HubSpot vs Zoho CRM比較|無料プラン・MA機能・コスパの違いを徹底解説

  • 1970年1月1日

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「HubSpotとZoho CRM、どちらが自社に合っているのだろう」「コスパで選ぶならZoho、機能で選ぶならHubSpotと聞くけど、実際のところは?」——CRM選定で最も多い比較対象の一つが、HubSpotとZoho CRMです。

HubSpotとZoho CRMは、どちらも無料プランを提供するクラウド型CRMプラットフォームですが、設計思想・ターゲット層・強みが大きく異なります。 HubSpotはマーケティング・営業・サポートの統合プラットフォームとしてのUI/UXの使いやすさに強みがあり、Zoho CRMはコストパフォーマンスの高さとZohoエコシステム全体での拡張性が魅力です。

この記事では、両ツールを7つの観点から徹底比較し、企業規模や課題別のおすすめを解説します。

この記事でわかること:

  • HubSpotとZoho CRMの基本的な違い
  • 無料プラン・有償プランの料金比較
  • CRM・MA・SFA機能の詳細比較
  • カスタマイズ性・拡張性の違い
  • 企業規模別のおすすめ

HubSpot vs Zoho CRM — 比較サマリー

Zoho CRM 日本語サイト

出典: Zoho (zoho.com/jp/crm)

まず結論として、両者の特徴を一覧で比較します。

比較項目 HubSpot Zoho CRM
本社 米国(ボストン) インド(チェンナイ)
無料プラン ○(CRM+基本MA+SFA) ○(3ユーザーまで)
有償プラン最低価格 月1,800円/シート(Starter) 月1,680円/ユーザー(スタンダード)
MA機能 非常に強い(Marketing Hub) 基本的(Zoho Marketing Automation別製品)
UI/UXの使いやすさ 直感的で学習コスト低い 機能が多く初期学習コストやや高い
カスタマイズ性 中程度(ノーコード中心) 高い(カスタム関数、Deluge言語)
日本語サポート ○(日本法人あり) ○(日本法人あり)
連携アプリ数 1,700以上 Zohoエコシステム50+製品+サードパーティ
AI機能 Breeze AI(Copilot、エージェント) Zia AI(予測、推奨)
適するユーザー マーケ×営業連携重視の企業 コスト重視・カスタマイズ重視の企業

無料プランの比較

HubSpotの無料プラン

HubSpotの無料プランは、CRM機能に加えて基本的なマーケティング・営業ツールが含まれている点が大きな特徴です。

無料で使える主な機能:

  • コンタクト・会社・取引管理(無制限ユーザー)
  • マーケティングEメール(月2,000通)
  • フォーム作成
  • ランディングページ(HubSpotロゴ付き)
  • 基本レポート・ダッシュボード
  • ミーティングリンク
  • ドキュメント管理
  • 1件の取引パイプライン

Zoho CRMの無料プラン

Zoho CRMの無料プランは、最大3ユーザーまで利用可能です。

無料で使える主な機能:

  • リード・コンタクト・取引管理
  • タスク・イベント管理
  • 標準レポート
  • メールテンプレート
  • Webフォーム(1件)
  • ワークフロールール(1件)

無料プランの比較まとめ

項目 HubSpot Zoho CRM
ユーザー数制限 無制限 3ユーザーまで
マーケティングEメール ○(月2,000通) ×(別製品)
ランディングページ ○(ロゴ付き) ×
ワークフロー 制限あり 1件
ストレージ 制限あり 1GB

無料プランではHubSpotの方が機能が充実しています。特にマーケティングEメールとランディングページが無料で使える点は、マーケティングも始めたい企業にとって大きなメリットです。一方、Zoho CRMの無料プランは機能は限定的ですが、3ユーザーまでの明確な枠があり、小規模チームの基本CRMとしては十分です。


有償プランの料金比較

HubSpot料金プラン一覧

出典: HubSpot (hubspot.jp/pricing)

Starter/スタンダードプランの比較

項目 HubSpot Starter Zoho CRM スタンダード
月額 1,800円/シート 1,680円/ユーザー
年額 21,600円/シート 20,160円/ユーザー
マーケティングEメール ○(5倍に拡張) ×(別製品)
カスタムプロパティ 1,000件 155件/モジュール
ワークフロー 制限あり 条件付き
レポート 基本+カスタム一部 100件

Professional/プロフェッショナルプランの比較

項目 HubSpot Professional Zoho CRM プロフェッショナル
月額 96,000円〜(5シート込) 2,760円/ユーザー
マーケティング自動化 ○(ワークフロー無制限) ○(基本ワークフロー)
カスタムレポート
シーケンス(営業自動化) ×(SalesSignals)
スコアリング ○(基本)
MA機能 統合済み Zoho Marketing Automation別契約

