぎ後や新人の参加後も回しやすい仕組みにできます。

解決したい範囲を決める

イベント受付だけを効率化したいのか、マーケティングから営業への引き渡しまで改善したいのかで、必要な製品構成は変わります。さらに、コンタクトから取引、顧客、請求へ進む業務全体のうち、どこまでを同じ情報につなげるかも整理します。

請求までを別の仕組みで管理する場合は、取引ID、会社ID、受注日、金額、請求先など、後続業務で参照する項目を先に決めます。これらをCRMから渡せるならCRMを取引情報の更新元とし、請求側で再入力が発生するなら連携方法まで選定条件に含めます。


CRM・MA・営業支援の機能を比較

MAの基本機能だけを見ると、HubSpotとSHANONはどちらもリード管理、メール配信、フォーム、スコアリング、ウェブトラッキング、ナーチャリングに対応します。差が表れやすいのは、獲得したリードを営業活動や顧客管理へどうつなげるかです。

フォーム送信後にコンタクトが作成され、担当者が割り当てられ、取引の進捗まで同じ顧客履歴から追えるなら統合性を優先します。途中でCSV転記や個別連絡が必要なら、その作業を補える連携やイベント管理機能を優先します。

MAの基本機能

機能 HubSpot SHANON
リード管理 ○ リレーションDB(コンタクト・会社・取引紐づき) ○ リード管理
メール配信 ○ MA自動メール+パーソナライズ ○ メール配信
フォーム作成 ○ 高機能フォームビルダー ○ フォーム作成
スコアリング ○ エンゲージメント+属性の複合スコア ○ スコアリング
ウェブトラッキング ○ ページ閲覧・流入元・行動履歴 ○ ウェブトラッキング
ナーチャリング ○ 高度なワークフロー自動化 ○ シナリオ設計

基本機能を比較する際は、テスト用コンタクトでフォーム送信とメール反応を発生させ、その結果がコンタクトの履歴、担当者のタスク、関連する取引に残るところまで試します。3か所を同じIDで追える製品を選べば、マーケティングと営業の間に残る転記を減らせます。

HubSpotの一元管理と営業連携

HubSpotでは、コンタクト、会社、取引を関連付けて管理できます。フォーム送信やメールへの反応と、営業担当者の対応や取引状況を同じ流れで確認しやすいことが特徴です。

この一元管理にワークフローによる自動化とレポートによる可視化を組み合わせることで、担当者への引き渡しや施策結果の確認を仕組みにできます。項目は、ワークフローの登録条件、セグメントの絞り込み、レポートの集計、取引ステージの必須入力のいずれかに使うものだけを残し、どれにも使わない項目は作成しません。

SHANONのイベント起点の管理

SHANONは、イベントやセミナーの申込から受付、来場管理、アンケート、フォローまでを一連の業務として扱える点に強みがあります。オフライン施策の運営負荷が大きい組織では、現場作業に合うかを具体的に確認できます。

ただし、イベント後の営業パイプラインやカスタマーサクセスまで一つの基盤で扱いたい場合は、リード、イベント履歴、取引、対応履歴ごとに更新元を決めます。取引と対応履歴を外部CRMで更新するならSHANONはイベント情報の更新元とし、営業活動までSHANON側で完結させるなら外部CRMとの重複登録を行わない構成にします。


展示会・セミナー運用で比較する

展示会やセミナーが重要なリード獲得チャネルなら、申込時にコンタクトを作成し、受付時に来場状態を更新し、終了後にフォロー対象を抽出し、営業が商談化の有無を記録する順に試します。各段階の担当者が前段階の情報を再入力せずに次の処理へ進めれば採用候補とし、CSV転記や別表との照合が残る段階は追加の連携または運用設計の対象にします。

SHANONは会場運営を含むイベント管理に強く、HubSpotはイベント情報をCRMや営業活動へつなぐ考え方に向いています。運営当日とイベント後の両方を比較することがポイントになってきます。

