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「エース営業が退職した途端、売上が前年比30%ダウンした」
「担当者に聞かないと案件の状況がまったくわからない」
「トップ営業のやり方を他のメンバーに教えてほしいが、本人も言語化できない」
営業の属人化は、多くの営業マネージャーが抱える最大級の課題です。個人の力量に依存した営業体制は、短期的には成果を出せても、組織として持続的に成長するための基盤にはなりません。
日本企業の営業組織では、属人化が当たり前のように放置されているケースが少なくありません。SFA導入率が約9.1%にとどまる現状が示す通り、営業活動の可視化・標準化はまだ多くの企業で進んでいないのが実態です。名刺交換で築いた人脈、長年の経験から培った商談スキル、顧客との信頼関係——これらが特定の個人に紐づいている限り、組織としての営業力は一向に底上げされません。
本記事では、営業の属人化を4つの類型に分類し、それぞれに対するCRM/SFA活用による解消アプローチを体系的に解説します。単に「ツールを入れれば解決する」という話ではなく、組織営業への転換に必要な仕組みづくり、文化づくりまで踏み込んだ実践的な内容をお届けします。
この記事でわかること
- 営業の属人化が引き起こす4つの類型と、それぞれの組織リスク
- トップ営業のナレッジを組織に展開する具体的な方法論
- 営業プロセスの標準化フレームワークと実践ステップ
- CRM/SFAを活用した属人化解消の仕組みづくり
- 属人化解消に成功する組織と失敗する組織の違い
- 営業マネージャーが明日からできる属人化対策アクション
営業の属人化とは何か?4つの類型で構造的に理解する
SFA画面の例:取引パイプラインとプレイブック(出典:HubSpot)
営業の属人化を解消するためには、まず「属人化」の正体を正確に理解する必要があります。「属人化」と一口に言っても、実態は4つの異なる類型に分類できます。各類型の原因と影響を構造的に把握しなければ、効果的な対策は打てません。
類型1:情報の属人化
定義: 顧客情報、案件情報、商談の経緯などが特定の営業担当者個人にしか把握されていない状態。
日本企業でよく見る症状:
- 顧客情報が個人のExcelファイル、手帳、名刺フォルダに散在している
- 商談の議事録や約束事項が担当者の頭の中にしかない
- 日報に形式的なことしか書かれておらず、実質的な情報が共有されない
| 情報の属人化が引き起こすリスク | 具体的な影響 |
|---|---|
| 担当者の異動・退職 | 顧客情報が引き継がれず、関係がリセットされる |
| 急な休職・不在 | 代理対応ができず、顧客対応が遅延する |
| マネジメント不全 | 営業パイプラインの正確な把握が不可能になる |
| 機会損失 | 他の営業がクロスセル・アップセルの機会を認識できない |
類型2:スキルの属人化
定義: トップ営業が持つ商談スキル、提案力、交渉術などのノウハウが、個人の暗黙知として組織に共有されていない状態。
日本企業でよく見る症状:
- トップ営業と一般営業の成約率に2倍以上の差がある
- 「あの人だから売れる」が社内の共通認識になっている
- OJTと称して「見て学べ」が指導方法の中心
- トップ営業本人も、自分がなぜ売れるのかを言語化できない
スキルの属人化の本質的な問題: トップ営業が組織の売上の大部分を稼いでいる構造は、一見すると「優秀な人材がいる」とポジティブに見えます。しかし実態は、組織として再現性のある営業の仕組みが構築できていないことの裏返しです。
類型3:関係の属人化
定義: 顧客との信頼関係が、会社対会社ではなく、担当者個人対顧客担当者の個人的なつながりに依存している状態。
日本企業でよく見る症状:
- 担当者が退職すると、顧客も競合に流れる
- 「○○さんだから発注している」と顧客に言われる
- 顧客の決裁者と関係を持っているのが担当者1人だけ
- 名刺交換で築いた人脈が組織の資産として管理されていない
| 関係の属人化レベル | 状態 | リスク度 |
|---|---|---|
| レベル1 | 担当者が主な窓口だが、上長も顧客を認識している | 低 |
| レベル2 | 担当者以外は顧客と面識がない | 中 |
| レベル3 | 担当者以外が連絡すると顧客が不快感を示す | 高 |
| レベル4 | 担当者の退職とともに取引が終了する | 致命的 |
類型4:判断の属人化
