ウェビナー集客方法8選|BtoB企業の4週間設計と参加率改善ガイド

  • 2026年3月3日
  • 最終更新: 2026年10月5日
この記事の結論

ウェビナー集客は、告知チャネルを増やすだけでは完結しません。登録から参加、営業フォローまでを一つの流れとして設計することが核心です。

ブログ目次


ウェビナー集客は、告知チャネルを増やすだけでは完結しません。登録から参加、営業フォローまでを一つの流れとして設計することが核心です。

「企画と登壇資料の準備に追われ、告知が後回しになる」「メールやSNSで案内しても、どの施策が登録につながったのかわからない」「登録者は集まっても、当日の参加や商談につながらない」——ウェビナー運営では、こうした悩みが起こりがちです。

ウェビナー集客とは、対象者に開催情報を届け、登録、当日の参加、開催後のフォローへつなげる一連の活動です。成果を改善するには、8つの集客方法を並べるだけでなく、時系列、担当、データの受け渡しまで仕組みに落とし込みます。

本記事は「リードジェネレーションとは?BtoB企業が成果を出す手法12選と実践ステップ」シリーズの一部です。


この記事でわかること

ウェビナーの集客に課題を感じているBtoBマーケティング担当者・イベント企画者の方に向けた内容です。企画段階で決める項目と、開催後の改善に残すデータを一つずつ確認していきます。

  • ウェビナー集客の基本設計 — 告知、登録、参加、開催後のフォローを分断せず、一つの業務フローとして考える方法を解説します。
  • ウェビナー集客の8つの方法 — メール、SNS、共催、自社サイトなど、それぞれの役割と向いている場面を整理します。
  • 方法の比較と選び方 — コスト、リーチ、準備工数、リードの関心度を比較し、自社で優先するチャネルを判断できるようにします。
  • 4週間前から当日までの行動 — 各時点の作業、担当、次の段階へ進むための完了基準を示します。
  • KPIとHubSpotでの仕組み化 — 登録経路や参加状況を一元管理し、リマインドと営業フォローへ接続する考え方を解説します。

ウェビナー集客は登録後まで含めて設計する

集客数だけを追うと、登録後の参加促進や開催後の営業フォローが別の作業になりやすくなります。ウェビナーは、認知を獲得する施策であると同時に、見込み顧客の関心テーマを把握する接点です。企画時点から登録後の流れまで定義すると、次回に引き継げる運用になります。

告知、登録、参加、フォローを一つの流れにする

ウェビナー集客の全体像は、告知で終わりません。メールやSNSから申込ページへ誘導し、フォーム送信によって登録情報を受け取り、当日の参加状況と開催後の反応を記録します。その情報をもとに、資料送付、個別相談、次回案内などの対応を分けます。

段階 主な接点 管理する情報 次の行動
告知 メール、SNS、自社サイト、共催先 流入元、訴求内容 申込ページへ誘導
登録 申込フォーム 連絡先、会社情報、関心テーマ 受付連絡と参加案内
参加 配信ページ、質疑応答 参加状況、質問、反応 お礼と資料送付
フォロー メール、営業連絡 回答、相談意向、対応履歴 商談化または継続案内

この流れをCRM上でつなぐと、コンタクトの登録情報から取引、顧客化、その後の請求へ進む過程で、ウェビナーがどの接点として機能したかを追いやすくなります。

表計算と手動メールだけで管理する際の課題

申込者を表計算に転記し、担当者が手動で案内メールを送る方法は、少ない作業から始める段階では扱いやすい方法です。一方で、登録経路、配信履歴、参加状況、営業対応が別々のファイルやツールに分かれると、更新差分や連絡漏れを見つけにくくなります。

手作業中心の状態 起こりやすい課題 仕組みに置き換える対象
申込者を表計算へ転記 重複や更新差分が生じる フォームからCRMへ登録
担当者が個別に案内 送信時期や内容が揃わない 条件に応じた自動メール
参加者を別表で管理 登録情報との照合に時間がかかる 同じコンタクトへ履歴を集約
営業へ口頭で共有 対応状況を追跡しにくい タスクや取引と関連付ける