申込からフォローまでの流れ

業務段階 HubSpotでの考え方 SHANONでの考え方
申込 フォームとコンタクト情報を連携 申込フォームで管理
イベント管理 マーケティングイベントとキャンペーンを活用 イベント単位で運営情報を管理
受付・来場 運用方法の工夫が必要な場合がある 受付・来場管理に強み
フォロー ワークフローで配信や担当連携を設計 イベント後の施策を一連で管理
効果測定 リード、商談、受注との関係を確認 イベント起点の反応を確認

イベント当日の運用を優先するなら、実際の受付端末で申込者検索、来場登録、当日参加者の追加を順に試し、受付担当者が別表を開かず処理できる製品を選びます。一方、イベント後の営業活動を優先するなら、来場者から営業タスクを作成し、コンタクト、会社、取引の履歴までつながる製品を選びます。

SHANONが候補になりやすい場面

展示会やセミナーの申込、受付、来場、名刺管理を一体化したい場合は、SHANONが候補になります。イベント運営に必要な作業を中心に製品が構成されているため、現場の手順と照らし合わせて評価できます。

ただし、CRMや営業パイプラインを別の仕組みで運用する場合は、コンタクトID、会社情報、イベント名、申込状態、来場状態、担当者を連携対象として定義します。イベント履歴はSHANON、営業状況はCRMを更新元とし、同じ項目を両方で編集しない構成にします。

HubSpotでイベントを管理する場面

HubSpotでは、マーケティングイベント機能とキャンペーン機能を組み合わせ、イベントごとのリード、商談、受注との関係を確認できます。マーケティングイベントには、登録者数、参加者数、キャンセル数、欠席者数を保持するデフォルトプロパティーがあります。(出典:HubSpot's default marketing event properties)デジタル施策と展示会の結果を同じ顧客情報へつなげたい場合に検討しやすい方法です。

ただし、会場での受付管理や名刺のデジタル化など、オフラインイベントに特化した業務はSHANONの方が充実しています。受付端末での参加者検索、来場状態の更新、名刺情報の登録を実機で試し、標準機能だけで3作業を完了できるならHubSpotを候補に残します。外部ツールや手入力が必要な作業があり、それがイベントごとに繰り返されるならSHANONを先に検証します。


デジタルマーケティングと営業連携で比較する

ウェブサイト、コンテンツ、広告、SNSを通じてリードを獲得する場合は、チャネルごとの機能だけでなく、その後の営業活動との連携を見ます。HubSpotはMA、CRM、SFA、Content Hub、広告連携をまとめて扱える点が特徴です。SHANONはイベント施策を軸にしながら、メールやフォーム、シナリオを活用する構成です。

機能 HubSpot SHANON
イベント・セミナー管理 ○ マーケティングイベント機能 ◎ 申込フォーム・受付・来場・名刺管理一体化
展示会管理 ○ キャンペーン+マーケティングイベント ◎ 展示会来場者管理・名刺データ化
SFA/パイプライン管理 ○ 本格的なパイプライン管理 △ 基本的なSFA
ワークフロー自動化 ○ 高度な条件分岐 ○ シナリオベースの自動化
SNS管理 ○ 投稿管理・分析 × なし
AI機能 ○ Breeze △ 限定的
CMS ○ Content Hub × なし
広告連携 ○ Google/Meta/LinkedIn × なし

ウェブ経由のリードをどう扱うか

デジタル施策では、フォーム送信後にコンタクトを作成し、条件に合うリードへ担当者を割り当て、営業タスクを作成し、取引化の結果を施策へ戻す順に設計します。各段階で対象レコードと次の担当者が決まっていれば次へ進み、決まらない場合はフォーム項目または引き渡し条件を修正します。HubSpotでは、ウェブ上の行動、コンタクト情報、会社情報、取引を関連付け、マーケティングから営業への流れを設計できます。