定義: 案件の優先順位、値引き判断、リソース配分などの意思決定が、特定のマネージャーや営業個人の経験と勘に依存している状態。
日本企業でよく見る症状:
- 案件の確度判断が担当者の「肌感覚」で行われている
- マネージャーが個別に案件状況を聞いて回らないと判断できない
- 営業会議が「報告会」で終わり、データに基づく戦略議論ができない
- 予算達成の見通しが月末にならないとわからない
属人化が解消できない3つの構造的原因
営業の属人化の問題はほとんどの営業マネージャーが認識しています。それでも解消が進まないのは、以下の3つの構造的原因があるためです。
原因1:属人化が短期的に「合理的」に見える
トップ営業に任せておけば数字は上がる。情報共有の仕組みを作るよりも、今月の目標達成が優先。この「短期合理性のワナ」が、属人化を放置する最大の原因です。
原因2:営業ノウハウの言語化が困難
トップ営業のスキルの多くは暗黙知です。「なぜあの場面でその質問をしたのか」「なぜあのタイミングで提案を切り替えたのか」を本人が言語化するのは容易ではありません。営業ノウハウを共有しようとしても、「結局はセンス」で片付けられてしまうことが多いのが実情です。
原因3:評価制度が属人化を助長している
個人の売上目標達成度だけで評価する制度のもとでは、営業担当者が自分のノウハウや顧客情報を共有するインセンティブがありません。むしろ、情報を囲い込むことが自身の価値を守る合理的な行動になってしまいます。
SFA/CRMによる4類型別の解消アプローチ
営業の属人化解消にCRM/SFAは強力なツールですが、「ツールを入れれば自動的に解消される」わけではありません。4つの類型それぞれに対して、適切な活用アプローチが必要です。
情報の属人化 → CRMによる情報の一元化
解決の核心: 顧客情報・案件情報の「入力場所」を一元化し、「個人のExcel/手帳に書く」という選択肢をなくす。
具体的な施策:
| 施策 | 実施内容 | 期待効果 |
|---|---|---|
| 顧客マスターの一元管理 | 全顧客情報をCRMに集約、Excel管理を廃止 | 情報の散在を解消 |
| 活動記録の必須化 | 商談後24時間以内のCRM入力をルール化 | 商談内容の組織共有 |
| メール・カレンダー連携 | やり取りの自動記録 | 入力負担の軽減と記録漏れ防止 |
| 名刺のデジタル管理 | 名刺スキャン→CRM自動登録 | 人脈の組織資産化 |
| 日報のCRM連動 | 日報文化をCRMの活動記録に置き換え | 形骸化した日報からの脱却 |
ポイント: 日本企業に根強い日報文化を否定するのではなく、「日報をCRMの活動記録に統合する」という形で移行すると現場の抵抗が少なくなります。
スキルの属人化 → SFAによる営業プロセスの可視化・標準化
解決の核心: トップ営業の行動パターンをSFAのデータから抽出し、「再現可能なプロセス」として言語化・標準化する。
営業標準化の5ステップフレームワーク:
- データ収集: SFAにトップ営業の活動データ(アプローチ数、商談回数、提案パターン)を蓄積
- パターン分析: トップ営業と一般営業の行動パターンの差異を定量分析
- 成功パターンの言語化: 「初回商談から2日以内にフォローメール」「3回目の商談で決裁者を同席させる」など具体的な行動に落とし込む
- 営業プレイブック化: 標準営業プロセスとして文書化し、SFA上でステージごとのタスクとして設定
- 定着とPDCA: 標準プロセスの遵守率と成果を定期的にモニタリングし、改善を繰り返す
トップ営業と一般営業の行動差を分析する着眼点:
| 分析項目 | 確認ポイント |
|---|---|
| 初回アプローチから初回商談までの期間 | トップ営業のほうが短い傾向はあるか |
| 商談1件あたりの平均接触回数 | トップ営業はどのタイミングで何をしているか |
| 提案書の構成パターン | 顧客課題の提示順序に違いはあるか |
| 商談後のフォロー頻度とタイミング | フォローのスピードと手段に差はあるか |
| 決裁者への接触率 | 早い段階で決裁者と接触しているか |
関係の属人化 → CRMによる組織的な顧客接点管理
解決の核心: 顧客との接点を「担当者個人」から「チーム」に広げ、複数人で関係を構築する仕組みを作る。
具体的な施策:
- マルチコンタクト戦略: 1顧客に対して複数の自社メンバーが接点を持つことをルール化。CRMで「顧客ごとの接触者数」を可視化し、1人しか接点がない顧客を要注意フラグで管理する
