HubSpot Commerce Hub vs Shopify比較|BtoB向け決済・EC機能の選び方

HubSpot Commerce Hub vs Shopify比較|BtoB向け決済・EC機能の選び方
この記事の結論

HubSpot Commerce HubとShopifyは、そもそも設計思想が異なります。Commerce HubはBtoBの商取引をCRMと一体化して運用するための決済機能であり、Shopifyは商

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記事の内容を、そのまま実務に落とし込みたい方向け

HubSpot導入、AI活用、CRM整備、業務効率化までをまとめて支援しています。記事で気になったテーマを、そのまま相談ベースで整理できます。


HubSpot Commerce HubとShopifyの基本的な位置づけの違いを解説します。決済機能・EC機能の詳細比較を解説します。

「BtoB取引のオンライン決済を導入したいが、HubSpot Commerce HubとShopifyのどちらを選ぶべきかわからない」——BtoB企業がECや決済機能の導入を検討する際、この2つのプラットフォームが候補に挙がるケースが増えています。

結論から言えば、HubSpot Commerce Hubは「CRM起点でBtoB商取引を管理したい企業」に適しており、Shopifyは「本格的なECサイトを構築したい企業」に適しています。 両者は競合というよりも、カバーする領域が異なるプラットフォームです。

本記事では、HubSpot Commerce HubとShopifyの機能・価格・CRM連携・BtoB適性を体系的に比較し、自社のビジネスモデルに合った選び方を解説します。


この記事でわかること

BtoB向けの決済・EC機能を選定中で、HubSpotとShopifyの違いを理解したい担当者に向けた記事です。

  • HubSpot Commerce HubとShopifyの基本的な位置づけの違い — HubSpotCommerceHubとShopifyは競合ではなく、補完関係として併用できます。
  • 決済機能・EC機能の詳細比較を解説します
  • BtoB取引における適性の違い — HubSpotCommerceHubは、HubSpotCRMの拡張機能として2023年にリリースされた決済・コマース機能です。
  • 両方を併用するハイブリッドパターンを解説します
  • 自社に合ったプラットフォームの選定基準 — 営業担当者が取引レコードから直接決済リンクを発行し、入金ステータスを同じ画面で追跡できます。

2つのプラットフォームの基本的な違い

HubSpot Commerce Hubの位置づけ

HubSpot Commerce Hubは、HubSpot CRMの拡張機能として2023年にリリースされた決済・コマース機能です。CRM上の顧客データと決済データを統合し、BtoB取引における見積→決済→入金管理のプロセスを一元化することを目的としています。

設計思想: CRMファーストのコマース(顧客管理の延長線上に決済機能を配置)

Shopifyの位置づけ

Shopifyは、世界最大級のECプラットフォームです。オンラインストアの構築・商品管理・決済処理・配送管理・マーケティングを包括的にカバーし、BtoC・BtoBを問わず幅広いEC事業をサポートしています。

設計思想: ECファーストのプラットフォーム(オンライン販売を中心に全機能を統合)


機能比較表

コア機能の比較

機能カテゴリ HubSpot Commerce Hub Shopify
オンラインストア構築 なし(LP・Webページで代替) テーマベースの本格ECサイト
商品カタログ プロダクトライブラリ(CRM統合) 商品管理(画像・バリエーション・在庫)
決済処理 Stripe経由 Shopify Payments + 多数の決済ゲートウェイ
見積・請求書 ネイティブ対応 サードパーティアプリで対応
サブスクリプション Stripe連携で対応 サブスクアプリ(ReCharge等)で対応
CRM機能 フル機能のCRM(コンタクト・取引・企業) 基本的な顧客管理(Shopify顧客リスト)
マーケティング自動化 ワークフロー・メール・広告連携 Shopify Email・Flow(限定的)
在庫管理 なし ネイティブ対応(複数ロケーション)
配送管理 なし ネイティブ対応(送料計算・ラベル印刷)

