freee MCPとHubSpot MCPをClaudeに同時接続することで、受注から請求書発行・仕訳登録まで一気通貫で自動化できる。売上・入金データをCRMと同期させることで、経理の二重入力とデータ分断を根本から解消する。
「HubSpotで受注を確認したら、次はfreeeを開いて請求書を作成する」——この作業を毎回繰り返している企業は多くあります。CRMに入力した情報を会計ソフトに再入力する「二重入力」は、担当者の時間を奪うだけでなく、転記ミスや入力漏れのリスクも生みます。
freee MCPとHubSpot MCPの両方をClaudeに接続することで、この問題を根本から解決できます。営業が商談をクローズしたその情報をもとに、Claudeがfreeeの請求書を作成し、仕訳まで自動登録する——受注から仕訳まで一気通貫のフローが、AIエージェント一体で実現します。
本記事では、freee × HubSpot MCP連携の設計思想から具体的な業務フロー、StartLinkの「Sync for freee」との使い分けまでを解説します。
この記事でわかること
freee MCPとHubSpot MCPを同時にClaudeへ接続し、受注から仕訳登録までを自動化する一気通貫フローの設計方法を解説します。営業と経理の二重入力を解消し、業務効率とデータ精度を同時に改善できます。
- freee MCP × HubSpot MCPを組み合わせた一気通貫フローの全体像 — Syncforfreeeのオンボーディング支援から、MCP連携を使った高度な自動化フローの構築まで、貴社の状況に合わせた最適な設計をご提案します。
- 受注→請求書作成→仕訳登録の自動化フローの設計方法 — HubSpotで商談がクローズ(受注確定)したタイミングで、Claudeに以下のような指示を出します。
- ClaudeがHubSpotとfreeeを横断的に操作するユースケース — claude_desktop_config.jsonに以下のように記述します(設定例:freeeとHubSpotを共存)。
- Sync for freeeとMCP連携の違い・使い分けの考え方 — freee審査完了・Stripe決済稼働中。
- 導入時に注意すべきデータ整合性・セキュリティのポイント — 取引先マスタの一致確認:HubSpotの会社(Company)とfreeeの取引先は、名称・法人番号などで紐づけを管理する必要があります。
対象読者: HubSpotとfreeeを併用しており営業・経理間のデータ連携を効率化したい経営者・事業責任者、CRMと会計の統合を検討している情報システム担当者
なぜ「営業→会計」の一気通貫が重要か
営業部門と経理部門が別々のシステムで動いている企業では、受注情報の伝達に「連絡」が必要です。「受注しました」「では請求書を作成します」「確認できました」——このやり取りに発生するタイムラグと転記コストは、企業規模が小さければ小さいほど経営者・担当者の負担として直接のしかかります。
HubSpotとfreeeを一気通貫させることで、このコミュニケーションコストを排除できます。
【従来のフロー】
HubSpot(受注登録)
↓ 営業が経理へ連絡
↓ 経理がHubSpot画面を確認
freee(請求書を手動作成)
↓ freeeで仕訳を確認
↓ 売掛金登録・入金確認
【MCP連携後のフロー】
HubSpot(受注登録)
↓ Claudeが自動取得
↓ freeeで請求書自動作成
↓ 仕訳自動登録
→ 完了通知
HubSpotを単なる「営業ツール」ではなく、会計までつながる「販売管理システム」として設計することが、このフローの根幹にある考え方です。
Claudeに両MCPを接続するための設定
freee MCPとHubSpot MCPの両方をClaude Desktop Appに設定することで、ClaudeがHubSpotとfreeeを横断的に操作できるようになります。
claude_desktop_config.jsonに以下のように記述します(設定例:freeeとHubSpotを共存)。
{
"mcpServers": {
"freee": {
"command": "npx",
"args": ["freee-mcp"],
"env": {
"FREEE_CLIENT_ID": "あなたのfreeeクライアントID",
"FREEE_CLIENT_SECRET": "あなたのfreeeクライアントシークレット"
}
},
"hubspot": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@hubspot/mcp-server"],
"env": {
"HUBSPOT_ACCESS_TOKEN": "あなたのHubSpotアクセストークン"
}
}
}
}
両サービスのMCPが有効になると、Claudeは一つの会話の中でHubSpotのデータを取得し、freeeに書き込む——という横断的な操作が可能になります。
※ 各サービスのMCP設定は変更される場合があります。最新情報は各公式ドキュメントをご確認ください。
受注→請求書自動作成のフロー設計
ユースケース1: 商談クローズ時の請求書自動作成
HubSpotで商談がクローズ(受注確定)したタイミングで、Claudeに以下のような指示を出します。
HubSpotで今日クローズした商談を確認して、
対応するfreeeの請求書を作成してください。
商談の会社名・金額・サービス内容をHubSpotから取得し、
freeeに請求書として登録してください。
Claudeは以下の処理を順に実行します。
- HubSpot MCPで当日クローズした商談を検索
- 商談の会社名・金額・サービス内容を取得
- freee MCPで取引先(会社)の存在を確認
- freeeに請求書を作成(取引先・金額・品目・支払期日を設定)
- 完了を報告
ユースケース2: 請求書発行後の仕訳登録
請求書を発行したら、対応する仕訳(売掛金計上)を同時に登録します。
先ほど作成した請求書の仕訳を登録してください。
借方: 売掛金 / 貸方: 売上高
消費税は10%(課税売上)で処理してください。
ユースケース3: 入金確認と売掛金消込
銀行入金を確認したタイミングで、freeeの売掛金消込とHubSpotの取引ステータス更新を連携させます。
