動画LP活用でコンバージョン率を高める方法|BtoB向け設計と改善の進め方

  • 2026年3月3日
  • 最終更新: 2026年10月11日
この記事の結論

「LPに動画を入れれば、問い合わせにつながるだろうか」。制作を検討するときは、動画の見せ方より先に、読者が申込前に何を確かめたいかを調べます。動画LPでコンバージョン率の改善を目指すなら、誰のどの疑問に答え、視聴後にどの行動へ進んでもらうかを決めてください。

ブログ目次


「LPに動画を入れれば、問い合わせにつながるだろうか」。制作を検討するときは、動画の見せ方より先に、読者が申込前に何を確かめたいかを調べます。動画LPでコンバージョン率の改善を目指すなら、誰のどの疑問に答え、視聴後にどの行動へ進んでもらうかを決めてください。

たとえばデモ申込を促すLPで、読者が操作後の画面を知りたいなら、動画で操作の流れを示す余地があります。一方、申込対象者や提供範囲がわからないなら、先に本文とCTAの説明を整える必要があります。この記事では、動画が必要かを見極めるところから、公開後に見直す箇所を選ぶところまで、判断の順序を説明します。

指標 テキスト+画像のみ 動画あり
平均滞在時間 本文と画像を読み終えた時点で離脱しやすい 動画を見る分だけ長くなりやすい
CVR 本文とCTAの説明だけで申込の判断が決まる 動画の内容がCTAにつながっていれば伸びやすい
直帰率 ファーストビューで内容が伝わらないと高くなりやすい 冒頭で内容を示す動画なら下がりやすい
ページ内スクロール率 見出しと本文の構成に左右される 動画の後に続く本文への導線次第で変わる

この表の各セルは、動画の有無を比べる際に確かめる視点であり、成果の予測ではありません。滞在時間が延びても、申込条件が見つけにくくなっていれば改善とは判断できません。

まず対象フォームへの送信を主な成果と定め、再生やスクロールは、読者がどこで判断を止めたかを調べる手がかりとして扱います。動画の有無を比べる場合は、対象ページ、流入、CTA、フォームの条件も照合してください。

動画LPとは、ランディングページ上の動画を使い、読者が検討に必要な情報を理解したうえで、資料請求や問い合わせなどの次の行動を選べるように設計したページです。確認すべきなのは、読者の疑問、動画で示す内容、CTAで案内する行動のつながりです。

本記事は「BtoB企業のSNSマーケティング完全ガイド|戦略立案から運用まで」シリーズの一部です。


この記事でわかること

動画を活用したBtoBマーケティング施策を検討している担当者に向けて、LPの目的を定め、動画が必要かを判断し、公開後の結果から次の編集箇所を選ぶまでの進め方を説明します。

  • 動画LPの役割 — 主なCTAを決め、申込前に残る疑問を本文と動画のどちらで解消するかを判断します。
  • 動画の選び方 — 製品デモや顧客事例などを、読者が確かめたい内容、掲載できる情報、申込後に案内する内容に照らして選びます。
  • 配置と制作の考え方 — 必要な場面から長さを決め、動画の前後の説明、再生方法、モバイルでの操作を確認します。
  • 改善の進め方 — 対象フォームと比較条件を記録し、再生前、視聴後、フォーム入力時のどこを見直すか決めます。

自社のLPに当てはめる際は、主なCTAを一つ選び、「申込前に何がわからないと、その行動を選べないか」を書き出してください。次に、各疑問について、現在のLPに答えがあるか、その答えを読み返す必要があるか、動きを見せる必要があるかを確認します。この順序で整理すると、本文の修正で足りる箇所と、動画の台本に含める箇所を分けられます。公開後の振り返りまで使えるよう、判断した理由も記録しておきましょう。


動画LPが担う役割を先に決める

最初に決めるのは「このLPで読者に何を判断してもらうか」です。資料ダウンロード、デモ申込、問い合わせでは、申込前に必要な説明が異なります。

既存LPの次を順に見て、同じ行動を示しているか確認してください。

  • 見出し
  • 本文
  • CTA
  • フォーム
  • 送信後の案内

複数の行動が同じ強さで並んでいる場合は、動画の台本を作る前に主な行動を定めます。

判断を記録するときは、次を並べます。

  • 「対象読者」
  • 「流入時に期待している内容」
  • 「主なCTA」
  • 「申込前の疑問」
  • 「本文で答えること」
  • 「動画で見せること」

