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「SNS投稿のネタ出しと文案作成に毎日時間を取られている」「複数のSNSチャネルへの投稿管理が煩雑で、投稿スケジュールが安定しない」——SNS運用の負担を感じているマーケティング担当者は多いのではないでしょうか。
Breezeソーシャルエージェントとは、HubSpotのAI機能「Breeze」に搭載されたSNS投稿の自動生成・スケジュール管理エージェントです。 過去の投稿パフォーマンスデータやブランドボイスを学習し、各SNSプラットフォームに最適化された投稿案を自動で生成します。マーケティング担当者は、AIが提案した投稿案を確認・編集するだけでSNS運用を効率化できます。
この記事では、Breezeソーシャルエージェントの機能概要、設定方法、実務での活用法を解説します。
この記事でわかること
- Breezeソーシャルエージェントの機能概要と仕組み
- 初期設定とブランドボイスの設定方法
- SNS投稿の自動生成と編集の流れ
- 投稿スケジュール管理とパフォーマンス分析
- 効果的な活用のためのベストプラクティス
Breezeソーシャルエージェントとは
出典: HubSpot (hubspot.jp/products/artificial-intelligence)
基本概要
Breezeソーシャルエージェントは、HubSpotのBreeze AIファミリーの一部として提供されるAIエージェントです。Marketing Hub Professional以上で利用でき、以下の機能を備えています。
| 機能 | 説明 |
|---|---|
| 投稿自動生成 | ブランドボイスとトレンドに基づいたSNS投稿案を自動作成 |
| マルチプラットフォーム対応 | Facebook、Instagram、LinkedIn、X(Twitter)に最適化 |
| スケジュール提案 | 過去の投稿データに基づく最適な投稿時間の提案 |
| パフォーマンス分析 | 投稿ごとのエンゲージメント分析とAI改善提案 |
| コンテンツリミックス | ブログ記事やウェビナーからSNS投稿を自動変換 |
Breezeソーシャルエージェントの仕組み
Breezeソーシャルエージェントは以下のデータを学習して投稿を生成します。
- 過去の投稿データ: 自社アカウントの過去の投稿とパフォーマンス
- ブランドボイス設定: トーン、キーワード、NG表現の定義
- CRMデータ: ターゲットペルソナや業界のトレンド
- コンテンツ資産: ブログ記事、ランディングページ、メールコンテンツ
初期設定
ステップ1: SNSアカウントの接続
- 「マーケティング」→「ソーシャル」→「設定」
- 接続したいSNSアカウントを選択
- 各プラットフォームの認証を完了
対応プラットフォーム:
- Facebook(ビジネスページ)
- Instagram(ビジネスアカウント)
- LinkedIn(会社ページ)
- X / Twitter
ステップ2: ブランドボイスの設定
Breezeが生成する投稿のトーンやスタイルを定義します。
「設定」→「Breeze」→「ブランドボイス」で以下を設定:
| 設定項目 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| トーン | 投稿の全体的なトーン | プロフェッショナルだが親しみやすい |
| ターゲット | 想定読者 | BtoB企業のマーケティング担当者 |
| キーワード | 頻繁に使いたいキーワード | HubSpot, CRM, マーケティング自動化 |
| NG表現 | 使わない表現 | 競合名の直接批判、過度なカジュアル表現 |
| 投稿スタイル | 投稿の形式傾向 | 数値データを活用、質問形式で始める |
ステップ3: コンテンツソースの設定
Breezeが投稿案を生成する際に参照するコンテンツソースを指定します。
- ブログ: HubSpotブログの記事URL
- ランディングページ: キャンペーンLPのURL
- 外部コンテンツ: 業界ニュース、自社PR情報のURL
SNS投稿の自動生成
投稿生成の流れ
- 「マーケティング」→「ソーシャル」→「投稿を作成」
- 「Breezeで生成」を選択
- 投稿のテーマや目的を入力(例:「最新ブログ記事の告知」「業界トレンドの解説」)
