「HubSpotに顧客データは入っているが、提案資料や議事録はNotionにある」「商談の進捗をHubSpotで管理し、プロジェクトの詳細はNotionで管理しているため、情報が分散している」——CRMとナレッジ管理ツールの分断は、多くの企業が抱える課題です。
HubSpot × Notion連携とは、CRMの顧客データとNotionのナレッジベース・プロジェクト管理を統合し、営業・マーケティング・カスタマーサクセスの業務効率を向上させる仕組みです。iPaaSを介した連携により、HubSpotの取引作成をトリガーにNotionページを自動生成したり、Notionの更新をHubSpotに反映したりできます。
本記事では、HubSpot × Notion連携の方法、具体的な活用パターン、運用上のベストプラクティスを解説します。
この記事でわかること
- HubSpotとNotionを連携させる3つの方法
- iPaaS(Yoom)を使った連携の設定手順
- 営業・マーケ・CSでの具体的な活用パターン
- データ同期の設計とベストプラクティス
- 連携時の注意点と正直な限界
HubSpotとNotionを連携させる方法
なぜHubSpot × Notion連携が必要か
HubSpotはCRM(顧客関係管理)に特化したプラットフォームですが、社内のナレッジ管理やプロジェクト管理は標準機能ではカバーしきれません。一方、Notionは柔軟なデータベースとドキュメント管理に優れていますが、CRM機能は持っていません。
両者を連携させることで、「顧客データはHubSpot」「社内ナレッジはNotion」というそれぞれの強みを活かしながら、情報の分断を解消できます。
連携方法の比較
| 連携方法 |
概要 |
メリット |
デメリット |
| iPaaS(Yoom) |
Yoomを仲介してHubSpot ↔ Notionのデータ同期 |
ノーコード、日本語UI |
月額費用が発生 |
| iPaaS(Make/Zapier) |
Make/Zapierを仲介して連携 |
高度な分岐処理が可能 |
英語UI |
| API開発 |
HubSpot API + Notion APIでカスタム連携 |
完全なカスタマイズ |
開発リソースが必要 |
「HubSpotと直でNotionとかってつなげられないんですけど、Yoomを使うことで連携が結構円滑にできたりする」——当社でも実際にYoomを使ってHubSpotとNotionの連携を実現しています。
Yoomを使った連携の設定手順
ステップ1: Yoomアカウントの準備
Yoomのアカウントを作成し、HubSpotとNotionの両方をYoomに接続します。それぞれのAPIトークンを使った認証設定を行います。
ステップ2: 連携フローの設計
以下のようなフローを設計します。
例: HubSpot取引作成 → Notionプロジェクトページ自動生成
- トリガー: HubSpotで新しい取引が作成された
- データ取得: 取引の詳細情報(会社名、金額、担当者など)を取得
- アクション: Notionの指定データベースに新しいページを作成
- データマッピング: HubSpotのプロパティ → Notionのプロパティに対応付け
ステップ3: データマッピングの設定
HubSpotとNotionのフィールドの対応関係を設定します。
| HubSpotプロパティ |
Notionプロパティ |
型 |
| 取引名 |
プロジェクト名 |
テキスト |
| 会社名(関連) |
クライアント名 |
テキスト |
| 金額 |
契約金額 |
数値 |
| 取引ステージ |
ステータス |
セレクト |
| 担当者 |
担当者 |
テキスト |
| クローズ日 |
期限 |
日付 |
ステップ4: テスト実行と本番移行
テスト用のダミー取引をHubSpotに作成し、Notion側に正しくページが生成されるか確認します。問題なければ本番運用に移行します。
活用パターン
パターン1: 受注後のプロジェクト管理自動化
HubSpotの取引が「受注」ステージに移行したら、Notionにプロジェクト管理ページを自動作成します。テンプレート化されたNotionページに、オンボーディングのチェックリスト、タスク一覧、議事録セクションを含めておけば、受注直後からプロジェクト管理を開始できます。
これにより、営業チームからCSチームへの引き継ぎがスムーズになり、「受注後の対応漏れ」を防止できます。
