CRM移行・乗り換え完全ガイド|他社CRMからHubSpotへのデータ移行と定着支援

  • 2026年3月11日
  • 最終更新: 2026年3月11日

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「現在使っているCRMに不満があり、HubSpotへの乗り換えを検討している」「CRM移行でデータが消えたり、業務が止まったりしないか不安」——CRMの乗り換えは、企業にとって大きな意思決定です。移行プロジェクトの進め方を誤ると、データの欠損、業務の混乱、チームの抵抗感といった問題が発生し、せっかくの移行が失敗に終わるリスクがあります。

CRM移行とは、既存のCRM(Salesforce、kintone、Zoho CRMなど)に蓄積された顧客データ・取引データ・活動履歴を、新しいCRM(この場合HubSpot)に移し替えるプロジェクトです。単なるデータのコピーではなく、データ構造の再設計、業務プロセスの見直し、チームのトレーニングまで含めた総合的な取り組みになります。

本記事では、CRM移行の全体フローを俯瞰したうえで、移行元CRM別のガイド、移行プロジェクトの進め方、コスト最適化の方法を解説します。

本記事はStartLinkの「HubSpot完全ガイド」関連記事です。

この記事でわかること

  • CRM移行プロジェクトの全体フローと各フェーズのポイント
  • 移行元CRM別(Salesforce・kintone・Zohoなど)の注意事項
  • データマッピングと移行テストの具体的な進め方
  • 移行後の定着支援とチームトレーニングの設計
  • IT導入補助金を活用した移行コストの削減方法

CRM移行の全体フロー

CRM移行プロジェクトは、大きく4つのフェーズで構成されます。

フェーズ 期間目安 主な作業
Phase 1: 現状分析と要件定義 2〜4週間 データ棚卸し、プロパティマッピング、業務プロセス整理
Phase 2: HubSpot環境構築 2〜4週間 プロパティ設計、パイプライン構築、権限設計、連携設定
Phase 3: データ移行とテスト 2〜4週間 テスト移行(10%)→ クレンジング → 本番移行 → 検証
Phase 4: 定着支援とトレーニング 4〜8週間 ユーザー研修、マニュアル整備、KPI設定、フィードバック改善

データ設計の具体的な進め方(プロパティマッピングシートの作り方、データクレンジングの手順、移行テストの実施方法)は、以下の専門記事で詳しく解説しています。

本記事では、全体フローの概要と移行元CRM別の特徴・注意点に焦点を当てて解説します。

移行元CRM別ガイド

移行元のCRMによって、データ構造の違い・移行の難易度・再設計が必要な箇所が大きく異なります。以下に主要なCRMごとの特徴と注意点をまとめ、各CRMの詳細な移行手順は個別記事で解説しています。

Salesforceからの移行

移行難易度: 中〜高(データ量・カスタマイズ度による)

HubSpotは公式のSalesforceデータインポート機能を提供しており、標準オブジェクトの移行は比較的スムーズです。ただし、以下の固有の注意点があります。

  • Salesforceの「リード」と「取引先責任者」がHubSpotでは「コンタクト」に統合される
  • Apex・プロセスビルダーの自動化はHubSpotワークフローで再構築が必要
  • 複雑な関連付け構造は移行時に失われるリスクがある

詳細な移行手順・ガイド:

kintoneからの移行

移行難易度: 中(データモデルの再設計が鍵)

kintoneは「アプリ」単位で自由にデータベースを構築できるため、企業ごとにデータ構造が大きく異なります。移行の最大のポイントは、kintoneのアプリ構造をHubSpotのオブジェクト(コンタクト・企業・取引・カスタムオブジェクト)にどうマッピングするかの設計です。

  • アプリ間のルックアップ・関連レコードをHubSpotの関連付けに変換する必要がある
  • テーブルフィールド(サブテーブル)はHubSpotに直接の対応機能がなく、設計の工夫が必要
  • JavaScriptカスタマイズはHubSpotワークフロー・計算プロパティで代替

詳細な移行手順・ガイド:

Zoho CRMからの移行

移行難易度: 低〜中

Zoho CRMはHubSpotとオブジェクト構造が比較的似ているため、マッピングがしやすい移行先です。CSVインポートが基本ですが、Zoho独自のブループリント(業務フロー)やカスタムモジュールの再設計が必要になるケースがあります。

詳細な移行手順・ガイド:

SHANONからの移行

移行難易度: 中(MA機能の再設計が中心)

SHANONはイベント・セミナー管理に特化したMAツールです。HubSpotへの移行では、イベント管理をフォーム+ワークフローで再構築し、リードスコアリングをHubSpotの設計思想に合わせて再設計する必要があります。

詳細な移行手順・ガイド:

Microsoft Dynamics 365 / Pipedriveからの移行

CSVインポート機能を使ったデータ移行が基本です。HubSpotのインポートツールは関連付けの一括設定にも対応しているため、データの紐付けも含めて移行が可能です。