ここで重要なのは、担当者に注意を求め続けることではなく、引き継いだ人でも同じ順序で進められる状態をつくることです。

最初に決める対象者とゴール

集客チャネルを選ぶ前に、誰のどの課題を扱い、参加後にどの行動へつなげるかを決めます。認知拡大を目的とする場合と、すでに接点のある見込み顧客の検討を進める場合では、優先するチャネルもフォームで取得する情報も変わります。

目的 優先する対象 登録後の主な行動
新しい接点の獲得 自社をまだ知らない層 関連コンテンツの案内
関心の把握 既存の見込み顧客 関心テーマ別の情報提供
個別相談への接続 課題が具体化している層 営業担当による確認
継続接点の形成 過去参加者や既存顧客 次回企画や関連テーマの案内

目的が複数ある場合は、最初の開催で追うゴールを絞ります。運用を確認してから対象やチャネルを広げる方が、どの施策が機能したかを判断しやすくなります。


ウェビナー集客に使える8つの方法

8つの方法には、それぞれ異なる役割があります。保有している連絡先へ届ける方法、まだ接点のない層へ広げる方法、他社やパートナーの接点を活用する方法に分けると整理しやすくなります。すべてを同時に始めるのではなく、目的に合う組み合わせから運用します。

保有する接点を活用する方法

自社とすでに接点がある人への案内は、ウェビナーのテーマとの関連性を判断しやすい方法です。一斉に同じ案内を送るのではなく、過去の資料請求、閲覧テーマ、参加履歴などに応じて対象を分けます。

  • 方法1:メールマーケティング

ハウスリストへ案内メールを配信します。件名と冒頭で対象者の課題を示し、開催日時、扱う内容、申込方法を簡潔に伝えます。初回告知とリマインドでは、同じ文章を繰り返すのではなく、テーマ、登壇内容、締切案内など役割を分けます。

  • 方法5:自社Webサイトでの告知

トップページ、関連するサービスページ、ブログ記事などに申込導線を設置します。すべてのページに同じ案内を出すよりも、ウェビナーのテーマと閲覧内容が近いページを優先します。

  • 方法6:過去参加者へのリピート集客

過去に参加したテーマと今回の内容がつながる人へ案内します。参加履歴だけで対象を決めず、前回の質問やアンケート回答も見ながら、今回参加する理由を具体的に示します。

さらに深掘りしたい方は展示会でリード獲得を最大化する準備〜フォローの全手順もあわせてお読みください。

過去参加者には、今回のテーマに関連する内容を先行して案内します。

過去の参加履歴やアンケート回答をもとに参加者をシリーズ化したウェビナーへ案内し、継続的な参加につなげます。

アーカイブを視聴した人には、関連する次回ウェビナーの内容を案内します。

新しい接点へ広げる方法

新しい層へ届ける方法は、認知を広げやすい一方で、対象を広げすぎると登録後の関心度にばらつきが出ます。表示回数だけで評価せず、登録後の参加やフォローへの反応まで確認します。

  • 方法2:SNS告知

自社アカウントや登壇者のアカウントから、対象者の課題、当日の論点、登壇者の専門領域を発信します。投稿ごとに訴求を変え、どの切り口から申込ページへ移動したかを区別します。

  • 方法3:SNS広告

ハウスリスト外の対象へ配信します。役職、業種、関心テーマなど、利用する媒体で設定できる条件をもとに対象を絞り、広告経由の登録後も参加状況まで追います。

  • 方法8:コミュニティ・業界メディア活用

業界メディアのイベント欄、ニュースレター、テーマに合うコミュニティなどで案内します。掲載先のルールを確認し、宣伝だけでなく、その場の参加者に役立つ論点が伝わる説明にします。

ただし、外部チャネルで登録を増やしても、対象者とテーマがずれていれば開催後のフォローにつながりません。登録経路別に参加状況と反応を分け、次回も使うチャネルと見直すチャネルを決めます。