たとえば動画で操作方法を説明しても、CTAが問い合わせで、問い合わせ後に何を相談できるかが不明なら、申込の判断材料は残ったままです。その場合は動画を増やす前に、CTA周辺の案内を確認します。

次の図は動画LPの設計と改善を示します。LPの目的から動画の役割を決め、公開後は視聴だけでなく申込まで確認する流れを、各節の作業と照らして見てください。

動画LPの設計と改善を示す図

動画は文章で伝えにくい部分を補う

申込前の疑問を「読み返して確認したい情報」と「動きや話し方を見て確かめたい情報」に分けます。

  • 対象者、申込条件、支援範囲など ── 本文に残します
  • 画面操作の順序や、静止画では伝えにくい利用場面 ── 動画を検討します

たとえば、読者が入力後の画面を確かめたいなら、開始画面だけを見せても疑問は残ります。入力から確認画面までを示すかを検討してください。一方、確認画面の内容を図と説明文で十分に示せるなら、先に本文を整えます。

採用を決める際は、動画を見た後に読者が答えられる質問を具体的にします。「何となく理解できる」では判断しにくいため、「入力した内容をどこで確認するかがわかる」のように書きます。その答えが動画内のどの場面で示されるかを指せなければ、台本を見直します。

どちらを選んでも、動画を再生しない読者がCTAの意味と申込条件を理解できることを公開前に確認します。

視聴後の行動から内容を逆算する

  • 資料ダウンロードが目的なら ── 動画では読者の課題と資料で確認できる内容を示します
  • デモ申込が目的なら ── LP上の動画で見せる操作と、申込後のデモで確認できることを分けます
  • 問い合わせが目的なら ── 相談できる範囲と相談後の進め方を示します

台本の末尾、動画の近くの説明文、CTAを続けて読んでください。動画が「操作を試す」と案内し、CTAが「資料を受け取る」と案内しているなら、読者は次に何が得られるか判断しにくくなります。

  • 案内が食い違うなら ── 実際の申込内容を確認し、案内をそろえます
  • 申込後に何が得られるかを明確に書けないときは ── 動画の演出を調整する前にCTA周辺の説明を直します

制作前には、動画の最後の場面に置く案内を文章で仮置きします。

  • その文をCTAの近くにも置けるなら ── 動画とページの行動がつながっています
  • 置けない場合は ── 動画の結び、CTA、申込後の案内のどこに食い違いがあるかを確認してから撮影に進みます

CVRだけで動画の価値を決めない

コンバージョン率(CVR)は、LPへの訪問に対して、設定した行動がどの程度行われたかを見る指標です。

比較前に、どの訪問を分母とし、どのフォーム送信を分子とするかを固定します。別のフォームへの送信や単なるCTAクリックを同じ成果に混ぜると、申込の変化を読み取りにくくなります。

  • 動画の再生が増えても対象フォームへの送信が変わらない場合は ── 動画で答えた疑問と、申込前に残る疑問が一致しているかを調べます
  • 反対に、フォーム送信が変わっても流入元やフォームを同時に変えていれば ── 動画だけの効果とは判断できません

比較を始める前に、対象ページ、対象フォーム、対象とする流入、変更した箇所を記録します。

結果を見たら、再生されていないのか、視聴後にCTAへ進んでいないのか、CTAからフォーム送信に至っていないのかを分けて確認してください。

  • 再生されていなければ ── 動画の位置と案内文を先に見直します
  • 視聴後に進まなければ ── 動画の結びとCTAを先に見直します
  • フォームで止まるなら ── 入力前に示す情報を先に見直します

LPの目的に合う動画を選ぶ

動画の種類は見栄えから決めず、読者が申込前に何を確かめたいかで選びます。

  • 疑問が複数ある場合は ── 主なCTAを選ぶうえで欠かせないものから扱います
  • 動画に入れきれない条件や詳細 ── 本文へ分け、視聴後にも探せるようにします

動画の形式を比較するときは、それぞれについて次を書き出します。

  • 「答える疑問」
  • 「用意できる素材」
  • 「掲載許可」
  • 「視聴後のCTA」

疑問に合っていても素材や許可を確認できなければ、その企画では進めません。素材がそろっていてもCTAとの関係を説明できなければ、動画の役割を再検討します。

製品デモは操作を確かめたい場面に使う

製品デモ動画は、読者が操作の順序や利用場面を確かめたいときに検討します。たとえば「入力した内容をどこで確認できるか」が疑問なら、入力画面だけでなく確認画面までを一連の流れとして見せます。全機能を並べず、そのLPのCTAを選ぶために必要な操作に絞ります。