以下の画面は、HubSpot公式サイトで「インバウンドマーケティングとは」と題して概念を説明しているページです。

HubSpot インバウンドマーケティング解説

ウェブ施策の評価では、リード獲得数だけでなく、どの施策が商談や受注につながったかを確認できる状態を目指します。コンテンツ、広告、メールを個別に評価するのではなく、顧客が進んだ全体の流れとして見ることが大切です。

自動化と可視化の違い

HubSpotでは、ワークフローによる条件分岐や担当者への引き渡しを設計し、レポートで結果を確認できます。SHANONでもシナリオベースの自動化を行えますが、営業パイプラインまで一つの基盤で管理するかどうかが比較点になります。

自動化する処理は、登録条件、実行アクション、担当者、完了条件の順に定義します。通知、配信、分類は完了結果をプロパティーや履歴へ残せる場合に自動化し、商談の優先順位や個別対応は担当者が判断した結果を取引または対応履歴へ記録します。

Breezeを使う場合の考え方

HubSpotではAI機能としてBreezeを利用できます。Breezeを使う場合も、活用する業務と人が判断する業務を分けて設計します。

AIが作成した内容は、そのまま外部へ送る前に人が確認する運用がおすすめです。特に商談への影響が大きい連絡では、顧客の状況や過去のやり取りを踏まえて最終判断を行います。


データ設計と運用のしやすさを比較する

MAは導入時の設定より、運用開始後にデータを維持できるかで判断します。運用開始後に、未入力率、重複件数、更新者不明の項目を定期的に集計し、営業連携やレポートに使えない項目があれば削除または入力ルールの修正対象にします。入力項目を増やしすぎると現場の負担になり、少なすぎると分析や引き継ぎに必要な情報が残りません。製品比較と並行して、データの持ち方と更新ルールを設計します。

一元管理するデータを決める

HubSpotでは、コンタクト、会社、取引を関連付けて管理します。比較時は、これらをどの業務で更新し、誰が参照するかを決めます。

SHANONと外部CRMを組み合わせる場合は、リード情報、イベント履歴、営業情報ごとに更新元、連携先、同期方向を表にします。一方向で同期できる項目は更新元だけで編集し、双方向更新が必要な項目は競合時に優先するシステムを決めます。

入力項目は目的から絞る

入力項目は、取得できそうな情報をすべて追加するのではなく、配信、引き渡し、分析に使うものを優先します。各候補項目に対して利用するセグメント、ワークフロー、レポート、取引ステージのいずれかを1つ以上指定し、利用先を指定できない項目は追加しません。

項目の目的 確認する内容 運用ルールの例
配信条件 誰にどの案内を送るか 選択肢と更新条件を決める
営業連携 いつ担当者へ渡すか 引き渡し条件を共有する
商談管理 どの段階にいるか ステージの定義をそろえる
効果測定 何を成果として見るか 施策と取引の関係を残す
引き継ぎ 次の担当者が何を知るべきか 対応履歴を共通の場所に残す

項目の追加前に、入力者、利用者、更新タイミング、利用先を項目定義へ記載します。4点を記載できる項目は作成し、利用者または利用先を決められない項目は作成候補から外します。

営業パイプラインとの接続

HubSpotで営業パイプラインを設計する場合は、取引ステージ、受注確度、ステージの定義、移行時に入力する項目を合わせて考えます。HubSpotの既定パイプラインには7つの取引ステージがあり、受注は100%、失注は0%として設定されています。(出典:Set up and manage object pipelines)マーケティングから渡されたリードが、どの段階で取引になり、誰が次の対応をするのかを共通のルールにします。

SHANONをイベント管理やMAとして使い、CRMを別に置く場合も、引き渡し後の状態をどこで確認するかを決めます。引き渡し時にCRMの取引またはタスクを作成し、そのレコードIDをSHANON側へ残します。次の担当者、期限、対応結果をCRMで更新できる状態になった時点で引き渡し完了とします。