Google広告は検索語句に基づいて対象を絞り、ウェビナーに関心を持つ新しい層へ案内できます。

他社との接点を活用する方法

共催やパートナー経由の告知は、自社単独では接点を持ちにくい層へ情報を届ける方法です。集客面だけでなく、テーマ設計、申込情報の扱い、開催後の連絡範囲を事前にそろえます。

  • 方法4:共催

対象者の課題が重なり、提供する知見が補完関係にある企業と企画します。登壇範囲、告知担当、申込者への連絡主体、開催後のフォロー方法を企画時点で決めます。

  • 方法7:パートナー・代理店経由の告知

販売パートナーや代理店を通じて顧客へ案内します。パートナーが説明しやすいように、対象者、参加によって得られる情報、申込先をまとめた告知文を用意します。

共催先やパートナーとデータを扱う場合は、申込画面で示す内容と実際の利用範囲を一致させます。共有しない情報、共有する情報、開催後に連絡する主体を分ければ、運用担当者が判断に迷いにくくなります。


8つの方法を比較して優先順位を決める

チャネルの選択では、登録数だけでなく、接点の有無、準備工数、対象者との一致、開催後のフォローまで比較します。自社の保有リストや運用人数によって、取り組みやすい方法は変わります。最初は管理できる範囲に絞り、結果を見て段階的に広げます。

方法の比較表

次の表では、費用そのものではなく、追加出稿の有無や準備負荷を含めて相対的に整理しています。評価は固定ではなく、保有リスト、Webサイトの流入、パートナーとの関係によって変わります。

方法 既存接点の活用 新規リーチ 追加出稿 準備工数 主な確認指標
メールマーケティング 高い 限定的 原則なし 低〜中 配信、クリック、登録
SNS告知 中程度 中程度 なし 低〜中 投稿、流入、登録
SNS広告 低い 高い あり 中 広告費、登録、参加
共催 中程度 高い 条件による 高 共催先別の登録と参加
自社Webサイト 高い 中程度 原則なし 低〜中 掲載ページ別の登録
過去参加者 高い 限定的 原則なし 低 再登録と参加
パートナー経由 中程度 中〜高 条件による 中 パートナー別の登録
コミュニティ・メディア 低い 中〜高 条件による 中 掲載先別の登録と参加

実務での応用についてはリードジェネレーションとは?BtoB企業が成果を出す手法12選と実践ステップで具体例とともに紹介しています。

目的別の選び方

優先順位は「誰に届けたいか」と「開催後に何をしてほしいか」から決めます。既存の見込み顧客との接点を深めたい場合はメールや過去参加者への案内、新しい層へ認知を広げたい場合は広告やメディア、複数の専門領域を組み合わせたい場合は共催が候補になります。

重視する目的 最初に検討する方法 判断の分かれ目
既存リードの関心把握 メール、過去参加者 対象を分けられる履歴があるか
自社サイト訪問者の登録 Webサイト告知 テーマと関連する閲覧ページがあるか
新しい層への認知 SNS広告、業界メディア 登録後まで追跡できるか
補完的な知見の提供 共催、パートナー 役割と情報利用範囲を合意できるか
継続的な接点づくり メール、SNS、過去参加者 次回案内へつなぐ分類ができるか

判断に迷う場合は、保有リストへのメール、自社サイトの関連ページ、過去参加者への案内から始めます。各経路を区別して記録できたら、外部チャネルを加えて比較します。

向かない使い方と見直し基準

一つのチャネルだけに依存すると、そのチャネルで接点を持てない層へ情報が届きません。一方で、同時に多くのチャネルを始めると、登録経路や担当作業を追えず、改善材料が残らないことがあります。

チャネルを追加する前に、申込ページへの流入元、登録、参加、開催後の反応を同じ区分で集計できる状態にします。流入はあるのに登録されない場合は訴求と申込ページを見直し、登録後の参加が少ない場合は対象者との一致とリマインドを見直します。参加後の反応が弱い場合は、テーマとフォロー内容のつながりを確認します。