BtoB向け機能の比較

BtoB機能 HubSpot Commerce Hub Shopify
企業アカウント管理 企業オブジェクト(Company)で管理 Shopify Plus のB2B機能で対応
法人向け価格表 カスタムプロパティで設計 価格リスト機能(Shopify Plus)
承認ワークフロー ワークフローで構築可能 サードパーティアプリ
与信管理 カスタムプロパティで管理 サードパーティアプリ
営業担当者の紐付け CRMのオーナー機能 限定的(タグベース)
CPQ(見積自動生成) ネイティブ対応 サードパーティアプリ

価格体系の比較

HubSpot Commerce Hub

HubSpot Commerce Hubは、HubSpotの各Hubプランに含まれる機能です。決済機能の利用に追加費用は発生しませんが、Stripeの決済手数料は別途かかります。

プラン 月額費用 主な利用可能機能
Free ¥0 決済リンク(制限あり)・商品カタログ
Starter ¥2,400〜 決済リンク・見積・基本レポート
Professional ¥12,000〜 ワークフロー自動化・カスタムレポート
Enterprise ¥18,000〜 高度な権限管理・カスタムオブジェクト

※Stripe決済手数料: 国内カード3.6%が別途発生

Shopify

プラン 月額費用 主な特徴
Basic $39(約¥5,800) 基本ECサイト・2スタッフアカウント
Shopify $105(約¥15,700) レポート機能拡充・5スタッフアカウント
Advanced $399(約¥59,500) 高度なレポート・15スタッフアカウント
Plus $2,300〜(約¥343,000〜) BtoB機能・カスタム開発・専用サポート

※Shopify Payments利用時の決済手数料: 国内カード3.4%〜3.55%


ユースケース別の選定基準

HubSpot Commerce Hubが適しているケース

1. CRM中心の営業プロセスを持つBtoB企業

すでにHubSpot CRMで商談管理を行っており、見積作成から決済までの流れをCRM上で完結させたい場合に最適です。営業担当者が取引レコードから直接決済リンクを発行し、入金ステータスを同じ画面で追跡できます。

2. サービス・コンサルティング型ビジネス

物理的な商品の配送がなく、サービスやコンサルティングの対価をオンラインで受け取りたい場合に適しています。在庫管理や配送機能が不要なため、Commerce Hubの機能で十分にカバーできます。

3. 少数の高単価取引を扱う企業

取引件数は少ないが、1件あたりの金額が大きいBtoB取引では、CRMの顧客管理機能と決済機能の統合が大きな価値を持ちます。

Shopifyが適しているケース

1. 本格的なECサイトを構築したい企業

商品カタログ、商品画像、レビュー、カート機能、チェックアウトフローなど、ECサイトに必要な機能をフルに活用したい場合はShopifyが適しています。

2. 物理的な商品を販売する企業

在庫管理、配送計算、ラベル印刷、追跡番号管理など、物流関連の機能が必要な場合はShopifyの強みが活きます。

3. BtoCとBtoBを併用する企業

消費者向けのECサイトと法人向けの取引を同一プラットフォームで管理したい場合は、Shopify Plusが候補になります。


HubSpot × Shopifyのハイブリッド活用

両方を併用するパターン

HubSpot Commerce Hub見積画面

HubSpot Commerce HubとShopifyは競合ではなく、補完関係として併用できます。HubSpotのアプリマーケットプレイスには公式のShopify連携アプリが提供されており、以下のデータを双方向で同期できます。

  • 顧客データ: Shopifyの顧客 → HubSpotのコンタクトに自動同期
  • 注文データ: Shopifyの注文 → HubSpotの取引に自動作成
  • 商品データ: Shopifyの商品 → HubSpotの商品カタログに反映
  • カート放棄: Shopifyのカート放棄 → HubSpotのワークフローでフォローメール送信

併用パターンの設計例

Shopify公式ブログでは、ShopifyとCRMを連携させることで、ECの購買データをマーケティング自動化に活用する設計例が公開されています。具体的には、Shopifyで初回購入した顧客をHubSpotのナーチャリングフローに登録し、リピート購入やアップセルを促進する仕組みです。