台本では、操作前の状態、行った操作、画面上で確認できる結果を対応させます。

  • 結果の画面を省くと ── 操作が終わった後に何を確かめられるかが残ります
  • 本文で十分に確認できる設定項目の読み上げが続くなら ── その説明を本文に移せるか検討します

動画の下には、動画で確認できたことと、申込後に確認できることを書き分けます。デモ申込へつなぐなら、動画で示していない個別の確認事項を申込後に扱えるか、実際の対応範囲と照らしてください。

案内と対応範囲が異なる場合は、CTAの説明を修正してから公開します。

顧客事例は判断材料の範囲を明確にする

顧客事例動画では、どの課題について、何を検討し、どの範囲の内容を公表できるかを先に確認します。読者が自社と比べるには、結果の印象だけでなく、検討時の条件が必要です。公表できない条件を推測で補わず、動画で扱う論点を絞ります。

事例で語られた感想を、ほかの企業にも当てはまる成果として案内しないようにします。動画の構成を確認する際は、次を分けて見ます。

  • 「何に困っていたか」
  • 「何を比較したか」
  • 「何を確認して判断したか」

比較に必要な条件を動画で示せない場合は、「自社では何を確認すべきか」という質問を本文に置きます。掲載できる材料を確認してから、事例動画を使うかを決めてください。

ほかの動画タイプも目的から判断する

次の表は、動画タイプを選ぶ際の検討項目です。「CVR向上効果」と「制作コスト」のセルは成果の予測や見積もりではありません。「効きやすい」と書かれた行も、自社でその傾向が確かめられたことを意味しません。

選ぶ際は、次を確認します。

  • 読者の疑問に合うか
  • 必要な素材と掲載許可があるか
  • 制作後に確かめたい行動を測れるか
動画タイプ CVR向上効果 推奨LP 制作コスト
製品デモ動画 操作を確かめたい読者が多いLPで効きやすい 製品LP、フリートライアルLP 中
顧客事例動画 導入前の不安が申込を止めているLPで効きやすい サービスLP、問い合わせLP 中〜高
解説動画(アニメーション) 仕組みの理解が前提になるLPで効きやすい サービス概要LP 中〜高
代表メッセージ動画 会社の考え方が判断材料になるLPで候補になる 会社紹介LP、採用LP 低
ウェビナーハイライト ウェビナーと申込先のテーマが一致すると効きやすい 資料DL LP、ウェビナー申込LP 低
数字で見る成果動画 数値の出典と掲載許可があるときに候補になる 問い合わせLP 中

仕組みの理解が申込の前提なら解説動画、操作の確認が必要なら製品デモを検討します。

  • ウェビナーハイライトを使う場合 ── 切り出した場面と遷移先の申込内容が同じテーマかを確かめます
  • 「数字で見る成果動画」 ── 表示する数値の出典、測定条件、掲載許可を確認できる場合に限って検討します。条件をそろえられない場合は数値を使わず、判断に必要な過程を説明します

表を使って選ぶ際は、次の順で進めます。

  1. まずLPのCTAを一つ指し、その行動を選ぶ前に残る疑問を一文にする
  2. その疑問への回答を示せる行を探す
  3. 複数の動画タイプが当てはまるなら、表の「効果」や「コスト」の印象だけでは決めず、公開できる素材と、CTAに必要な説明をそろえられるかで絞る

決めきれない場合は制作を急がず、本文で不足する説明を先に確かめてください。

動画を使った施策全体の位置づけは「BtoB動画マーケティング完全ガイド」でも扱っています。LPに置く動画の役割を、ほかの動画施策と整理したいときに参照してください。


動画の長さ、配置、再生方法を設計する

長さは先に決めず、視聴後に読者が何を判断できればよいかから台本を作ります。

  • 各場面に答える疑問を書き添え、本文と重複する説明を整理する
  • 操作の結果など、削ると判断材料が欠ける場面は残す

公開後は確認できる範囲で視聴が止まる場面とCTAへの移動を見て、説明を補うか、重複を整理するかを決めます。

以下の表は、比較できる要素を洗い出すためのものです。同時にすべてを変えると理由を読み取りにくくなるため、公開時には何を比較するかを選びます。

テスト要素 パターンA パターンB
動画の有無 動画なし 動画あり
動画の位置 ファーストビュー CTA直前
動画の長さ 要点だけの短縮版 操作や事例まで含む詳細版
自動再生 ON(ミュート) OFF(サムネイル)
動画のタイプ 製品デモ 顧客事例
サムネイル テキストなし テキスト入り
  • 動画の必要性を確かめる場合は ── 動画の有無だけを変え、CTAへの到達を比較します
  • 再生後にCTAへ進まない理由を調べる場合は ── 動画の内容をそろえて掲載位置を変え、前後の説明も確認します