4週間前から当日までのアクションプラン

ウェビナー準備では、企画、制作、告知、配信設定を同時に進めると担当者に作業が集中します。4週間前から役割と完了基準を置けば、次の工程へ進める状態をチームで共有できます。日程に余裕がない場合も、順序は崩さず、対象チャネルを減らして調整します。

4週間前から3週間前まで

最初の段階では、告知文を作る前に対象者とテーマを固めます。申込ページと計測方法が完成してから告知を開始すると、流入元や登録情報を後から補う作業を減らせます。

時期 アクション 主担当 完了基準
4週間前 対象者と課題を定義 企画 対象者と扱わない範囲を文章で共有
4週間前 テーマとタイトルを決定 企画、登壇者 当日の論点と申込時の訴求が一致
4週間前 申込ページとフォームを作成 マーケティング テスト送信がCRMへ反映
4週間前 集客チャネルと担当を決定 マーケティング チャネル別の担当と公開日を設定
3週間前 初回告知を開始 各チャネル担当 申込ページへの流入を識別可能
3週間前 受付連絡を確認 運営 登録後に案内が届くことをテスト

共催の場合は、この段階で登壇範囲、告知素材、申込者情報の扱い、開催後の連絡主体まで合意します。どれかが決まらない場合は告知を始めず、申込画面の説明と実際の運用を先にそろえます。

2週間前から1週間前まで

中盤では、登録数だけでなく、どのチャネルから登録されたかを確認します。反応が弱いチャネルへ同じ告知を繰り返すのではなく、対象者と訴求内容の組み合わせを見直します。

時期 アクション 確認する内容 次の判断
2週間前 告知結果を確認 流入、登録、経路 流入が少なければ配信先を見直す
2週間前 告知内容を更新 件名、冒頭、登壇内容 流入後の登録が少なければ訴求を見直す
2週間前 パートナー告知を確認 公開状況、申込先 未公開なら担当と公開日を再設定
1週間前 参加案内を送付 日時、参加URL、アジェンダ 未達なら宛先と登録状態を照合
1週間前 営業フォロー条件を共有 質問、相談意向、参加状況 対応対象と担当を確定

この時点で、登録者を表計算へ手作業で移す運用になっている場合は、転記担当と照合時点を決めます。CRMへ直接登録できる場合は、フォーム送信後のプロパティ更新と案内メールをテストします。

前日、当日、開催後

直前の連絡は、参加を急かすためではなく、参加URLや開始時刻を探す負担を減らすために行います。当日は質問や相談意向を記録し、開催後は同じ情報を営業やマーケティングが参照できる状態にします。

時点 アクション 完了基準
前日 参加URLと準備事項を案内 登録者に最新情報が届いている
当日 開始前の案内を送付 参加URLと開始時刻を再確認できる
開催中 質問と反応を記録 登録者情報と関連付けられる
開催後 お礼と関連資料を送付 参加状況に応じて内容を分ける
開催後 営業フォローを割り当て 対象、担当、対応期限が記録される
開催後 KPIを振り返る 経路別の課題と次回の変更点を残す
SNS投稿(開催中) 開催中 途中参加を促進する

この領域に関心がある方にはウェビナー集客からCRM連携までもおすすめです。


集客KPIを登録数だけで終わらせない

登録数は重要ですが、それだけではチャネルの質や開催後の成果を判断できません。流入、登録、参加、フォローへの反応を同じ経路で追うと、どの段階を改善すべきかが見えます。経営や営業へ共有する指標と、運営担当が改善に使う指標を分けることもポイントになってきます。

段階別に追う指標

指標は、各段階で次の行動へ進めた割合を見るために使います。目標値を一律に置くのではなく、過去の開催結果を基準にし、テーマや対象者が異なる開催を混ぜずに比較します。

