「フォームの項目数を増やしたら、コンバージョン率が半分に落ちた」
「2回目の訪問でも同じ質問を聞いてしまい、ユーザー体験が悪い」
——Webサイトのフォーム設計は、リード獲得の成否を直接左右する重要な要素です。
HubSpotのフォームツールには、単なる入力フォームの作成にとどまらない高度な最適化機能が搭載されています。プログレッシブプロファイリング(段階的な情報収集)、依存フィールド、スマートフォーム、フォーム分析など、コンバージョン率を改善しながら質の高いリード情報を収集するための機能が揃っています。
この記事では、HubSpotフォームの基本設計から高度な最適化テクニックまで、実務で活用できるフォーム設計のベストプラクティスを解説します。
この記事でわかること
本記事はStartLinkの「HubSpot完全ガイド」関連記事です。
フォームはWebサイト上でリードを獲得する最も直接的なタッチポイントです。HubSpotの調査によると、フォームのフィールド数を4つ以下に減らすと、7つ以上のフォームと比較してコンバージョン率が約25%向上するとされています。
一方で、フィールド数を減らしすぎると、リードの質が低下し、営業が対応すべきかどうかの判断材料が不足するというトレードオフが生じます。この「量と質のバランス」を解決するのが、HubSpotのプログレッシブプロファイリングをはじめとする高度なフォーム最適化機能です。
HubSpotでは複数のフォームタイプを用途に応じて使い分けることができます。
| フォームタイプ | 特徴 | 推奨用途 | プラン |
|---|---|---|---|
| 通常フォーム | ページ内に埋め込み | 問い合わせ・資料請求 | 全プラン |
| ポップアップフォーム | 画面上に自動表示 | メルマガ登録・離脱防止 | 全プラン |
| 埋め込みフォーム | 外部サイトに埋め込み | WordPressサイト等との連携 | 全プラン |
| スタンドアロンページ | 独立した専用ページ | ウェビナー申込・イベント登録 | Starter以上 |
フォームの目的ごとに、本当に必要なフィールドを厳選します。
ユーザーが自然に入力できる順序で並べます。「氏名→会社名→メール→電話番号→質問内容」のように、個人情報→組織情報→連絡先→自由記述の順序が一般的です。
各フィールドに入力例をプレースホルダーテキストで表示します。「例:田中太郎」「例:株式会社○○」のように具体的な入力例を示すことで、ユーザーの入力負荷を軽減できます。
「送信」ではなく、「無料で資料をダウンロード」「ウェビナーに申し込む」のように、ボタンを押した後に得られるベネフィットを明示します。Unbounce社の調査では、ボタンテキストを行動ベネフィット型に変えるだけでCVRが10〜15%向上した事例が報告されています。
プログレッシブプロファイリングは、同じコンタクトがフォームに再訪問した際に、すでに回答済みの質問を非表示にし、代わりに新しい質問を表示する機能です。この機能により、1回あたりのフォーム入力負荷を軽く保ちながら、訪問を重ねるごとにリードの情報を段階的に充実させることができます。
| 訪問回数 | 表示フィールド | 目的 |
|---|---|---|
| 1回目 | 氏名・メールアドレス | 基本的な連絡先の取得 |
| 2回目 | 会社名・役職 | 企業属性の把握 |
| 3回目 | 従業員数・課題 | ICPとの合致度判定 |
| 4回目 | 導入時期・予算感 | 商談の温度感把握 |
プログレッシブプロファイリングはMarketing Hub Professional以上で利用できます。StarterやFreeプランでは利用できないため、代替策として「フォームの目的別にフィールドを変える」(問い合わせフォームとホワイトペーパーDLフォームで異なるフィールドを設定する)方法で対応します。
依存フィールドは、前の質問の回答内容に応じて次に表示する質問を変える機能です。たとえば「業種」で「製造業」を選んだ場合にのみ「工場の拠点数」の質問を表示する、といった条件分岐を設定できます。
HubSpotのフォーム分析ダッシュボードでは、フォームのパフォーマンスを詳細に把握できます。
目的によって異なりますが、一般的にはトップオブファネル(ブログ購読・ホワイトペーパーDL)では2〜3個、ミドルオブファネル(ウェビナー・デモ申込)では4〜6個、ボトムオブファネル(問い合わせ・見積もり)では5〜8個が目安です。プログレッシブプロファイリングを活用すれば、1回あたりの入力項目を少なく保ちながら、全体として十分な情報を収集できます。
はい、HubSpotのフォームはWordPressを含む外部サイトに埋め込むことができます。HubSpot公式のWordPressプラグインを使うか、フォームの埋め込みコード(HTML)を直接ページに貼り付ける方法があります。プラグインを使う方法のほうが設定が簡単で、フォーム送信後のリダイレクトやトラッキングも正確に動作します。
GDPR対象地域のリードを扱う場合は、フォームに以下の要素を追加します。(1) プライバシーポリシーへの同意チェックボックス、(2) マーケティング通信の受信に関する同意オプション、(3) データの利用目的の説明テキスト。HubSpotにはGDPR対応のための専用設定(「GDPRオプション」)があり、フォームに自動的に同意取得セクションを追加できます。
フォーム送信後は、ダウンロードリンクを含むサンクスページ、関連コンテンツへの導線ページ、またはカレンダー予約ページへリダイレクトするのが効果的です。単に「送信ありがとうございました」と表示するだけでは、せっかくの訪問者の次のアクションを促す機会を逃してしまいます。コンテンツの種類に応じた最適な遷移先を設計しましょう。
カテゴリ: HubSpot機能ガイド | HubSpot