- Breezeが各プラットフォーム向けの投稿案を複数生成
- 投稿案を確認・編集
- スケジュールを設定して投稿予約
投稿タイプ別の生成例
ブログ記事告知の例:
元のブログ記事: 「HubSpotの基本的な使い方」
Breezeが生成するLinkedIn向け投稿案:
> CRM導入を検討中の方へ。HubSpotの基本操作をまとめた完全ガイドを公開しました。
>
> コンタクト管理、メール送信、取引管理の3つの基本機能を、実画面キャプチャ付きで解説しています。
>
> 「CRM入れたいけど使いこなせるか不安...」という方にこそ読んでいただきたい内容です。
>
> [記事リンク]
>
> #HubSpot #CRM #BtoBマーケティング
数値データ活用の例:
Breezeが生成するX向け投稿案:
> MA導入企業の7割が「メール配信にしか使えていない」と回答。
>
> 本格的なMA活用に必要な「スコアリング」と「ワークフロー」の設計方法をブログで解説しました。
>
> [記事リンク]
コンテンツリミックス機能
既存のブログ記事やウェビナー内容から、複数のSNS投稿を自動生成する機能です。
1つのブログ記事から:
- 要点まとめ投稿: 記事のポイントを3つにまとめた投稿
- 質問形式投稿: 記事のテーマに関する質問を投げかける投稿
- データ引用投稿: 記事内の数値データをハイライトした投稿
- Tips投稿: 記事から実用的なTipsを抜き出した投稿
スケジュール管理
AIによる最適投稿時間の提案
Breezeは過去の投稿データを分析し、各プラットフォームでエンゲージメントが高い時間帯を特定します。
| プラットフォーム | BtoB向け推奨時間帯 | 根拠 |
|---|---|---|
| 火〜木 8:00-9:00, 12:00-13:00 | ビジネスタイムの朝・昼休み | |
| X | 火〜金 8:00-10:00, 17:00-18:00 | 通勤時間帯 |
| 水〜金 12:00-14:00 | 昼休みのブラウジング | |
| 月〜金 11:00-13:00, 19:00-21:00 | 昼休み・帰宅後 |
実際の最適時間はアカウントごとに異なるため、Breezeの提案を参考にしつつ、自社アカウントのデータに基づいて調整します。
投稿カレンダー
「マーケティング」→「ソーシャル」→「カレンダー」ビューで、予約投稿の一覧をカレンダー形式で確認できます。
- 日次/週次/月次の表示切り替え
- ドラッグ&ドロップでスケジュール変更
- プラットフォーム別のフィルタリング
パフォーマンス分析
投稿分析ダッシュボード
「マーケティング」→「ソーシャル」→「分析」で以下を確認できます。
| 指標 | 説明 |
|---|---|
| インプレッション | 投稿が表示された回数 |
| エンゲージメント率 | いいね・コメント・シェアの割合 |
| クリック数 | リンクのクリック数 |
| フォロワー推移 | フォロワー数の増減 |
| トップパフォーマンス投稿 | 最もエンゲージメントが高かった投稿 |
AIによる改善提案
Breezeはパフォーマンスデータを分析し、以下の改善提案を行います。
- 高パフォーマンス投稿のパターン分析: どのような投稿がエンゲージメントを獲得しやすいか
- 投稿頻度の最適化: 各プラットフォームの最適な投稿頻度の提案
- コンテンツミックスの提案: 教育コンテンツ・事例・質問投稿のバランス提案
- ハッシュタグ提案: エンゲージメントに効果的なハッシュタグの推奨
活用のベストプラクティス
1. 「AIが80%、人が20%」の運用ルール
Breezeが生成した投稿をそのまま投稿するのではなく、以下の観点で人間がチェック・編集します。
- 事実確認: 数値データや固有名詞の正確性
- ブランドの声: 自社らしい表現になっているか
- タイミング: 社会情勢やニュースとの整合性
- CTA: リンク先が適切か
2. コンテンツカレンダーとの連動
週次または月次でコンテンツカレンダーを作成し、以下の投稿カテゴリのバランスを管理します。
| カテゴリ | 割合目安 | 例 |
|---|---|---|
| 教育コンテンツ | 40% | ブログ記事紹介、Tipsシェア |
| 事例・実績 | 20% | 導入事例、成果報告 |
| エンゲージメント | 20% | 質問投稿、アンケート、トレンド話題 |