一度に複数の要素を変えると、行動の違いがどの要素によるものか判断できません。

次の表は設定を確認するための項目を並べたものです。「推奨」と「理由」は一律の効果や採用すべき設定を示しません。たとえばサムネイルの行にある再生への影響や、自動再生の行にある注意の引き方は、自社のLPで表示と行動を確かめる必要があります。

設定 推奨 理由
自動再生 ミュートで自動再生 注意を引きやすいが、音声ありは閲覧の妨げになりやすい
サムネイル 再生ボタン付きカスタムサムネイル 動画の内容と再生できることが伝わり、再生されやすくなる
コントロールバー 表示 視聴者が停止や音量を操作でき、ストレスを減らせる
ループ再生 短い動画に限る 長い動画のループはストレスになりやすい
レスポンシブ 対応する モバイルでの視聴を考慮

設定を確認するときは、ページを開いた直後、再生中、停止後の画面を順に見ます。次を確認してください。

  • 見出しやCTAが隠れないか
  • 再生ボタンの意味が伝わるか
  • 停止した後に本文へ進めるか

操作に問題があれば設定を直し、修正後に同じ端末条件で再確認します。再生されない場合も設定だけを原因と決めず、動画の見出しが読者の疑問と合っているかを見ます。

LPの目的ごとに、動画で扱う範囲を次の表で整理します。まず視聴後に取ってほしい行動を決め、その判断に必要な情報を選んでください。

「推奨長さ」の欄は時間を指定するものではありません。「短い方が」といった理由も成果の保証ではなく、情報をどこまで動画で示すかを検討するための視点です。

LP目的 推奨長さ 理由
資料DL 短め(課題と資料の中身の紹介まで) 短い方がフォーム入力への心理的障壁が下がりやすい
デモ申込 製品の概要がつかめる程度 デモで確かめる内容を残しておける
問い合わせ 支援範囲と進め方が伝わる程度 相談前の疑問を減らし、検討が進んだ問い合わせにつながりやすい
フリートライアル 主要な操作が一通り見える程度 操作のイメージを持ってもらう

たとえば、次のように考えます。

  • 資料ダウンロードLPなら ── 資料で何を確認できるかがわかる場面までを台本に入れ、資料の全内容を動画で説明する必要があるかを見直します
  • 問い合わせLPなら ── 動画で支援範囲を述べた後に、相談できる内容と送信後の流れが本文でも見つかるか確認します

必要な条件や注意点が欠ける場合は、短くすることより説明をそろえることを優先します。

読者の検討段階も、動画の内容を絞る手がかりになります。同じ動画を使う場合でも、LPのCTAと読者の疑問が変われば、見せる場面や添える説明を見直します。

ファネル段階 LP目的 最適な動画タイプ 動画の長さ
認知(TOFU) 資料ダウンロード 課題提起+解決策の概要 短め
検討(MOFU) ウェビナー申込・デモ申込 製品デモ+事例紹介 操作と事例が伝わる程度
決定(BOFU) 問い合わせ・契約 顧客事例+ROIデータ 判断材料を一通り示せる程度

表の「最適な動画タイプ」も、対象LPの読者や提供内容を確かめずに適用するものではありません。

たとえば次のように判断します。

  • 問い合わせLPでも、支援範囲を本文で確認できるなら ── 動画で繰り返す必要はありません
  • 動画に数値を入れる場合は ── 出典、測定条件、掲載許可を確認できるかを先に判断します。確認できなければ、数値を使わず検討の過程を説明します