移行元CRMを選ぶ判断フロー

どのCRMから移行するかによってプロジェクトの進め方が変わります。以下の観点で移行の複雑さを事前に把握しましょう。

  1. カスタマイズの深さ: カスタムオブジェクト・自動化ルールが多いほど再設計の工数が増える
  2. データ量: 10万レコードを超える場合はAPI移行やツールの利用を検討
  3. 関連付けの複雑さ: 多対多の関連付けが多い場合は移行テストを入念に
  4. 並行運用の要否: 段階的に移行するか一括で切り替えるかを早期に決定

CRM比較・選定の関連記事

CRM移行を検討する際は、移行元と移行先の機能比較も重要です。

IT導入補助金でCRM移行コストを削減する

CRM移行プロジェクトには、ライセンス費用に加えて導入支援費用(コンサルティング・データ移行・トレーニング)がかかります。IT導入補助金を活用すれば、これらの費用を最大75%削減できる可能性があります。

よくある質問(FAQ)

Q1. CRM移行にはどのくらいの期間がかかりますか?

A. 移行の規模とカスタマイズの複雑さによりますが、一般的には3〜6ヶ月が目安です。データ量が少なくカスタマイズが限定的な場合は2ヶ月程度で完了するケースもあります。Salesforceのように高度にカスタマイズされたCRMからの移行は、要件定義だけで1ヶ月以上かかることもあります。定着支援まで含めると6ヶ月〜1年のプロジェクト期間を見込むのが現実的です。

Q2. CRM移行中もデータの二重管理は必要ですか?

A. 移行方式によります。「一括移行方式」であれば、切替日を設定してまとめて移行するため、二重管理の期間は最小限(1〜2週間程度のテスト期間のみ)です。「段階的移行方式」の場合は、部門やデータ種別ごとに段階的に移行するため、一定期間は旧CRMと新CRMを並行運用する必要があります。段階的移行の方がリスクは低いですが、二重管理のオペレーションコストが発生します。

Q3. 移行時にデータが欠損するリスクはどう防ぎますか?

A. 3段階の防止策が有効です。第一に、移行前に全データのバックアップを必ず取得します。第二に、本番移行の前に10%程度のデータでテスト移行を実施し、マッピングの正確性を検証します。第三に、本番移行後に移行元と移行先のレコード数・データ内容を照合するバリデーションチェックを行います。特に関連付け(コンタクトと企業の紐付けなど)が正しく移行されているかの確認は必須です。

Q4. HubSpotの無料版にも他社CRMからデータ移行できますか?

A. はい、HubSpotの無料CRMにもデータ移行は可能です。CSVインポート機能を使えば、コンタクト・企業・取引のデータを無料プランでもインポートできます。ただし、インポート数や関連付けの一括設定など一部の高度な機能はStarter以上のプランが必要になる場合があります。まず無料版にテストデータを移行して使い勝手を確認し、その後プランを選定して本番移行する進め方が効率的です。

Q5. IT導入補助金はCRM移行のどの費用に適用できますか?

A. HubSpotのライセンス費用(最大2年分)に加えて、導入支援費用(コンサルティング・データ移行作業・トレーニング)も補助対象になります。補助率は最大75%(2026年度の場合)ですが、申請にはIT導入支援事業者を通じた手続きが必要です。StartLinkはIT導入補助金の認定事業者として、申請手続きから導入支援まで一貫してサポートしています。

CRM移行でお悩みなら

CRM移行は、データの移行だけでなく「業務プロセスの再設計」と「チームの定着支援」を含めた総合プロジェクトです。移行元CRMの特性を理解し、HubSpotの機能に最適化した設計を行うことが、移行後の活用率を大きく左右します。

株式会社StartLinkは、HubSpot認定パートナーとしてSalesforce・kintone・Zohoなど様々なCRMからの移行プロジェクトを支援しています。データ移行の技術支援はもちろん、移行後のチーム定着までを見据えたプロジェクト設計をご提案します。

「他社CRMからHubSpotへの移行を検討している」「移行プロジェクトの進め方を相談したい」という方は、お気軽にお問い合わせください。

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著者情報

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今枝 拓海 / Takumi Imaeda

株式会社StartLinkの代表取締役。
HubSpotのトップパートナーである株式会社H&Kにて、HubSpotのCRM戦略/設計/構築を軸として、 国内・外資系エンタープライズ企業へコンサルティング支援を実施。 パーソルホールティングス株式会社にて、大規模CRM/SFA戦略の策定・PERSOLグループ横断のグループAI戦略/企画/開発ディレクションの業務を遂行経験あり。
株式会社StartLinkでは、累計100社以上のHubSpotプロジェクト実績を元にHubSpot×AIを軸にした経営基盤DXのコンサルティング事業を展開。