BtoB ECとは?市場規模514兆円の企業間電子商取引を徹底解説

  • 2026年3月3日

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日本のBtoB EC(企業間電子商取引)市場は、経済産業省の調査によると約465兆円(2023年時点)に達し、EC化率は40.0%を超えています。BtoC EC市場(約24兆円)の約20倍という巨大な市場です。しかし、依然として電話・FAX・メールによるアナログな受発注が残る領域も多く、デジタル化の余地は大きいと言えます。

BtoB ECとは、企業間の商取引をオンラインプラットフォーム上で行う仕組みです。製品の検索・見積・発注・決済・納品管理をデジタル化することで、取引の効率化、コスト削減、顧客体験の向上を実現します。

本記事では、BtoB ECの定義、市場規模データ、BtoC ECとの違い、導入メリット、主要プラットフォーム比較、そして成功のポイントを網羅的に解説します。

この記事でわかること

  • BtoB ECの定義と市場規模の最新データ
  • BtoC ECとの根本的な違い
  • BtoB EC導入の5つのメリット
  • 主要プラットフォームの比較と選び方
  • 導入を成功させるための実践ステップ
  • BtoB ECとCRM/MAの連携メリット

BtoB ECの定義と市場規模

BtoB ECとは?市場規模514兆円の企業間電子商取引を徹底解説

BtoB ECとは

BtoB EC(Business to Business Electronic Commerce)とは、企業間の商品・サービスの取引をインターネットを介して電子的に行う仕組みです。広義には、EDI(電子データ交換)を含む企業間のあらゆる電子取引を指し、狭義にはWebサイトやアプリを通じた受発注システムを指します。

日本のBtoB EC市場規模

指標 数値
BtoB EC市場規模 約465兆円(2023年)
EC化率 40.0%
BtoC EC市場規模(参考) 約24兆円
BtoB : BtoC比率 約20 : 1

業種別のEC化率

業種 EC化率 BtoB EC規模
食品 71.7% 約47兆円
輸送用機械 77.4% 約42兆円
電気・情報関連機器 71.0% 約35兆円
繊維・日用品・化学 38.3% 約7兆円
建設・不動産 16.5% 約25兆円
サービス 46.4% 約15兆円

EC化率が低い業種ほどデジタル化の余地が大きく、BtoB EC導入によるインパクトが期待できます。

BtoC ECとの違い

BtoB ECは、BtoC ECとは根本的に異なる要件が存在します。

比較項目 BtoC EC BtoB EC
購買者 個人消費者 企業の購買担当者
価格設定 定価表示 取引先別の個別価格(掛率)
決済方法 クレジットカード即時決済 請求書払い(月末締め翌月払い等)
注文単位 1個〜 ロット単位、MOQ(最小注文数量)あり
承認フロー 不要 社内承認(上長決裁)が必要
カタログ 全商品を全員に公開 取引先ごとに表示商品を制御
リピート注文 定期・リピートが大半
サポート セルフサービス 営業担当+カスタマーサポート

BtoB EC導入の5つのメリット

メリット1:受発注業務の効率化

電話・FAX・メールによるアナログな受発注をオンライン化し、処理時間を大幅に削減します。

業務 従来(アナログ) BtoB EC導入後
注文受付 電話・FAXで人手対応 24時間自動受付
注文入力 手動でシステムに転記 自動連携
在庫確認 倉庫に電話確認 リアルタイム表示
納期回答 確認後に折り返し 自動表示
見積作成 手動作成・メール送付 自動生成・即時提示

メリット2:コスト削減

受注業務にかかる人件費を大幅に削減できます。1件あたりの受注処理コストが50〜80%削減されたという報告もあります。

メリット3:顧客体験の向上

取引先は24時間いつでも商品検索・発注ができ、注文履歴の確認やリピート注文もワンクリックで完了します。

メリット4:データの可視化

取引データがデジタルで蓄積されるため、売上分析、顧客別の購買傾向分析、在庫最適化などのデータ活用が容易になります。

メリット5:新規顧客の開拓

ECサイトが24時間稼働の営業チャネルとなり、これまでリーチできなかった地域・規模の企業からの新規取引を開拓できます。

主要プラットフォーム比較

BtoB EC構築の選択肢

タイプ 特徴 初期費用 月額費用 適した企業
ASP/SaaS型 短期導入、低コスト 数十万〜数百万円 数万〜数十万円 中小企業、スモールスタート
パッケージ型 カスタマイズ性が高い 数百万〜数千万円 数万〜数十万円 中堅企業
フルスクラッチ 完全自社仕様 数千万〜1億円超 保守費用 大企業、特殊要件
モール型 既存プラットフォーム出店 手数料制 新規チャネル開拓

選定時のチェックリスト

  • 取引先別の個別価格設定に対応しているか
  • 請求書払い(掛売り)に対応しているか
  • 承認ワークフロー機能があるか
  • 既存の基幹システム(ERP)との連携が可能か
  • CRM/MAツールとのデータ連携が可能か
  • 商品カタログの取引先別出し分けが可能か
  • モバイル対応しているか
  • セキュリティ要件(SSO、IP制限等)を満たしているか

BtoB ECとCRM/MAの連携

BtoB ECの真価は、CRM(顧客管理)やMA(マーケティングオートメーション)と連携することで発揮されます。

連携データ 活用方法
購買履歴 顧客セグメント別のマーケティング施策
閲覧商品 関連商品のレコメンドメール
カゴ落ちデータ フォローアップメールの自動配信
注文頻度 リピート促進キャンペーン
注文金額の変化 アップセル/ダウングレードの検知

HubSpotとの連携

HubSpotのCRM+MAプラットフォームとBtoB ECを連携させることで、以下のようなマーケティング自動化が可能になります。

  • 購買履歴に基づくセグメント別メール配信
  • カゴ落ちユーザーへのリターゲティングメール
  • 注文金額の増減に応じた営業アラート
  • 購買データを活用したリードスコアリング

導入ステップ

  1. 現状分析 — 現在の受発注プロセスとコスト構造を可視化
  2. 要件定義 — BtoB EC特有の要件(個別価格、承認フロー等)を整理
  3. プラットフォーム選定 — 要件・予算・スケジュールに合った方式を選択
  4. 基幹システム連携設計 — ERP、在庫管理、CRM/MAとのデータ連携を設計
  5. パイロット運用 — 主要取引先数社で試験運用
  6. 全面展開 — 取引先への案内と移行支援

まとめ

BtoB EC市場は約465兆円の巨大市場であり、まだEC化率が低い業種も多く残されています。BtoB EC導入により、受発注の効率化、コスト削減、顧客体験向上、データ活用、新規開拓という5つのメリットを同時に実現できます。

導入の成功には、BtoB特有の要件(個別価格、請求書払い、承認フロー等)に対応したプラットフォーム選定と、CRM/MAとの連携によるデータ活用が重要です。

HubSpotのCRMプラットフォームは、BtoB ECデータを取り込み、マーケティング・営業活動と連携させることで、ECチャネルの売上最大化を支援します。BtoB ECの導入やCRM連携についてご相談がありましたら、StartLinkまでお気軽にお問い合わせください。

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著者情報

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今枝 拓海 / Takumi Imaeda

株式会社StartLinkの代表取締役。
HubSpotのトップパートナーである株式会社H&Kにて、HubSpotのCRM戦略/設計/構築を軸として、 国内・外資系エンタープライズ企業へコンサルティング支援を実施。 パーソルホールティングス株式会社にて、大規模CRM/SFA戦略の策定・PERSOLグループ横断のグループAI戦略/企画/開発ディレクションの業務を遂行経験あり。
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