株式会社〇〇から今日入金がありました。
freeeの売掛金消込をして、HubSpotの取引ステータスも「入金済み」に更新してください。
営業パフォーマンスと財務データのクロス分析
freeeとHubSpotの両方のデータにアクセスできると、従来は別々に管理していた「営業データ」と「財務データ」を組み合わせた分析が可能になります。
今月クローズした商談の合計金額(HubSpot)と、
今月freeeに計上した売上高を比較してください。
差異があれば理由を特定してください。
今月のHubSpotのパイプライン(見込み受注)と、
今期の売上実績・見込みを合わせて予実分析を行ってください。
HubSpotには受注確度ごとのパイプラインデータがあります(例:アポ取得段階10%、見積提示50%、受注内示80%)。このデータとfreeeの売上実績を組み合わせることで、「今月の着地予測」が精度高く算出できます。
Sync for freeeとMCP連携の使い分け
StartLinkが開発した「Sync for freee」は、HubSpotのUI Extension(CRMカード)としてHubSpotの画面上からfreeeの取引先・請求書データを直接操作できるアプリです。
| 項目 |
Sync for freee |
MCP連携(Claude) |
| 対象ユーザー |
営業担当者・非エンジニア |
経営者・AIリテラシーがある担当者 |
| 操作方法 |
HubSpotのCRM画面内で操作 |
Claudeへの自然言語指示 |
| 主な用途 |
日常的な請求書作成・取引先同期 |
分析・複雑な一括処理・レポート生成 |
| セットアップ難易度 |
低(App Marketplaceからインストール) |
中(MCP設定・認証が必要) |
| 費用 |
Free〜Enterprise(月額課金) |
Claudeの利用費のみ |
「Sync for freeeで日常的な請求書作成を自動化しつつ、MCP連携で月次の予実分析や複雑な処理を行う」という組み合わせが、実務での最適解に近い構成です。
Sync for freeeのリリース状況(2026年3月時点): HubSpot App Marketplace審査中(2026年4月中旬リリース見込み)。freee審査完了・Stripe決済稼働中。
データ整合性とセキュリティの注意点
取引先マスタの一致確認: HubSpotの会社(Company)とfreeeの取引先は、名称・法人番号などで紐づけを管理する必要があります。名称表記が異なる場合(「株式会社〇〇」vs「㈱〇〇」など)、Claudeが誤った取引先に請求書を作成するリスクがあります。
二重登録の防止: MCP連携で自動作成した請求書と、Sync for freeeや手動操作で作成した請求書が重複しないよう、処理済みかどうかのチェックが必要です。実運用前にルールを決めておくことを推奨します。
アクセス権限の管理: 両MCPのクライアントID・シークレットはセキュリティ上重要な情報です。設定ファイルを安全に管理し、不要なスコープを付与しないことが重要です。
処理前に確認ステップを設ける: 本番データに影響が出る操作(請求書作成・仕訳登録)については、Claudeに「実行前に内容を確認させてください」というステップを入れる運用が安全です。
まとめ
freee MCPとHubSpot MCPの両方をClaudeに接続することで、営業→会計の一気通貫フローが実現できる。受注→請求書作成→仕訳登録→入金消込の全プロセスをAIエージェントが処理できる
実践にあたっては、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
- HubSpotのパイプラインデータとfreeeの実績データを組み合わせた予実分析が可能になる
- Sync for freeeとMCP連携は用途・ユーザーに応じて使い分けるのが最適
- データ整合性・二重登録防止・アクセス権限の管理が実運用での重要ポイント
よくある質問
Q: HubSpotにもMCPサーバーがありますか?
はい、HubSpotも公式のMCPサーバーを提供しています。Claude Desktop Appの設定に追加することで、Claudeがオブジェクトの検索・取得・作成などのCRM操作を行えるようになります。最新情報はHubSpotの開発者向けドキュメントをご確認ください。
Q: この連携に技術的な知識は必要ですか?
MCP設定にはコマンドライン操作とJSON設定ファイルの編集が必要です。プログラミング経験がなくても手順書に従えば設定できますが、トラブルシューティングにある程度の技術的な理解が必要です。設定に不安がある場合はStartLinkへご相談ください。
Q: Sync for freeeはいつリリースされますか?
2026年4月中旬にHubSpot App Marketplaceでのリリースを見込んでいます(2026年3月時点)。最新情報はStartLinkの公式サイトをご確認ください。
Q: freeeとHubSpotの取引先データが一致していない場合はどうしますか?
まず取引先マスタの名称・登録番号を一致させる作業が必要です。Claudeに「HubSpotとfreeeの取引先データを比較して、名称が一致しないものをリストアップして」と依頼することで、不整合の洗い出しができます。
StartLinkのfreee × HubSpot連携サポート
StartLinkは、HubSpotゴールドパートナーとしてfreee × HubSpotの一気通貫フロー設計をサポートしています。Sync for freeeのオンボーディング支援から、MCP連携を使った高度な自動化フローの構築まで、貴社の状況に合わせた最適な設計をご提案します。
freeeとHubSpotを連携させる際に最も多いご相談は「どこまで自動化して、どこは人手で確認するか」の線引きです。特に仕訳登録は会計の正確性に直結するため、完全自動化よりも「Claudeが下書きを作成し、担当者が承認する」ハイブリッドアプローチを推奨しています。自社の業務フローや会計ルールに合わせた設計が重要です。まずはお気軽にご相談ください。
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