段階 KPI 計算方法 KPIから判断すること
告知 申込ページ流入数 経路別の訪問数 告知が対象者へ届いたか
登録 登録率 登録者数÷申込ページ訪問数 訴求とフォームが適切か
参加 参加率 参加者数÷登録者数 対象者とリマインドが適切か
フォロー 反応率 反応者数÷フォロー対象者数 案内内容が関心に合ったか
商談 商談化率 商談数÷フォロー対象者数 営業へ渡す条件が適切か
商談 参加者起点の商談化率 商談数÷参加者数 参加者を分母とした商談化率

数値を見る際は、登録者数が多い開催だけを成功と決めません。参加やフォローへ進んだ経路を特定し、次回も残すチャネルを判断します。

経路を一元管理して可視化する

同じ人がメール、SNS、自社サイトの複数経路に接触することがあります。そのため、最初の流入だけでなく、登録時の経路、参加状況、開催後の対応をコンタクトに関連付けて確認します。

CRM上では、登録者をコンタクトとして管理し、相談や提案へ進んだ場合は取引へ接続します。顧客化後もウェビナー参加履歴を残せば、営業、マーケティング、顧客対応が過去の関心テーマを共有できます。一元管理、定型処理の自動化、ダッシュボードでの可視化を組み合わせることで、ウェビナーを単発イベントではなく継続的な顧客接点として扱えます。

KPIから改善箇所を決める

改善では、指標が低いという事実だけで終わらせず、前後の段階を比較します。流入、登録、参加、フォローのどこで動きが止まったかによって、変更する対象が異なります。

見えている状態 主に見直す対象 次回の変更
流入が少ない 配信対象、掲載場所、告知文 対象チャネルと訴求を変更
流入はあるが登録されない タイトル、説明、フォーム 入力項目と参加メリットを整理
登録後に参加されない 対象者、日程、案内内容 リマインドと参加導線を変更
参加後の反応が少ない 内容、案内資料、フォロー条件 関心別に案内を分ける
商談対応が遅れる 引き渡し条件、担当設定 CRMで担当と期限を設定

一度に多くの要素を変えると、どの変更が影響したか判断しにくくなります。次回は変更点を絞り、同じ定義で指標を取得します。


参加率を高めるリマインドを仕組み化する

リマインドは、同じ案内を繰り返し送る作業ではありません。登録直後から当日まで、それぞれの時点で参加者が知りたい情報を届けます。配信条件と停止条件を決めると、手動送信の漏れや不要な重複連絡を抑えられます。

時点ごとに役割を分ける

登録直後は受付完了と開催情報を伝え、開催前は内容の理解を深め、直前は参加導線を確認できるようにします。申込後に日程変更や参加URLの変更があった場合は、自動配信の本文と申込ページを同時に更新します。

タイミング 伝える内容 完了基準
登録直後 受付完了、日時、参加方法 登録者が申込内容を確認できる
開催前 アジェンダ、登壇内容、事前質問 参加目的を再確認できる
前日 開催日時、参加URL、準備事項 最新の参加情報を確認できる
当日 開始時刻、参加URL メールから参加画面へ移動できる
開催後 お礼、資料、次の案内 参加状況に応じた情報が届く
当日朝 SMS 参加URLを案内

欠席者には参加者向けと同じ文面を送らず、アーカイブや関連資料がある場合に案内を分けます。個別相談の希望者は一律の継続メールから外し、担当者の対応へ切り替えます。

メール内容を参加判断に役立てる

リマインドの件名と本文には、運営側の都合ではなく、参加者が判断に使う情報を置きます。対象者、扱う論点、開始時刻、参加URLを見つけやすくし、開催内容を変更した場合は変更点を冒頭に示します。

文章作成にAIを使う場合は、件名案や本文の下書きに利用できます。ただし、対象者への適合、日時、URL、表現の最終判断は人が行います。配信前にはテスト送信を行い、リンク先、差し込み項目、表示内容を担当者が確認してから公開します。