| プロモーション | 10% | ウェビナー告知、キャンペーン |
| カルチャー | 10% | チーム紹介、社内イベント |
3. A/Bテストの活用
同じテーマで異なる切り口の投稿を用意し、パフォーマンスを比較します。
- 切り口A: 数値データで始める投稿
- 切り口B: 質問形式で始める投稿
- 切り口C: 課題提示から始める投稿
Breezeの複数案生成機能を活用すれば、A/Bテスト用の投稿バリエーションを効率的に作成できます。
BtoB企業のSNS運用の注意点
プラットフォーム別の使い分け
BtoB企業のSNS運用では、プラットフォームごとの特性を理解した使い分けが重要です。
| プラットフォーム | BtoB適性 | 推奨コンテンツ |
|---|---|---|
| 最も高い | 業界インサイト、事例、専門知識 | |
| X | 高い | 速報、Tipsシェア、イベント実況 |
| 中程度 | コミュニティ運営、長文コンテンツ | |
| やや低い | ブランディング、カルチャー発信 |
BtoB企業の場合、LinkedInとXに注力するのが効率的です。Breezeのプラットフォーム最適化機能を活用して、同じテーマでもプラットフォームに合わせた投稿形式に自動変換できます。
まとめ
Breezeソーシャルエージェントを活用することで、SNS運用の工数を大幅に削減しながら、投稿の品質と一貫性を維持できます。
- 投稿自動生成: ブランドボイスに基づいたAI投稿案の作成
- コンテンツリミックス: ブログ記事から複数のSNS投稿を自動変換
- スケジュール最適化: データに基づく投稿時間の提案
- パフォーマンス分析: AIによる改善提案
- 人間のチェック: 事実確認とブランドの声の維持
まずはLinkedInアカウントを接続し、ブランドボイスを設定した上で、Breezeに最新のブログ記事からSNS投稿を生成させてみてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. Breezeソーシャルエージェントはどのプランで使えますか?
Marketing Hub Professional以上で利用できます。ソーシャルメディア管理の基本機能(投稿予約・分析)はProfessionalで利用でき、BreezeのAI生成機能もProfessional以上で利用可能です。
Q2. 日本語の投稿生成に対応していますか?
はい、日本語での投稿生成に対応しています。ブランドボイス設定で日本語のトーンや表現ルールを定義することで、自然な日本語投稿を生成できます。ただし、生成結果は必ず人間がチェックしてから投稿してください。
Q3. 投稿の承認フローは設定できますか?
はい、投稿の承認ワークフローを設定できます。Breezeが生成した投稿を「下書き」として保存し、上長やブランド管理者が確認・承認した後に投稿予約する運用が可能です。
Q4. 競合のSNS分析もできますか?
HubSpotのソーシャルツールには競合分析機能はありません。競合のSNS分析が必要な場合は、専用のソーシャルリスニングツール(Hootsuite、Sprout Social等)との併用を検討してください。
Q5. 1日何投稿くらいが適切ですか?
BtoB企業の場合、各プラットフォームで以下が目安です。LinkedIn: 週3〜5回、X: 1日1〜3回、Facebook: 週2〜3回。投稿の質を維持することが最も重要なので、量にこだわりすぎず、パフォーマンスデータに基づいて調整してください。
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著者情報
今枝 拓海 / Takumi Imaeda
株式会社StartLinkの代表取締役。
HubSpotのトップパートナーである株式会社H&Kにて、HubSpotのCRM戦略/設計/構築を軸として、 国内・外資系エンタープライズ企業へコンサルティング支援を実施。
パーソルホールティングス株式会社にて、大規模CRM/SFA戦略の策定・PERSOLグループ横断のグループAI戦略/企画/開発ディレクションの業務を遂行経験あり。
株式会社StartLinkでは、累計100社以上のHubSpotプロジェクト実績を元にHubSpot×AIを軸にした経営基盤DXのコンサルティング事業を展開。