- 担当者引き継ぎプロセスの定型化: CRM上に引き継ぎチェックリストを整備し、担当変更時の情報ロスを最小化する
- 顧客接点の自動記録: メール、電話、商談のすべてをCRMに自動記録し、担当者以外も顧客とのやり取りの全貌を把握できる状態を作る
判断の属人化 → SFAデータに基づく科学的な営業判断
解決の核心: 「勘と経験」による判断を、SFAに蓄積されたデータに基づく判断に置き換える。
データドリブンな営業判断の仕組み:
| 判断項目 | 従来の方法(属人的) | SFA活用後(データ基準) |
|---|---|---|
| 案件確度の判定 | 担当者の「肌感覚」 | 客観的な基準(BANT等)でスコアリング |
| 案件の優先順位 | マネージャーの経験則 | 金額×確度×緊急度のスコア自動計算 |
| 売上予測 | 月末の「どんぶり勘定」 | パイプラインデータに基づくリアルタイム予測 |
| リソース配分 | 声の大きい営業に偏る | データに基づく客観的な配分 |
| 値引き判断 | その場の雰囲気 | 過去の値引きデータと成約率の相関分析 |
営業プロセス標準化のフレームワーク
SFA画面の例:取引パイプラインとプレイブック(出典:HubSpot)
営業の属人化を解消し、営業の標準化を実現するためのフレームワークを紹介します。
ステージゲート方式の営業プロセス設計
営業プロセスを明確なステージに分割し、各ステージの「通過基準(ゲート)」を定義します。
| ステージ | ゲート(通過条件) | 必要なアクション |
|---|---|---|
| リード獲得 | 連絡先情報の取得 | 問い合わせ対応、名刺交換 |
| 初回接触 | 課題ヒアリング完了 | 初回電話/メール、アポイント獲得 |
| ニーズ把握 | BANT情報の確認 | ヒアリング商談、課題の明確化 |
| 提案 | 決裁者の特定 | 提案書提出、デモ実施 |
| 交渉 | 見積もり提出 | 条件交渉、競合情報の把握 |
| 受注/失注 | 契約締結/失注理由の記録 | 契約手続き/失注分析 |
BANT確認フレームワーク:
- Budget(予算):予算は確保されているか
- Authority(決裁者):決裁者は誰か、接触できているか
- Needs(ニーズ):解決すべき課題は明確か
- Timeline(時期):導入時期の目安はあるか
営業ナレッジの共有の仕組み化
トップ営業のノウハウを組織全体に展開するには、「共有の場」と「共有の仕組み」の両方が必要です。
効果的なナレッジ共有の方法:
| 方法 | 内容 | 頻度 |
|---|---|---|
| 勝因/敗因分析会 | 受注・失注案件をチームで振り返り、成功/失敗要因を抽出 | 月1回 |
| 営業ロールプレイ | トップ営業の商談を再現し、ポイントを解説してもらう | 月2回 |
| 営業プレイブック | 標準的な商談シナリオ、FAQ対応集をSFA上に格納 | 随時更新 |
| 録画商談の共有 | オンライン商談の録画をチーム内で共有し、フィードバック | 週1回 |
| SFAの活動コメント | 商談後の所感や工夫した点をSFAの活動記録に詳細記録 | 毎回 |
属人化解消のための組織・評価制度の見直し
ツールだけでは営業の属人化は解消しません。組織体制と評価制度の見直しが不可欠です。
評価制度の変革
属人化を助長しない評価制度に見直すことが重要です。
| 評価項目 | 従来型(属人化を助長) | 改善型(組織営業を促進) |
|---|---|---|
| 売上目標 | 個人売上のみ | チーム売上+個人売上の配分 |
| 行動評価 | 結果(受注数)のみ | プロセス指標(活動量、入力率)も評価 |
| ナレッジ共有 | 評価対象外 | 共有回数、メンタリング実績を加点 |
| CRM活用度 | 評価対象外 | 入力率、データ品質を評価基準に |
チーム営業体制への移行
個人戦からチーム戦への転換を図ります。
チーム営業の3つのモデル:
- ペア営業モデル: ベテランと若手のペアで案件を担当。暗黙知の伝承と関係の属人化防止を両立
- 分業型モデル: インサイドセールス(リード育成)→ フィールドセールス(商談・クロージング)→ カスタマーサクセス(既存顧客管理)の分業体制
- アカウントチームモデル: 重要顧客に対して複数名のチームを編成し、組織的に顧客をカバー
属人化解消プロジェクトの進め方