送信条件と停止条件を定義する

自動化では、何をきっかけに送るかだけでなく、どの状態になったら送信を止めるかを決めます。登録取り消し、個別対応への移行、メール配信停止などを条件に含めると、不要な連絡を避けられます。

HubSpotでは、自動配信用のマーケティングメールを作成し、ワークフローのアクションとして利用できます。自動配信メールはMarketing Hub ProfessionalまたはEnterpriseで利用でき、マーケティングメールの受信対象外となっているコンタクトには送信されません(出典:ワークフローで使用する自動配信メールを作成)。該当するプランと配信対象条件を満たす場合はワークフローを使い、満たさない場合は利用中のプランで選べる配信手段に合わせて担当者と送信記録の管理方法を定めます。

送信対象を広げる前に、社内のテスト用コンタクトで登録、配信、停止までを通します。想定した宛先、本文、配信履歴、停止条件を確認できたら、本番の対象へ進みます。


HubSpotで登録から営業フォローまでつなぐ

HubSpotを使う場合も、機能を導入するだけでは運用は整いません。フォームで取得する情報、コンタクトへ保存する項目、ワークフローの条件、営業へ渡す基準を先に定義します。登録から取引、顧客、その後の請求までの全体フローにウェビナー接点を置くと、部門間で同じ履歴を参照できます。

フォームと入力項目を最小限に設計する

申込フォームでは、開催前と開催後の対応に使う項目を優先します。利用目的が決まっていない項目を増やすと、入力負担が高まり、保存されたデータも活用されにくくなります。

HubSpotの基本的なフォーム作成は全製品・全プランで利用でき、訪問者から取得した情報をCRMレコードの作成や更新に使用できます(出典:フォームを作成・編集する)。フォーム公開前にテスト送信し、コンタクトの作成、各項目への保存、受付案内まで確認します。

以下の画面は、HubSpotのフォーム一覧で、フォーム名、ページビュー、送信数、表示場所などを確認する管理画面です。

HubSpotのフォーム一覧

フォーム一覧は、公開したフォームの利用状況を見直す入口になります。ウェビナーごとに名前の付け方がばらばらになると探しにくくなるため、テーマや用途を識別できる命名規則を決めます。

ワークフローで定型処理をつなぐ

ワークフローでは、フォーム送信などの登録トリガーを起点に、プロパティ更新、担当者への通知、メール送信などのアクションを組み合わせます(出典:ワークフローを作成)。ウェビナー登録では、受付連絡、参加区分の更新、社内通知、開催後の振り分けを候補にします。

処理 起点 アクション テスト完了の基準
登録受付 対象フォームの送信 受付メールを送信 テスト宛先で受信
登録区分 対象フォームの送信 ウェビナー名を記録 コンタクトで値を確認
社内共有 相談希望を選択 担当者へ通知 通知先と内容を確認
開催後対応 参加状況を更新 対象別にフォロー 参加者と欠席者が分岐
営業引き渡し 相談条件に一致 担当とタスクを設定 担当者が対応対象を確認

複雑な分岐を最初から増やさず、受付、リマインド、開催後の振り分けから始めます。運用で例外が見つかった時点で条件を追加すると、担当者が理解しやすい設計を保てます。

開催後の情報を取引へ接続する

開催後は、参加の有無だけでなく、質問、アンケート回答、資料への反応、相談希望を同じコンタクトへ残します。営業対応へ進む条件を満たした場合は担当を設定し、商談化した時点で取引へ関連付けます。

営業へ渡さないリードも放置せず、関心テーマに合うコンテンツや次回ウェビナーの案内へ戻します。この循環をつくると、ウェビナーは単発の名簿獲得ではなく、見込み顧客の関心を理解しながら接点を継続する仕組みになります。

ただし、自動化だけで相談内容の優先度や提案方針まで決めるのは向きません。条件による分類と通知はシステムに任せ、個別の課題、案件規模、連絡内容は担当者が履歴を読んで判断します。


よくある質問

ウェビナー集客で迷いやすいのは、開始時期、チャネルの優先順位、参加促進、HubSpotへの接続です。ここでは、実行時の判断基準と次の行動がわかる形で回答します。

Q1. ウェビナーの集客はいつから始めますか?