長さは視聴後に残る疑問で調整する

台本の各場面に、次を書き添えます。

  • 「どの疑問に答えるか」
  • 「その場面を見た後に何がわかるか」

役割が重なる場面はまとめます。一方、製品デモで操作の結果を示す場面のように、短くすると判断材料が欠ける箇所は残します。

場面ごとの役割を整理できたら、動画を見ずに本文を読んだ人にも申込条件が伝わるか確かめてください。

公開後、同じ場面で視聴が止まると確認できた場合は、長さだけを原因にせず、その直前の説明、画面の見やすさ、本文との重複を確認します。

  • 説明が重複していれば ── 整理します
  • 操作の結果が見えないなら ── 補います
  • 最後まで見ても申込へ進まない場合は ── 内容を削る前に、締めくくりとCTAが同じ行動を案内しているかを見ます

視聴範囲を取得できない場合は、台本とページを通して読み、申込前に残る疑問を点検します。

配置は動画の役割に合わせる

  • 冒頭で製品の動きを見せる必要があるなら ── 冒頭付近を検討します。ただし、ページの見出しや主なCTAが動画に埋もれるなら、位置や表示サイズを見直します
  • 説明を読んだ後に操作を確かめてほしい場合は ── その説明の近くに置きます
  • 申込前の疑問に答える事例なら ── CTAの近くで内容と申込先をつなげます

位置を決める前に、動画の直前の見出しだけで「何を確認できるか」がわかるか、動画の直後に次の行動が見つかるかを確認してください。

動画を再生しない状態でページを読み、申込条件が欠けるなら本文に補います。配置を変えて比較する場合は、動画の内容やフォームなど、同時に変えた箇所も記録します。

自動再生より視聴者の選択を優先する

再生方法は、実際にLPを開いて確かめます。次を確認します。

  • 音声が突然流れないか
  • サムネイルから内容がわかるか
  • 再生後に停止や音量を操作できるか

自動再生を選ぶ場合も、読者が動画以外の本文やフォームを使えるかを確かめます。

  • 音を出せない環境で伝える必要がある内容 ── 字幕や画面上の補足を用意します
  • スマートフォンで操作箇所や字幕が読めない場合は ── その場面を拡大するか、本文に静止画と説明を加えます

修正後は、動画を再生する場合としない場合の両方でCTAまで進めるかを確認します。


制作と公開前の確認を仕組みにする

公開前の確認を、LPの目的、動画の内容、表示、計測に分けます。担当者が替わっても判断を引き継げるよう、次を記録してください。

  • 主なCTA
  • 動画で答える疑問
  • 掲載できる情報
  • 比較する行動

不一致が見つかった場合は、どの説明を直し、何を再確認すれば公開できるかまで決めます。

確認の順序は、次のとおりです。

  1. 提供内容と申込後の案内
  2. 台本と本文
  3. 実際の表示と計測

提供内容が曖昧なまま台本の表現だけを調整しても、申込前の疑問には答えられません。前の段階で不一致が見つかったら、その内容を確定してから次へ進みます。

担当ごとの照合は、次のとおりです。

  • マーケティング担当者 ── LPと動画の案内を照合します
  • 申込後に対応する担当者 ── 実際に案内できる内容を照合します

両者の認識が異なる場合は、公開前にCTAと送信後の説明をそろえます。確認結果と修正箇所を残しておくと、公開後に同じ疑問が寄せられた際、本文、動画、申込後の案内のどこを見直すか選べます。

台本は課題、説明、次の行動でつなぐ

台本は、次の順でつなぎます。

  1. 冒頭 ── 読者が訪問時に抱える疑問を示す
  2. 続いて ── 判断に必要な操作や考え方を見せる
  3. 最後に ── LPで取れる行動を案内する

編集時は各場面について「この説明がないと何を判断できないか」を確かめます。

答えられない場面は、動画の目的と合っているかを見直します。

対象範囲や申込条件など、読み返したい情報は本文にも残します。

  • 動画と本文で表現が食い違う場合は ── 実際の提供内容を確認して両方の案内をそろえます
  • 台本、本文、CTAを通して読んでも次の行動が一致しないうちは ── 公開前に説明を直してください

確認担当者には、台本を見ずにLPを読み、CTAを押すと何が起こると理解したかを書いてもらう方法もあります。想定した申込内容と読み取りがずれたら、どの見出しや説明で誤解したかを確かめ、該当箇所を直してから再確認します。

ページ速度とモバイル表示を確認する

動画を置く前後のLPを同じ端末条件で開き、見出し、動画、CTA、フォームの表示と操作を比べます。

外部ホスティング、遅延読み込み、クリック後の読み込みを検討する際は、再生のしやすさと、必要な視聴情報を取得できるかをそれぞれ確認します。

  • 視聴状況を取得できない方法を選ぶ場合は ── 対象フォームへの送信やページ遷移など、現在の環境で確かめられる行動を比較対象にします
  • 設定を変えた後は ── モバイルで動画とフォームの両方を再確認してください