Phase 1:現状の可視化(2週間)
まず、自組織の属人化の実態を客観的に把握します。
属人化度チェックリスト:
- [ ] 特定の営業担当が売上の40%以上を占めている
- [ ] 担当者が1週間不在になると対応できない顧客がいる
- [ ] 営業プロセスが文書化されていない
- [ ] 顧客情報がCRM/SFA以外の場所にも存在する
- [ ] 営業会議で定量データではなく担当者の口頭報告に依存している
- [ ] 新人が一人前になるまでに1年以上かかる
- [ ] 案件の確度判断基準が担当者によってバラバラ
- [ ] 過去の失注理由がデータとして蓄積されていない
5つ以上該当する場合、属人化は深刻な段階です。
Phase 2:SFA/CRMの導入・再設計(1〜2ヶ月)
既にSFA/CRMを導入済みの場合は設定の見直し、未導入の場合は新規導入を行います。
属人化解消に特に重要なSFA/CRM設定:
- 営業ステージの定義と通過基準の設定
- 活動記録の入力項目と必須項目の設定
- パイプラインダッシュボードの構築
- チーム全体の活動状況が一覧できるレポートの設定
Phase 3:営業プロセスの標準化(1〜2ヶ月)
前述のステージゲート方式を参考に、自社の営業プロセスを標準化します。
Phase 4:ナレッジ共有の仕組み構築(1ヶ月)
勝因/敗因分析会、営業プレイブック、ロールプレイなど、ナレッジ共有の仕組みを立ち上げます。
Phase 5:モニタリングとPDCA(継続)
以下のKPIを月次でモニタリングし、継続的に改善を回します。
| KPI | 目標値の目安 | 測定方法 |
|---|---|---|
| SFA入力率 | 90%以上 | 活動記録の登録率 |
| トップ営業と一般営業の成約率の差 | 1.5倍以内 | SFAデータから算出 |
| 担当変更後の顧客維持率 | 90%以上 | 担当変更前後の取引継続率 |
| 新人の立ち上がり期間 | 6ヶ月以内 | 初受注までの期間 |
| 売上の個人集中度 | 上位20%が売上の40%以内 | 売上分布の分析 |
営業マネージャーが明日からできる5つのアクション
営業の属人化解消は大きなプロジェクトですが、まず小さな一歩から始めることが重要です。
- 全案件のステータスをホワイトボードに書き出す: SFA未導入でも、案件の可視化はアナログで始められる
- 週次の営業会議でナレッジ共有の時間を15分確保: 成功事例・失敗事例の共有を会議のアジェンダに組み込む
- 顧客情報の「棚卸し」を実施: 各営業担当に「自分しか知らない顧客情報」をリストアップしてもらう
- トップ営業の商談に同席する: 暗黙知を観察し、言語化する第一歩
- 「担当者不在テスト」を実施: 各担当者が1日不在と仮定し、代理対応できるかシミュレーション
まとめ
営業の属人化は、(1)情報の属人化、(2)スキルの属人化、(3)関係の属人化、(4)判断の属人化の4類型に分けて理解し、それぞれに対策を講じることが重要です。
営業の属人化を解消し、組織営業への転換を実現するためのポイントは以下の通りです。
- CRM/SFAは属人化解消の「手段」であり「目的」ではない ── ツール導入だけでは属人化は解消しない。組織体制、評価制度、文化の変革も同時に進める必要がある
- トップ営業のノウハウ共有は「仕組み」で回す ── 個人の善意に頼るのではなく、営業プレイブック、ナレッジ共有会、SFAの活動記録を組み合わせた仕組みを構築する
- 営業の標準化は「画一化」ではない ── 標準プロセスは「最低限の品質保証」であり、その上に個人の創意工夫を重ねる余地を残すことが重要
- 評価制度を変えなければ行動は変わらない ── 情報共有、プロセス遵守、チーム貢献を評価に組み込むことで、属人化を助長しないインセンティブ構造を作る
国内CRM市場は4,190億円規模に成長しており、営業の属人化解消に取り組む企業は年々増えています。まずは本記事の属人化度チェックリストで自組織の現状を診断し、最も深刻な類型から対策に着手してください。
なお、CRM/SFAを活用した営業の標準化に取り組む際は、HubSpotのようにCRM・SFA・MAが統合されたプラットフォームを活用すると、情報の一元化から営業プロセスの可視化、ナレッジ共有までを一貫して実現しやすくなります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 営業の属人化解消にはどれくらいの期間がかかりますか?