ここが結構ミソになってくるのですが、単純なユーザー単価ではZoho CRMの方が圧倒的に安いです。しかし、HubSpotはMA(マーケティングオートメーション)がプラットフォームに統合されているのに対し、Zoho CRMでMA機能を使うにはZoho Marketing Automationを別途契約する必要があります。

MA込みのトータルコストで比較すると、差は縮まります。

コスト比較シミュレーション(10名利用の場合)

項目 HubSpot Zoho
CRM(10名) Sales Hub Starter: 月18,000円 Zoho CRM Pro: 月27,600円
MA Marketing Hub Starter: 月1,800円〜 Zoho MA: 別途月額
合計 約20,000円〜/月 約30,000円〜/月

※上記は概算であり、実際の料金はプラン構成やコンタクト数により異なります。


CRM機能の比較

取引ボード(パイプラインビュー)

コンタクト・取引管理

機能 HubSpot Zoho CRM
コンタクト管理
会社管理 ○(アカウント)
取引パイプライン ○(複数) ○(複数)
カスタムオブジェクト Enterprise Enterprise
リレーションDB ○(コンタクト-会社-取引の自動関連付け) ○(ルックアップフィールド)
アクティビティ自動記録 ○(メール、電話、ミーティング)

CRM基本機能においては両者に大きな差はありません。ただし、HubSpotはコンタクト・会社・取引のリレーションが最初から設計されており、初期設定が少ない点がメリットです。

UI/UXの使いやすさ

HubSpotは直感的なUIで知られており、営業担当者が「見れば使い方がわかる」レベルの設計です。CRM導入で最も重要なのは「現場の定着率」ですが、UIの使いやすさはここに直結します。

Zoho CRMは機能が豊富な分、画面がやや複雑で初期の学習コストが高めです。ただし、カスタマイズ性が高いため、一度設定を最適化すれば自社に最適化された使いやすい画面を構築できます。


MA(マーケティングオートメーション)機能の比較

ここがHubSpotとZoho CRMの最大の差別化ポイントです。

MA機能 HubSpot Zoho
マーケティングEメール ○(統合済み) Zoho Campaigns(別製品)
ワークフロー自動化 ○(高度) ○(基本)+ Zoho MA(別製品で高度)
リードスコアリング ○(Professional以上) ○(基本スコア)
トピッククラスターSEO ×
ランディングページ ○(統合済み) Zoho Sites/PageSense(別製品)
SNS管理 Zoho Social(別製品)
広告管理 ○(Google/Meta/LinkedIn連携) ×
チャットボット ○(AI対応) Zoho SalesIQ(別製品)

HubSpotはMA機能が「最初からプラットフォームに統合されている」のが最大の強みです。CRMのデータとマーケティングのデータがシームレスに連携し、リードの獲得から商談化、受注までの一気通貫のデータ分析が可能です。

一方、Zoho CRMのMA機能は「別製品の組み合わせ」で実現します。Zoho Campaigns(メール配信)、Zoho Marketing Automation(ワークフロー)、Zoho Social(SNS)、Zoho SalesIQ(チャット)をそれぞれ契約・連携する形です。Zohoエコシステム内での連携は良好ですが、HubSpotほどのシームレスさには至らない部分があります。


AI機能の比較

AI機能 HubSpot(Breeze AI) Zoho CRM(Zia AI)
CRMアシスタント Breeze Copilot Zia Voice
メール作成支援
予測スコアリング
データ自動入力 スマートプロパティ データエンリッチメント
異常検知
営業予測 ○(AI予測) ○(Zia予測)
カスタムAIエージェント Breezeスタジオ ×

AI機能は2025-2026年に両者とも急速に進化しています。HubSpotはBreezeスタジオでカスタムエージェントを構築できる点が差別化ポイントで、Zoho CRMはZia AIが幅広い機能に統合されている点が特徴です。


カスタマイズ性・拡張性の比較

項目 HubSpot Zoho CRM
カスタムフィールド ○(多数) ○(多数)
カスタムオブジェクト Enterprise限定 Enterprise
カスタム関数 Operations Hub Deluge言語(全プラン)
API
外部アプリ連携 1,700+アプリ Zoho 50+製品 + Zoho Creator
サンドボックス Enterprise 有料プラン
カスタムモジュール ×

カスタマイズ性ではZoho CRMに軍配が上がります。 Zoho CRMは独自のスクリプト言語「Deluge」を使って、かなり高度なカスタマイズが可能です。一方、HubSpotはノーコードでの設定がメインで、高度なカスタマイズにはOperations HubやEnterprise以上のプランが必要です。

ただし、カスタマイズ性が高いことは裏を返せば設定の複雑さにもつながります。HubSpotの方が「標準機能でそのまま使える」範囲が広く、設定工数が少ないという見方もできます。


こんな企業にはHubSpotがおすすめ

  • マーケティングと営業の連携を重視する企業(MAとSFAの統合環境が強み)
  • 導入スピードを重視する企業(ノーコード設定で短期稼働が可能)
  • 少人数チーム・スタートアップ(無料プランの充実度、HubSpot for Startups割引)
  • コンテンツマーケティングに注力する企業(Content Hub、ブログ、SEOツール統合)
  • UIの使いやすさ・現場定着率を重視する企業(直感的な操作性)