料金と導入範囲を比較する

料金は月額だけではなく、必要な製品、外部CRM、連携、運用作業を含めて比較します。イベント受付、メール配信、営業パイプライン、レポートを対象業務として並べ、標準機能、追加契約、外部ツール、手作業のどれで実現するかを両製品で記録します。

標準機能で優先業務を満たす製品を先に検証し、追加構成が必要な場合は設定と継続運用を含む総コストで比較します。HubSpotは無料プランから検討でき、SHANONは公開されている料金情報が限定的です。自社が実現したい範囲をそろえたうえで比較しないと、費用の前提がずれてしまいます。

月額以外に確認する費用

機能 HubSpot SHANON
カスタムオブジェクト ○(Enterpriseプラン) ×
API ○ 充実したREST API ○ API提供
アプリ連携 ○ 1,700以上のアプリ △ 限定的
CRM連携 ○ 統合済み △ Salesforce等との外部連携

SHANONでは、見積条件に含まれるイベント管理機能、管理対象リード数、外部CRM連携、初期設定、運用支援を同じ表へ記録します。HubSpotでは、利用する機能範囲と必要なプランを確認し、使わない機能まで前提に含めないことが大切です。

複数ツールを含む総コスト

SHANONをMAとして使い、CRMやSFAを別に運用する場合は、各製品の利用料だけでなく、データ連携と運用の手間も比較対象です。エラーの確認や項目の対応付けを手作業で行うなら、その作業が継続して発生します。

HubSpotでは、MA、CRM、SFA、レポートを同じ基盤で扱えるため、複数ツール間の連携を減らせる可能性があります。ただし、イベント当日の専門的な運用を補う必要がある場合は、その方法と負荷も含めて判断します。

費用と優先課題を対応させる

費用を抑えることだけを目的にすると、必要な業務が残り、別の手作業が増えることがあります。反対に、将来使うかもしれない機能まで最初から広げると、設計と定着の負担が大きくなります。

最初は、現在の課題に直結する範囲で比較するのがおすすめです。イベント受付、フォロー、営業連携、効果測定のうち、優先する業務を決めると、必要な機能と費用を対応させやすくなります。


自社に合うMAを選ぶ判断基準

最終判断では、自社の主要なリード獲得チャネル、既存CRM、営業との連携範囲を並べて評価します。展示会・セミナー、デジタル施策、既存CRM、営業連携の4項目を同じ評価表で採点し、イベント運営の評価が高ければSHANON、CRMと営業連携の評価が高ければHubSpotを先に検証します。

どちらが広く使えるかではなく、自社で繰り返し発生する業務に合うかを見ることが大切です。ただし、現在の便利さだけでなく、データが次の業務へ引き継がれるかも確認します。

HubSpotが候補になる条件

HubSpotは、MAとCRM・SFAを統合し、マーケティングから営業、顧客対応まで一元管理したい場合に候補になります。コンテンツ、広告、SEOなどのデジタル施策を行い、その成果を商談や受注まで追いたい場合にも検討しやすい製品です。

また、スプレッドシートでのリード管理から脱却し、コンタクト、会社、取引の関係を整理したい場合にも向いています。将来的にBreezeやカスタムオブジェクトを使う場合は、利用予定の機能を列挙し、プラン比較表で提供範囲を照合してから、設定を管理する担当者を決めます。

SHANONが候補になる条件

SHANONは、展示会やセミナーが主要なリード獲得チャネルで、申込、受付、来場、名刺管理を効率化したい場合に候補になります。すでにCRMを運用しており、イベント管理に強いMAを追加したい場合も比較しやすい構成です。

ただし、マーケティングと営業のデータを別々の製品で管理する場合は、連携対象の項目、同期方向、更新元、重複時に優先するシステムを項目ごとに決めます。4点を決められない項目は自動連携の対象にせず、更新元を一方へ限定します。国産ツールのサポート体制を重視する場合も、支援範囲を確認したうえで判断します。