動画以外の導線も整える

動画の説明が適切でも、CTAに申込後の内容が書かれていなければ、読者は判断を保留するかもしれません。動画を確認したら、次を続けて確認します。

  • CTAの文言
  • フォームで求める情報
  • 送信後に案内する内容

動画で示した行動と申込後の内容にずれがあれば、先に案内を修正します。

動画LPへ誘導するメールでは、次が同じ約束をしているかを見ます。

  • メールの案内
  • 遷移先の見出し
  • 動画の主題
  • CTA

メールで動画の内容をどう伝えるかは「動画サムネイルを埋め込んだメール配信」も参考になります。流入元によって期待される内容が異なる場合は、どの案内から来た読者の行動かを分けて確認してください。


動画LPの成果を測り、改善につなげる

改善時には、次を分けて見ます。

  • LPに来た経路
  • 動画の表示と再生
  • CTAへの移動
  • 対象フォームへの送信

確認できる範囲は利用する計測方法に合わせます。取得できない視聴情報を推測で補わず、確認できる行動から次の編集箇所を選びます。

見直す順序は、次のとおりです。

  1. 比較条件
  2. 読者が止まった場所
  3. 変更する要素

たとえばフォーム送信に違いが見えても、流入元が変わっていれば先に対象を分けて確認します。条件をそろえても動画が再生されていなければ、台本の後半より先に、動画の見出しやサムネイルを調べます。

計測する行動を先に定義する

資料ダウンロードのLPなら、その資料の対象フォームへの送信を主なコンバージョンとして定義します。別の問い合わせフォームや単なるクリックを同じ成果に混ぜません。公開前に対象ページ、フォーム、流入元、変更した箇所を記録し、比較する範囲を決めます。

動画の表示、再生、視聴された範囲を確認できる場合は、フォーム送信と分けて記録します。

  • 再生されないなら ── 動画の見出し、サムネイル、位置が読者の疑問に合っているかを確認します
  • 途中で止まるなら ── その直前の説明や画面の見やすさを調べます

ただし、記録された行動だけで理由を断定せず、該当する画面と文章を見直して次に確かめる点を決めてください。

記録には、変更前後で同じ定義を使ったかも残します。途中から対象フォームや集計する流入を変えた場合、その前後を一続きの結果として扱わず、どの条件なら比較できるかを確認します。

変更する要素を絞って比較する

最初に「何を変えれば、どの行動が変わると考えるか」を一文にします。たとえば操作への疑問に答える動画を追加するなら、対象フォームへの送信を主な比較対象とし、再生状況は途中の確認材料にします。動画の有無と同時に位置、サムネイル、フォームまで変更すると、違いの理由を判断しにくくなります。

比較中に流入施策やフォームが変わった場合は、変更内容と時点を記録し、変更前後の結果を同じ条件として扱わないでください。

  • 結果がはっきりしないときは ── まず対象ページ、流入、CTA、フォーム、集計する行動の定義を照合します
  • 条件がそろわない場合は ── 比較を保留し、そろえられる範囲を決め直します

条件を確認したうえで次の編集を選ぶ際は、観察した行動と画面を対応させます。

  • 再生前で止まるなら ── 見出しとサムネイル
  • 視聴後で止まるなら ── 結びとCTA
  • フォーム入力で止まるなら ── 申込内容や入力前の案内を確認します

該当箇所を見ても理由が特定できなければ、原因を断定せず、次に確かめる変更を一つ選びます。比較の設計を詳しく検討するときは「LP改善の極意|CVRを2倍にする施策と成功事例」も参考になります。

申込後の情報までつなげて考える

フォーム送信後の対応を確認できる場合は、申込内容と、その後に読者が何を確かめたいと伝えたかを振り返ります。

  • 動画で説明した内容について同じ質問が続くなら ── 説明が見つけにくいか、判断に必要な点が欠けている可能性があります
  • 質問が別の論点に移っているなら ── 動画を追加する前に、その論点を本文や申込後の案内で扱うかを検討します

マーケティングと営業で振り返る際は、流入したLP、申込内容、対応時に判明した疑問など、次の編集判断に使う項目をそろえます。

CRMで共有する場合も、何を判断するための記録かを決めてから項目を選びます。振り返りで申込前の疑問が変わったとわかれば、台本と本文のどちらを更新するか決めてください。