導入判断のフローチャート

以下の質問に答えることで、自社に適したプラットフォームを判断できます。

  1. 本格的なECサイト(商品一覧・カート・チェックアウト)が必要か? → はい → Shopify / いいえ → 次の質問へ
  2. 物理的な商品の在庫管理・配送管理が必要か? → はい → Shopify / いいえ → 次の質問へ
  3. すでにHubSpot CRMを使っているか? → はい → HubSpot Commerce Hub / いいえ → 次の質問へ
  4. 営業プロセス(見積→決済→入金管理)をCRMと統合したいか? → はい → HubSpot Commerce Hub / いいえ → Shopify

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まとめ

HubSpot Commerce HubとShopifyは、そもそも設計思想が異なります。Commerce HubはBtoBの商取引をCRMと一体化して運用するための決済機能であり、Shopifyは商品管理・配送・BtoCのカート体験に特化したECプラットフォームです。BtoBの見積・請求・CRM連携を重視するならCommerce Hub、EC物販のオペレーションを回すならShopifyという整理になります。

実務では両者をハイブリッドで活用する構成も広く採用されており、Shopifyで受注処理と配送を担い、HubSpotで顧客管理とマーケティング施策を担うという役割分担が典型例です。まずは自社の商取引フローを洗い出し、主な取引がBtoB寄りかEC寄りかを見極めたうえで、最適なプラットフォーム構成を判断してください。


よくある質問(FAQ)

Q1. HubSpot Commerce HubでECサイトを構築できますか?

HubSpot Commerce Hubは、本格的なECサイト(商品一覧ページ・カート・チェックアウト)の構築には対応していません。ランディングページに決済リンクを埋め込む形での簡易的なオンライン販売は可能ですが、ECサイトとしての機能はShopifyが大幅に上回ります。

Q2. ShopifyでCRM機能を使うことはできますか?

Shopifyには基本的な顧客管理機能がありますが、HubSpotのような高度なCRM機能(パイプライン管理・営業プロセスの可視化・リードスコアリング・マーケティング自動化)はカバーしていません。BtoBの営業プロセスを管理する場合は、HubSpotとの連携が推奨されます。

Q3. ShopifyからHubSpot Commerce Hubへの移行は可能ですか?

ShopifyからHubSpot Commerce Hubへの「ECサイトの移行」は、機能の違いが大きいため現実的ではありません。ただし、「Shopifyの決済データをHubSpotに統合する」という形での移行・連携は可能です。Shopifyの顧客データ・注文履歴をHubSpotにインポートし、以後の取引管理をHubSpot側で行う設計です。

Q4. Shopify Plusを使えばBtoB取引も管理できますか?

Shopify Plusには、法人向け価格表・企業アカウント・Net支払い条件・数量割引などのBtoB専用機能が含まれています。ただし、HubSpotのような高度な営業プロセス管理やマーケティング自動化は含まれないため、BtoB取引全体を管理する場合はHubSpotとの併用が効果的です。

Q5. 決済手数料はどちらが安いですか?

HubSpot Commerce Hub(Stripe経由)の決済手数料は国内カードで3.6%、Shopify Payments は3.4%〜3.55%(プランにより異なる)です。手数料率の差は小さいため、手数料だけでなく、月額費用・必要な機能・運用コスト全体で比較することを推奨します。

カテゴリ: Commerce Hub | HubSpot


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著者情報

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今枝 拓海 / Takumi Imaeda

株式会社StartLink 代表取締役。累計150社以上のHubSpotプロジェクト支援実績を持ち、Claude CodeやHubSpotを軸にしたAI活用支援・経営基盤AXのコンサルティング事業を展開。
HubSpotのトップパートナー企業や大手人材グループにて、エンタープライズCRM戦略策定・AI戦略ディレクションを経験した後、StartLinkを創業。現在はCRM×AIエージェントによる経営管理支援を専門とする。