SFA/CRMの導入から運用定着までは通常6ヶ月〜1年が目安です。ただし、属人化の解消は「ツール導入」だけで完了するものではなく、営業プロセスの標準化、ナレッジ共有の仕組み構築、評価制度の見直しまで含めると、組織変革として2年程度の中期計画で取り組むのが現実的です。重要なのは、小さな成功体験を積み重ねながら段階的に進めることです。
Q2. トップ営業が情報共有に抵抗する場合、どう対処すべきですか?
トップ営業が抵抗する背景には「自分の価値が下がる」という不安があります。まず、営業ノウハウの共有が評価に加点されるよう制度を変更しましょう。さらに、「教える側」としての新たなキャリアパス(営業マネージャー、営業トレーナー)を提示することで、ナレッジ共有が自身のキャリアアップにつながることを示します。強制ではなく、インセンティブ設計で自発的な共有を促すのがポイントです。
Q3. SFAを導入したのに入力率が上がらず、属人化が解消されません。どうすればいいですか?
SFA導入率が9.1%にとどまる日本において、入力率の低さは多くの企業が直面する課題です。まず入力項目を最小限(5項目以内)に絞り、入力にかかる時間を1件3分以内に短縮してください。次に、SFAに入力することで営業担当者自身にメリットがある仕組み(例:過去の商談履歴の検索、フォローリマインダー)を作りましょう。「管理のためのツール」ではなく「営業を楽にするツール」という位置づけに変えることが、入力率向上の鍵です。
Q4. 属人化の解消と個人のモチベーション維持を両立するにはどうすればいいですか?
営業の標準化・属人化解消が「個性を殺す」と受け取られないようにすることが大切です。標準プロセスはあくまで「最低限の品質を担保するベースライン」であり、その上で個人の強みや創意工夫を発揮できる余地を明確に残しましょう。また、チーム売上への貢献やナレッジ共有を評価する制度に変更し、「組織に貢献することが自分の評価につながる」という仕組みを作ることで、モチベーションと組織営業を両立させることができます。
Q5. 小規模な営業チーム(5名以下)でも属人化対策は必要ですか?
むしろ小規模チームのほうが、1人の退職の影響が大きいため対策は重要です。ただし、大掛かりなSFA導入は不要な場合もあります。まずは無料のCRM(HubSpot CRM等)で顧客情報と商談記録の一元管理から始め、週次で情報共有の時間を確保するだけでも、属人化リスクは大幅に軽減できます。組織が拡大してから慌てて対策するよりも、少人数のうちに「情報を共有する文化」を根付かせておくことが理想的です。
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著者情報
今枝 拓海 / Takumi Imaeda
株式会社StartLinkの代表取締役。
HubSpotのトップパートナーである株式会社H&Kにて、HubSpotのCRM戦略/設計/構築を軸として、 国内・外資系エンタープライズ企業へコンサルティング支援を実施。
パーソルホールティングス株式会社にて、大規模CRM/SFA戦略の策定・PERSOLグループ横断のグループAI戦略/企画/開発ディレクションの業務を遂行経験あり。
株式会社StartLinkでは、累計100社以上のHubSpotプロジェクト実績を元にHubSpot×AIを軸にした経営基盤DXのコンサルティング事業を展開。