判断基準を一覧化する

自社の状況 優先して確認する製品 確認理由
展示会・セミナーの運営負荷が大きい SHANON 申込から来場、フォローまでの運用を比較しやすい
デジタル施策から営業までつなげたい HubSpot MA・CRM・SFAを同じ基盤で扱える
既存CRMを継続して使いたい SHANONを含めて比較 MAとの役割分担と連携を確認する必要がある
スプレッドシートの分散を解消したい HubSpot コンタクト・会社・取引を関連付けて管理できる
イベントとデジタルの両方が重要 HubSpotを含めて比較 両チャネルを同じ顧客情報と施策に結び付けられる

比較表は、製品を機械的に決めるためではなく、追加確認が必要な項目を見つけるために使います。候補を絞った後は、実際の申込データを使って、フォーム登録、受付、来場記録、営業タスク作成までを順に試します。前段階の情報を再入力せず、各段階の担当者と期限が記録されれば、その業務フローを満たす候補とします。


段階的に導入する進め方

MA導入では、すべての業務を一度に置き換えるより、優先する範囲から始めて運用を確認する方法がおすすめです。最初にデータと業務の基準をそろえ、その後に自動化や分析を広げます。段階を分けることで、現場が使わない項目や複雑なルールの増加を防ぎやすくなります。

  1. 現状の業務とデータを棚卸しする ── 保管場所と担当者、作業を並べる
  2. 優先する業務から試す ── 選定理由に直結する業務から検証する
  3. 結果を見て対象を広げる ── 運用を見直したうえで範囲を広げる

現状の業務とデータを棚卸しする

最初に、フォーム、参加者一覧、名刺、メール配信先、営業管理表の保管場所を整理します。同じ顧客が複数の場所に存在する場合は、どの情報を正しいものとして扱うかを決めます。

あわせて、イベント申込から営業対応までの担当者と作業を並べます。転記、確認、個別連絡が発生している箇所は、自動化や一元管理を検討する対象です。

優先する業務から試す

次に、イベント管理、リード管理、営業連携などから、改善効果を確認しやすい範囲を選びます。HubSpotならCRMとフォーム、SHANONなら対象となるイベント運用のように、選定理由に直結する業務から検証します。

この段階では、入力項目や自動化を増やしすぎないことが大切です。現場が更新でき、次の担当者が見て判断できる最低限のルールを先に整えます。

結果を見て対象を広げる

運用を始めた後は、データの入力状況、営業への引き渡し、施策結果の確認方法を見直します。手作業が残っている箇所や、判断に使えない項目があれば、設定や運用ルールを修正します。

そのうえで、メールの自動化、スコアリング、レポート、ほかの施策へ範囲を広げます。機能を増やすことより、コンタクトから取引、顧客へ情報が途切れずに流れる状態を優先します。


よくある質問

HubSpotとSHANONの比較で確認されやすい点を整理します。機能の可否だけではなく、次の点まで含めて判断してください。

  • 移行後のデータ管理
  • 併用時のデータ管理

Q. SHANONからHubSpotへの移行は可能ですか?

SHANONのリードデータをエクスポートし、HubSpotへインポートすることは可能です。ただし、申込履歴や来場履歴などのイベント管理データは、そのまま同じ形で移行できない場合があります。HubSpotのインポートファイルはCSV、XLSX、XLSに対応し、1ファイルにつき1シート、1,000列未満という仕様です。(出典:Format import files)移行対象、項目の対応、移行後の確認方法を事前に整理することをおすすめします。

Q. HubSpotの展示会管理機能はSHANONと比べてどの程度使えますか?

HubSpotでは、マーケティングイベント機能とキャンペーン機能を組み合わせ、展示会ごとのリード、フォローメール、商談、受注との関係を管理できます。ただし、会場受付や名刺のデジタル化など、オフラインイベントに特化した機能はSHANONの方が充実しています。イベント当日の運営と、その後の営業連携のどちらを優先するかで判断します。