本記事では、4週間前に対象者、テーマ、申込ページ、担当を決め、3週間前から告知を開始する流れを置いています。準備期間が短い場合は、工程を入れ替えるのではなく、利用するチャネルを絞ります。フォームのテスト送信と受付案内が完了したら告知へ進みます。

Q2. 8つの方法のうち、どれから始めますか?

既存のハウスリスト、自社サイト、過去参加者など、登録後の状況まで追いやすい接点から始めます。各経路を区別して登録、参加、フォローを記録できたら、SNS広告、業界メディア、共催などへ広げます。新しいチャネルを加える基準は、運用担当と計測方法を決められることです。

Q3. 登録者が当日参加しない場合はどう改善しますか?

まず、登録経路ごとの参加率を比較し、対象者とのずれか、案内不足かを切り分けます。対象者とのずれが大きい経路は配信条件を見直し、参加URLを探しにくい場合は前日と当日の案内を整理します。次回は変更した項目を記録し、同じ定義で参加状況を比較します。

Q4. 共催では何を事前に決めますか?

テーマと登壇範囲に加え、告知担当、申込先、取得項目、情報を利用する主体、開催後の連絡範囲を決めます。申込画面の説明と実際の利用方法が一致したら告知を開始します。合意内容は担当者が変わっても確認できる場所へ残します。

Q5. HubSpotではどこから仕組み化しますか?

最初は、申込フォームからコンタクトを作成し、受付メールを送る流れを整えます。次に、参加状況の更新、参加者と欠席者のフォロー分岐、相談希望者の担当設定を加えます。各段階でテスト用コンタクトを使い、保存値と配信履歴を確認できたら対象を広げます。


まとめ

ウェビナー集客では、8つの方法を単独で評価するのではなく、告知、登録、参加、開催後のフォローを一気通貫で設計します。自社が持つ接点と運用体制をもとに優先順位を決め、CRMで一元管理し、定型処理を自動化しながら結果を可視化することがポイントです。

記事の要点

  • メール、SNS、自社サイト、共催などは、目的と対象者に応じて組み合わせます。
  • 4週間前から担当と完了基準を置き、フォームと受付連絡を確認してから告知します。
  • KPIは登録数だけでなく、流入、参加、フォロー、商談まで同じ経路で追います。
  • リマインドは時点ごとに役割を分け、送信条件と停止条件を定義します。
  • HubSpotでは、フォーム、コンタクト、ワークフロー、取引を接続し、担当者が変わっても回る仕組みにします。
  • 自動化は分類や通知に使い、個別の提案や優先度は人が判断します。

まずは集客フローの棚卸しから始める

まずは、次回ウェビナーの集客フローを書き出すことから始めます。次の順序で整理すると、現在の不足箇所と最初に仕組み化する作業が見つかります。

  1. 対象者、テーマ、参加後に期待する行動を決めます。
  2. 8つの方法から、登録後まで計測できるチャネルを選びます。
  3. フォーム送信、受付連絡、参加状況、開催後の担当設定をテストします。

開催後は、経路別に流入、登録、参加、フォローを振り返り、次回に変更する項目を絞ります。

CRMを活用した業務効率化やAIとの連携に関するご相談は、CRM特化型コンサルティングのStartLinkまでお気軽にお問い合わせください。


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著者情報

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今枝 / Imaeda

株式会社StartLink 代表取締役。累計150社以上のHubSpotプロジェクト支援実績を持ち、Claude CodeやHubSpotを軸にしたAI活用支援・経営基盤AXのコンサルティング事業を展開。
HubSpotのトップパートナー企業や大手人材グループにて、エンタープライズCRM戦略策定・AI戦略ディレクションを経験した後、StartLinkを創業。現在はCRM×AIエージェントによる経営管理支援を専門とする。