HubSpotで動画LPを扱うときの確認点

HubSpotを使う場合も、先にLPの目的と測定したい行動を決めます。動画の追加方法を選ぶ前に、次を現在の環境で確かめてください。

  • 対象ページの編集方式
  • 利用できる機能
  • 確認できる計測項目

必要な視聴情報を取得できない場合は、フォーム送信やページ遷移など、確認できる行動に合わせて比較方法を設計します。

動画の追加方法と計測範囲を選ぶ

確認する順序は、次のとおりです。

  1. 対象ページで動画を表示できる方法
  2. その方法で確認できる視聴情報
  3. 公開後の記録をどこで見るか

視聴状況をHubSpot上で追う必要がある場合は、現在の設定でどこまで確認できるかを実際の画面で確かめます。追加方法を調べる際は、公式ドキュメント「HubSpotコンテンツに動画を追加する方法」を参照してください。

外部動画を使う場合も、埋め込み方に応じて表示と計測を確認します。「外部メディアファイルを埋め込む方法」を参照し、次を公開前に確かめてください。

  • 対象ページで動画が収まるか
  • サムネイルの内容が伝わるか
  • 必要な行動を測れるか

必要な視聴情報を取得できなければ、配信方法を見直すか、LP上で確認できる行動を比較対象にします。

A/Bテストの結果を次の編集に使う

A/Bテストを行う場合は、対象ページで利用できる機能と編集権限を確認し、比較したい変更を決めます。操作方法は公式ドキュメント「ページのA/Bテストを実行する方法」で確認してください。

結果を読むときは、各バリエーションで変えた箇所、対象フォーム、比較中の流入条件を一緒に記録します。動画の有無を変えた場合は、まず対象フォームへの送信と再生状況を分けて確認します。

  • 動画が再生されていなければ ── 次は動画の存在を伝える見出しや位置を調べます
  • 再生されていても申込に進まなければ ── 動画が答えた疑問とCTAで求める行動を照合します

このように、次の編集を観察した箇所に結びつけてください。HubSpotのマーケティング機能を広く検討する場合は「HubSpotのMA(Marketing Hub)とは?機能一覧と、実務での活用・導入での注意点を徹底解説!」も参考になります。


動画が向かない場合も判断する

動画を作る前に、申込前の疑問を本文や図で答えられるかを確認します。

  • 条件を読み返したい読者には ── 文章が適している場合があります
  • 操作の順序や利用場面を見て確かめる必要があるなら ── 動画を検討します

判断に迷う場合は、現在の本文で不足する情報を特定し、その情報を示す手段として動画が必要かを決めてください。

判断を進めるには、申込前の疑問を一つ選び、現在のページのどこに答えがあるかを探します。

  • 答えが見つからなければ ── まず必要な情報を確認します
  • 答えはあるが伝わりにくいなら ── 見出しや図を直します
  • それでも動きの確認が必要な場合に ── 動画で示す場面を決めます

動画がなくても伝わる情報は本文に残す

申込条件、対象者、問い合わせ後の流れは本文から見つけられるようにします。動画内に説明があっても、再生しない読者がCTAを選べないなら、ページの説明として不足しています。

公開前に、次をそれぞれ確認します。

  • 音声なしで動画を見た場合
  • 動画を再生せずにLPを読んだ場合

どちらかで主なCTAの意味が伝わらなければ、字幕、画面上の補足、CTA周辺の説明文を補います。細かな製品画面が判別できない場合は、該当部分を拡大するか、本文に静止画を添えてください。

事例や効果を示す資料がないときは断定しない

動画の効果を比べる際は、対象LP、流入、フォーム、評価する行動、変更内容と結果を表に整理し、条件をそろえて確認します。ただし、比較条件が確認できない効果率や推奨時間は制作判断に当てはめず、事例を使う前に比較対象と公表できる範囲を確認してください。

自社のLPでは、次を記録して始めます。

  • 現在残っている疑問
  • 動画で答える疑問
  • 公開時に変えた箇所

想定した行動が起きなければ、まず流入条件と計測対象を確認し、次に再生、CTA、フォームのどこで止まっているかを見ます。

該当箇所に応じて動画の内容、配置、CTAの説明、フォーム前の案内から見直す対象を選んでください。条件がそろわず違いを読めない場合は、成果を断定せず、次の比較で固定する条件を決めます。


よくある質問

LPに動画を置くと、CVRは上がりますか?