こんな企業にはZoho CRMがおすすめ

  • ユーザー単価のコストを最重視する企業(圧倒的な価格優位性)
  • 高度なカスタマイズが必要な企業(Deluge言語による柔軟なロジック実装)
  • Zohoエコシステムをすでに利用している企業(Zoho製品間の連携が容易)
  • MA機能を別途選定したい企業(MA製品を自由に組み合わせたい)
  • 大人数で基本CRMだけ使いたい企業(ユーザー単価が安い)

注意点・移行時の考慮事項

HubSpotからZohoへの移行

HubSpotの無料プランから始めて、コスト面でZohoに移行するケースがあります。この場合、HubSpotのマーケティング機能(フォーム、メール、LP)を別途代替する必要がある点に注意してください。

ZohoからHubSpotへの移行

Zoho CRMのカスタマイズ(Deluge関数など)をHubSpotに移行する場合、一部はワークフローやOperations Hubで対応しますが、完全な再現は難しい場合があります。

どちらを選んでも大切なこと

どちらのCRMを選んでも、重要なのは「自社に最適な形で設計する」ことです。ツールの機能差よりも、自社の営業プロセスに合わせたパイプライン設計、ライフサイクルステージの定義、データ入力ルールの整備が成功の鍵を握ります。


まとめ

HubSpotとZoho CRMは、それぞれ明確な強みを持つCRMプラットフォームです。

  • HubSpot: MA統合、UI/UXの使いやすさ、無料プランの充実度が強み。マーケ×営業の一気通貫運用に最適
  • Zoho CRM: コストパフォーマンス、カスタマイズ性、Zohoエコシステムの拡張性が強み。コスト重視・カスタマイズ重視の企業に最適

まずは両方の無料プランを試して、自社のチームが「使い続けられるか」を体感してみることをおすすめします。CRMは導入がゴールではなく、現場に定着して初めて価値が出ます。UIの好み、設定の容易さ、サポート体制など、数値に表れない部分も含めて総合的に判断いただければなと思います。


よくある質問(FAQ)

Q1. HubSpotとZoho CRM、無料プランで始めるならどちらがおすすめですか?

マーケティング(メール配信、LP作成)も始めたいならHubSpotの無料プランがおすすめです。純粋にCRM(顧客管理・商談管理)だけを3名以下で使いたいなら、Zoho CRMの無料プランも十分です。

Q2. ZohoのMA機能をHubSpotと同等レベルにするには、追加でいくらかかりますか?

Zoho Marketing Automation(月額約3,000円〜)+ Zoho Campaigns(月額約800円〜)+ Zoho Social(月額約1,200円〜)など、複数製品の契約が必要です。合計でHubSpot Marketing Hub Starterと同程度のコスト感になるケースが多いです。

Q3. Salesforceとも迷っています。3社の違いを簡単に教えてください。

Salesforceは大企業向けの高機能・高価格CRM、HubSpotは中堅企業向けの統合プラットフォーム、Zoho CRMはコスパ重視の中小企業向けCRMという位置づけです。HubSpotは最近Salesforceと結構遜色ないぐらいの機能が作れたりもします。予算が潤沢ならSalesforce、MA統合とUI重視ならHubSpot、コスト最優先ならZohoが一般的な選択です。

Q4. HubSpotとZoho CRMを併用(連携)できますか?

はい、Zapierなどのiaaas(連携ツール)を使えば両者のデータを連携できます。ただし、CRMの二重運用はデータの分散と管理工数の増加につながるため、基本的にはどちらかに統一することをおすすめします。

Q5. 途中でHubSpotからZoho(またはその逆)に移行する場合、データは引き継げますか?

はい、両ツールともCSV/Excelによるデータのエクスポート・インポートが可能です。コンタクト、会社、取引の基本データは比較的スムーズに移行できます。ただし、アクティビティ履歴(メール、電話、ミーティングのログ)やワークフロー設定は手動で再構築が必要です。移行前にデータの棚卸しを行い、必要なデータを整理しておくことが重要です。


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著者情報

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今枝 拓海 / Takumi Imaeda

株式会社StartLinkの代表取締役。
HubSpotのトップパートナーである株式会社H&Kにて、HubSpotのCRM戦略/設計/構築を軸として、 国内・外資系エンタープライズ企業へコンサルティング支援を実施。 パーソルホールティングス株式会社にて、大規模CRM/SFA戦略の策定・PERSOLグループ横断のグループAI戦略/企画/開発ディレクションの業務を遂行経験あり。
株式会社StartLinkでは、累計100社以上のHubSpotプロジェクト実績を元にHubSpot×AIを軸にした経営基盤DXのコンサルティング事業を展開。