HubSpot vs Sansan比較|名刺管理CRMとオールインワンCRMの選び方

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「Sansanで名刺管理はできているが、マーケティングや営業管理まで一元化したい」

「HubSpotのCRMとSansanの名刺管理、どちらを軸にデータを管理すべきか」

——日本のBtoB企業において、名刺管理ツールとCRMの選定・使い分けは永遠の課題です。Sansanは名刺管理のデファクトスタンダードとして8,000社以上の導入実績を持ち、HubSpotはオールインワンCRMとしてマーケティングから営業・CSまでを統合するプラットフォームです。

本記事では、HubSpotとSansanの機能・料金・活用シーンを比較し、自社に最適な選択と組み合わせ方を解説します。

この記事でわかること:

  • HubSpotとSansanの根本的なコンセプトの違い
  • 機能比較(名刺管理・CRM・マーケティング・営業管理)
  • 料金体系とコスト構造の違い
  • 併用パターンと使い分けの指針

本記事はStartLinkの「HubSpot完全ガイド」関連記事です。

HubSpotとSansanのコンセプトの違い

Sansanのコンセプト

HubSpot CRMコンタクト管理画面

Sansanは「ビジネスのインフラになる」をビジョンに掲げ、名刺管理を起点としたビジネスデータベースを構築するサービスです。紙の名刺をスキャンするだけで正確にデータ化し、社内の人脈を可視化・共有できる点が最大の強みです。

2024年にはCRM領域にも機能拡張を進めており、コンタクト管理や営業支援の機能も強化されています。しかし、Sansanの本質は「人と人のつながりをデータ化する」ことにあり、名刺情報を基盤とした独自のデータベースが価値の源泉です。

HubSpotのコンセプト

HubSpotは「インバウンドマーケティング」の思想を基盤に、見込み客の獲得からナーチャリング、商談、受注後のカスタマーサクセスまでを一つのプラットフォームで管理するCRMです。

名刺管理はHubSpotの主要機能ではありませんが、コンタクト管理を中心として、マーケティングオートメーション、営業管理(SFA)、カスタマーサービスの機能がすべて統合されています。

根本的な違い

比較軸SansanHubSpot
出発点名刺管理CRM / インバウンドマーケティング
データの起点名刺(紙 / デジタル)Webフォーム、メール、手動入力
強みの領域人脈の可視化・企業データベースマーケ→営業→CSの一気通貫管理
AI機能名刺OCR、企業データの自動補完Breeze(コンテンツ生成、予測分析、エージェント)
対象ユーザー全社員(名刺を扱う人)マーケ・営業・CS部門
主な導入企業層日本の中堅〜大企業グローバルの中小〜大企業

機能比較

名刺管理・コンタクト管理

機能SansanHubSpot
名刺スキャン(紙)AI + 人力で高精度データ化標準機能としては未提供
名刺スキャン(デジタル名刺)対応標準機能としては未提供
コンタクト管理名刺ベースの管理CRMベースの統合管理
企業データの自動補完企業DB連携で自動更新Breeze Intelligenceで補完
重複チェック同一人物の自動統合重複管理ツールで統合
人脈の可視化社内の名刺交換履歴を可視化限定的
組織図の表示対応標準では未対応

名刺管理に関しては、Sansanが圧倒的な優位性を持っています。紙名刺のOCR精度は99.9%を誇り、AI補正と人力チェックの組み合わせで正確なデータ化を実現しています。日本のビジネス慣行において名刺交換が依然として重要な位置を占める以上、Sansanの名刺管理機能は他のツールでは代替が困難です。

一方、HubSpotのコンタクト管理は、名刺に限定されない包括的な管理が強みです。Webフォームからの問い合わせ、メールでのやり取り、ミーティングの履歴などすべてのタッチポイントが1つのコンタクトレコードに集約されます。

マーケティング機能

機能SansanHubSpot
メール一斉配信対応(基本的)Marketing Hubで高度な配信が可能
マーケティングオートメーション限定的ワークフローで高度な自動化
ランディングページ未対応標準搭載
ブログ / SEO未対応Content Hubで統合管理
リードスコアリング限定的AI予測スコアリング対応
A/Bテスト未対応メール、LP、CTAで対応

マーケティング機能では、HubSpotが大幅に優位です。Sansanはあくまで名刺管理が核であり、マーケティングオートメーションの機能は補助的な位置づけです。本格的なインバウンドマーケティングやナーチャリングを実施するには、HubSpotのMarketing Hubが必要になります。

営業管理(SFA)

機能SansanHubSpot
案件(取引)管理基本的なパイプライン詳細なパイプライン管理
活動履歴の自動記録メール連携で一部対応メール・電話・ミーティング統合
見積書作成未対応Professional以上で対応
売上予測限定的AIフォーキャスト対応
シーケンス(自動フォロー)未対応Professional以上で対応

営業管理についても、HubSpotのSales Hubがより充実した機能を提供しています。特にパイプライン管理、売上予測、シーケンスによる自動フォローアップは、営業チームの生産性向上に直結する機能です。