動画を置くだけでCVRが上がるとは判断できません。まず対象フォームと比較する流入を決め、動画が申込前のどの疑問に答えるかを明確にします。公開後は再生だけでなく、CTAへの移動と対象フォームへの送信を確認します。送信が変わらなければ、再生前、視聴後、フォーム入力時のどこで止まっているかを分け、該当箇所の説明を見直してください。流入やフォームの条件が変わっている場合は、比較できる範囲を決め直します。

動画の長さはどう決めればよいですか?

視聴後に読者が何を判断できればよいかを先に決め、台本の各場面に答える疑問を書き添えます。説明が重なる場面は整理し、操作の結果など欠かせない場面は残します。公開後に視聴が止まる場面が確認できたら、その直前の説明、画面の見やすさ、本文との重複を確かめます。最後まで見てもCTAへ進まない場合は、結びと申込内容のつながりを先に確認します。

動画はLPのどこに置くとよいですか?

冒頭で内容を理解してほしいなら冒頭付近、本文を読んだ後に操作を確かめてほしいなら該当する説明の近く、申込前の疑問に答えるならCTAの近くを検討します。位置を決めた後は、動画の前に目的が伝わり、動画の後に次の行動が見つかるかを確認します。再生しなくても申込内容を理解できることも確かめてください。位置を変えて比べる際は、動画の内容とフォームなど、ほかに変更した箇所も記録します。

外部動画を埋め込んでもHubSpotで視聴状況を分析できますか?

外部動画を埋め込むだけで、必要な視聴情報をHubSpot上で確認できるとは判断できません。まず対象ページへの追加方法と、現在の環境で確認できる項目を確かめます。必要な視聴情報を取得できなければ、配信方法を見直すか、対象フォームへの送信やページ遷移など、LP上で確認できる行動を比較対象にしてください。


まとめ

動画LPでは、まず読者が申込前に何を確かめたいか、LPでどの行動を案内するかを決めます。その疑問を本文や図で説明できるなら先に整え、操作の流れや利用場面を見せる必要があるなら動画を検討します。動画を置く場合は、内容、近くの説明文、CTAが同じ行動につながるようにしてください。

着手する際は、次の順で進めます。

  1. 既存LPの申込前によく残る疑問を書き出し、本文で答えるものと動画で見せるものに分ける
  2. 動画の各場面が答える疑問と配置を決め、動画を再生しない場合も申込条件が伝わるか確認する
  3. 公開前にモバイルで表示とフォーム操作を確かめる
  4. 公開後は流入と対象フォームの条件を照合し、再生前、視聴後、フォーム入力時のどこを見直すか選ぶ

選んだ理由と申込後に寄せられた疑問も残せば、次の編集を関係者で判断できます。企業様によって最適な形は異なります。

CRMを活用した業務効率化やAIとの連携に関するご相談は、StartLinkまでお気軽にお問い合わせください。


あわせて読みたい

動画LPの設計に関連して、流入の作り方、申込フォーム、比較方法、LPの作成と成果の振り返りを詳しく確認したい場合は、次の記事も参照してください。

記事の内容を、そのまま実務に落とし込みたい方向け

HubSpotゴールドパートナーのStartLinkが、HubSpot導入・AI活用・CRM整備・業務効率化までをまとめて支援しています。記事で気になったテーマを、そのまま相談ベースで整理できます。

記事の内容を、そのまま実務に落とし込みたい方向け


株式会社StartLinkは、事業推進に関わる「販売促進」「DXによる業務効率化(ERP/CRM/SFA/MAの導入)」などのご相談を受け付けております。 サービスのプランについてのご相談/お見積もり依頼や、ノウハウのお問い合わせについては、無料のお問い合わせページより、お気軽にご連絡くださいませ。

関連キーワード:

サービス資料を無料DL

著者情報

7-1

今枝 / Imaeda

株式会社StartLink 代表取締役。累計150社以上のHubSpotプロジェクト支援実績を持ち、Claude CodeやHubSpotを軸にしたAI活用支援・経営基盤AXのコンサルティング事業を展開。
HubSpotのトップパートナー企業や大手人材グループにて、エンタープライズCRM戦略策定・AI戦略ディレクションを経験した後、StartLinkを創業。現在はCRM×AIエージェントによる経営管理支援を専門とする。