Q. HubSpotとSHANONを併用できますか?

技術的には併用できますが、リードデータが分散しやすいため、連携する項目、同期方向、更新元、重複時の優先システムを定義します。HubSpotをCRM・SFAの基盤とし、SHANONをイベント管理に限定する場合は、イベント履歴をSHANON、コンタクトと取引をHubSpotの更新元とします。これらを項目単位で決められない場合は、どちらかへ統一する方が一元管理しやすくなります。

Q. リードスコアリングはどちらで利用できますか?

HubSpotとSHANONは、どちらもリードスコアリングに対応します。HubSpotでは行動と属性を組み合わせた設計ができ、蓄積したCRMデータを営業連携へ活用できます。スコアの値だけで対応を決めず、リードスコアリングと営業判断の役割を分けることが大切です。

Q. 料金はどのように比較すればよいですか?

月額だけでなく、CRM・SFA、イベント機能、外部連携、設定、継続運用を同じ見積条件に含めます。SHANONは公開情報が限定的なため、リード数、イベント機能、CRM連携、初期設定、運用支援を見積項目として指定します。HubSpotは、実際に使う機能をプラン比較表と照合し、対象機能を含む構成だけを比較します。


まとめ

HubSpotとSHANONは、どちらもMAの基本機能を備えていますが、業務全体での役割が異なります。イベント運営の専門性を優先するか、マーケティングから営業までの一元管理を優先するかが、選定の中心です。

  • HubSpotは、MA・CRM・SFA・Content Hubをつなぎ、デジタル施策から商談まで管理したい場合に候補になります。
  • SHANONは、展示会やセミナーの申込、受付、来場、名刺管理を重視する場合に候補になります。
  • スプレッドシートや複数ツールに顧客情報が分散している場合は、項目ごとに更新元、同期先、同期方向、重複時の優先システムを決めます。
  • 比較時は、月額に加えて外部CRMの利用料、連携設定、エラー対応、手作業を同じ費用表へ記録し、優先業務を満たす構成同士で比較します。
  • 導入後は、入力項目を絞り、担当者の記憶に依存しない仕組みへ整えることが大切です。

まずは、現在のリード獲得から営業対応までの流れを書き出すところから始めてください。次の順序で進めると、製品比較の前提をそろえやすくなります。

  1. 展示会、セミナー、ウェブ、広告など、現在のリード獲得経路を整理します。
  2. 申込、名刺管理、メール配信、営業連携ごとに、担当者、使用ツール、転記先、完了条件を記録します。
  3. イベント運営と顧客情報の一元管理のどちらを優先するかを決め、HubSpotとSHANONを同じ条件で比較します。

CRMを活用した業務効率化やAIとの連携に関するご相談は、StartLinkまでお気軽にお問い合わせください。


あわせて読みたい

HubSpot vs SHANON比較と関連するテーマについては、次の記事もあわせて確認できます。

記事の内容を、そのまま実務に落とし込みたい方向け

HubSpotゴールドパートナーのStartLinkが、HubSpot導入・AI活用・CRM整備・業務効率化までをまとめて支援しています。記事で気になったテーマを、そのまま相談ベースで整理できます。

記事の内容を、そのまま実務に落とし込みたい方向け


株式会社StartLinkは、事業推進に関わる「販売促進」「DXによる業務効率化(ERP/CRM/SFA/MAの導入)」などのご相談を受け付けております。 サービスのプランについてのご相談/お見積もり依頼や、ノウハウのお問い合わせについては、無料のお問い合わせページより、お気軽にご連絡くださいませ。

関連キーワード:

サービス資料を無料DL

著者情報

7-1

今枝 / Imaeda

株式会社StartLink 代表取締役。累計150社以上のHubSpotプロジェクト支援実績を持ち、Claude CodeやHubSpotを軸にしたAI活用支援・経営基盤AXのコンサルティング事業を展開。
HubSpotのトップパートナー企業や大手人材グループにて、エンタープライズCRM戦略策定・AI戦略ディレクションを経験した後、StartLinkを創業。現在はCRM×AIエージェントによる経営管理支援を専門とする。