パターン2: 提案資料・議事録のCRM紐づけ
Notionで作成した提案資料や商談の議事録のURLを、HubSpotの取引レコードに自動記録するフローです。営業担当者がNotionに議事録を書くだけで、HubSpot側にもリンクが自動的に追加されます。
パターン3: ナレッジベースの連携
Notionで管理している社内ナレッジ(よくある質問、製品仕様書、事例集など)をHubSpotのService Hub活動と連携させます。カスタマーサポート対応時に、関連するNotionドキュメントのリンクを自動で提示するフローです。
パターン4: マーケティングコンテンツの管理
Notionでコンテンツカレンダーを管理し、記事の公開状況をHubSpotのCMS連携と同期させるフローです。「Notionで執筆 → HubSpotで公開 → Notionのステータスを自動更新」というサイクルを自動化できます。
設計のベストプラクティス
1. データの「マスター」を明確にする
HubSpotとNotionの両方に同じ情報を持つ場合、どちらを「正」とするかを明確に決めておきましょう。
- 顧客情報のマスター: HubSpot
- プロジェクト情報のマスター: Notion
- コミュニケーション履歴: HubSpot
2. 同期の方向を整理する
| データ |
同期方向 |
理由 |
| 顧客名・会社名 |
HubSpot → Notion |
CRMがマスター |
| プロジェクトステータス |
Notion → HubSpot |
プロジェクト管理はNotionで行うため |
| 金額・期日 |
HubSpot → Notion |
営業データはCRMで管理 |
3. 過度な同期を避ける
すべてのデータを双方向同期しようとすると、データの衝突やループが発生するリスクがあります。「自社に最適な形で設計する」——必要な情報だけを同期するシンプルな設計を心がけましょう。
注意点と正直な限界
連携の技術的な制約
- リアルタイム性: iPaaS経由の連携にはタイムラグ(数秒〜数分)が発生します
- Notionのデータベース制限: Notionのプロパティ型とHubSpotのプロパティ型が完全には一致しないケースがあります
- 大量データの同期: 月間の処理件数がiPaaSのプラン上限に達する場合があります
運用上の注意
- フローが停止した場合のエラー通知を必ず設定する
- 定期的にデータの整合性を確認する
- Notionのワークスペース構造を変更した場合、連携フローの更新が必要
まとめ
HubSpot × Notion連携により、CRMの顧客データとNotionのナレッジ・プロジェクト管理を統合できます。まずは「取引作成 → Notionページ自動生成」のようなシンプルなフローから始め、段階的に連携範囲を拡張していきましょう。
データの「マスター」と「同期方向」を最初に整理しておくことで、運用後のトラブルを大幅に減らせます。CRMとナレッジ管理の統合により、チーム全体の情報アクセス効率が向上し、より質の高い顧客対応が実現できます。
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よくある質問(FAQ)
Q1. HubSpotとNotionの直接連携は可能ですか?
現時点では、HubSpotとNotionの公式直接連携は提供されていません。Yoom、Make、Zapierなどのi PaaSを介して連携するか、APIを使ったカスタム開発が必要です。
Q2. Notion以外のナレッジ管理ツール(Confluence等)とも同様の連携はできますか?
はい、ConfluenceはHubSpot App Marketplaceに連携アプリが公開されています。また、iPaaSを使えば他のナレッジ管理ツールとの連携も可能です。
Q3. 連携のコストはどのくらいかかりますか?
iPaaS(Yoom)を使う場合、月額10,780円〜のプラン料金が発生します。処理件数が少ない場合は無料プランで対応できるケースもあります。API開発の場合は開発工数がコストになりますが、ランニングコストは低く抑えられます。
Q4. HubSpotの取引が更新されたら、Notionのページも自動更新されますか?
iPaaSの設定で「取引の更新」をトリガーに設定すれば、取引ステージの変更や金額の更新をNotionに自動反映させることが可能です。ただし、更新のたびにiPaaSの処理が発生するため、処理件数には注意が必要です。