料金比較

項目SansanHubSpot
無料プランなし無料CRM(基本機能)
エントリープラン要問合せ(月額制)Starter: 月額$20/ユーザー〜
中間プラン要問合せProfessional: 月額$100/ユーザー〜
料金体系ライセンス数ベースHub単位 + シート数ベース
初期費用あり(要問合せ)なし(セルフセットアップ)
契約期間年間契約が一般的月額 / 年額選択可能

Sansanは料金を公開しておらず、企業規模や利用人数に応じた個別見積もりとなります。一般的に、従業員100名規模の企業で年間100〜300万円程度が相場と言われています。

HubSpotは料金を公開しており、無料プランからスタートできる点が大きな違いです。必要な機能に応じてHub(Marketing、Sales、Service等)とプラン(Starter、Professional、Enterprise)を組み合わせます。

併用パターンと使い分け

パターン1: Sansan + HubSpot(併用)

最も多いパターンが、Sansanで名刺管理を行い、HubSpotでマーケティング・営業・CSを管理する併用型です。SansanとHubSpotは公式連携アプリ(マーケットプレイス)を通じてデータを同期できます。

名刺スキャン → Sansanにデータ化 → HubSpotにコンタクトとして同期 → HubSpotでナーチャリング・営業管理、というフローが一般的です。

パターン2: HubSpot一本化

名刺管理よりもデジタルマーケティングやオンラインでのリード獲得が中心の企業では、HubSpotへの一本化も有力な選択肢です。名刺管理が必要な場合は、HubSpotのモバイルアプリやサードパーティの名刺スキャンアプリで対応します。

パターン3: Sansan一本化(CRM機能を拡張利用)

営業チームの規模が小さく、高度なマーケティングオートメーションが不要な場合は、SansanのCRM機能で営業管理をカバーするアプローチもあります。ただし、ナーチャリングや売上予測などの機能は限定的です。

三井住友カードは、Sansanの名刺管理とCRM機能を活用して法人営業の効率化を実現しています。一方で、マーケティングオートメーションの高度な活用を目指す企業の多くが、SansanとHubSpotの併用を選択しています。

よくある質問(FAQ)

Q1: SansanからHubSpotにデータを移行するにはどうすればよいですか?

SansanからCSV形式でコンタクトデータをエクスポートし、HubSpotにインポートすることが最も簡単な方法です。また、SansanとHubSpotの公式連携アプリを使えば、新しい名刺データをリアルタイムでHubSpotに同期することも可能です。移行時は、Sansanの企業データ(正式社名、部署名、役職)がHubSpotのプロパティに正しくマッピングされているか確認してください。

Q2: SansanとHubSpotを併用する場合、データの二重管理は問題になりませんか?

連携アプリを正しく設定すれば、基本的なコンタクトデータの同期は自動化できるため、手動での二重入力は不要です。ただし、「どちらのシステムをマスターデータとするか」を事前に決めておくことが重要です。一般的には、名刺情報(氏名、会社名、部署、役職)はSansanをマスターとし、マーケティング・営業活動のデータ(メール開封、フォーム送信、取引情報)はHubSpotをマスターとする運用が効率的です。

Q3: Sansanの「企業データベース」とHubSpot Breeze Intelligenceのデータエンリッチメントはどう違いますか?

Sansanの企業データベースは、名刺スキャンで蓄積された情報と外部のデータソースを組み合わせて、日本企業の詳細な情報(業種、従業員数、拠点情報、ニュースなど)を提供します。日本企業のカバー率が高い点が強みです。HubSpot Breeze Intelligenceは、グローバルな企業データソースを基にデータを補完する機能で、海外企業の情報に強みがあります。日本市場に特化する場合はSansan、グローバルに展開する場合はBreeze Intelligenceが適しています。

Q4: 営業チームの規模が小さい場合(5名以下)、どちらが適していますか?

営業チームが5名以下の場合、HubSpotの無料CRM + Starterプランで始めるのが効率的です。Sansanの導入には一定のライセンスコストがかかりますが、名刺交換が業務の中核にある場合(展示会出展が多い、対面営業が中心など)は、Sansanの価値が大きくなります。まずはHubSpotの無料プランでCRMを導入し、名刺管理のニーズが高まった段階でSansanの併用を検討するアプローチがおすすめです。

カテゴリ: HubSpot競合比較 | HubSpot


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著者情報

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今枝 拓海 / Takumi Imaeda

株式会社StartLinkの代表取締役。
HubSpotのトップパートナーである株式会社H&Kにて、HubSpotのCRM戦略/設計/構築を軸として、 国内・外資系エンタープライズ企業へコンサルティング支援を実施。 パーソルホールティングス株式会社にて、大規模CRM/SFA戦略の策定・PERSOLグループ横断のグループAI戦略/企画/開発ディレクションの業務を遂行経験あり。
株式会社StartLinkでは、累計100社以上のHubSpotプロジェクト実績を元にHubSpot×AIを軸にした経営基盤DXのコンサルティング事業を展開。