「営業担当者が電話した内容をCRMに手動で入力するのが面倒で、記録が漏れてしまう」
「通話の録音やAI文字起こしを使って、商談の振り返りやコーチングに活かしたい」
——こうした課題を抱える営業マネージャーやセールス担当者の方は少なくありません。
HubSpotには、CRMと完全に統合された通話機能が標準搭載されています。ブラウザから直接電話をかけられる内蔵通話機能に加え、Aircall・RingCentralなどのサードパーティ電話サービスとの連携により、通話録音・AI文字起こし・CRM自動記録を一元的に管理できます。
この記事では、HubSpotの通話機能の基本から、外部電話連携の設定方法、AI文字起こしの活用法まで、営業チームの電話業務を効率化するための具体的な手順を解説します。
この記事でわかること
本記事はStartLinkの「HubSpot完全ガイド」関連記事です。
HubSpotの通話機能は、CRMに組み込まれた電話発信機能です。コンタクトレコードや取引レコードから直接電話をかけることができ、通話内容は自動的にCRMのタイムラインに記録されます。
この仕組みにより、「誰が・いつ・どのくらいの時間・どんな内容で通話したか」をチーム全体で共有できます。営業日報にわざわざ電話の内容を書き写す必要がなくなり、マネージャーも通話履歴からコーチングのポイントを見つけやすくなります。
HubSpot Callingは、VoIP(Voice over IP)技術を使ってブラウザやモバイルアプリから直接電話をかけられる機能です。特別な電話機器やソフトウェアのインストールは不要で、インターネット接続があればすぐに利用を開始できます。
主な特徴は以下のとおりです。
| 機能 | 無料プラン | Starter | Professional | Enterprise |
|---|---|---|---|---|
| 内蔵通話(発信) | 月15分 | 月500分 | 月3,000分 | 月12,000分 |
| 通話録音 | 不可 | 可能 | 可能 | 可能 |
| AI文字起こし | 不可 | 不可 | 可能 | 可能 |
| 通話コーチング(Conversation Intelligence) | 不可 | 不可 | 可能 | 可能 |
| サードパーティ電話連携 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
| カスタム通話プロパティ | 不可 | 不可 | 可能 | 可能 |
無料プランでも月15分の内蔵通話が利用できますが、本格的な営業活動にはStarter以上が推奨されます。AI文字起こしやConversation Intelligenceを活用したい場合はProfessional以上が必要です。
HubSpotの設定画面から 「通話」 を選択し、内蔵通話を有効化します。管理者がアカウント全体で通話機能をオンにした後、各ユーザーが自分のプロファイルで電話番号を登録します。
日本国内の電話番号を登録する場合は、国コード「+81」を選択し、市外局番の先頭の「0」を除いた番号を入力してください。
HubSpot Callingでは、発信元として表示される電話番号を設定できます。会社の代表番号や個人の携帯番号を登録することで、相手のスマートフォンにその番号が表示されます。番号の認証にはSMS確認コードが必要です。
コンタクトレコードを開き、画面上部の 「通話」 ボタンをクリックします。通話ウィンドウが表示され、メモの入力や録音の開始ができます。通話終了後、アクティビティの種類(「接続済み」「不在」「留守電」など)を選択し、メモを追加して保存すると、タイムラインに自動記録されます。
HubSpotの内蔵通話だけでなく、専用のクラウド電話サービスと連携することで、より高度な電話機能を活用できます。
| サービス名 | 特徴 | HubSpot連携方式 | 月額目安(1ユーザー) |
|---|---|---|---|
| Aircall | コールセンター向け・IVR対応 | ネイティブ連携 | ¥4,400〜 |
| RingCentral | UCaaS統合・ビデオ通話対応 | ネイティブ連携 | ¥2,980〜 |
| Dialpad | AI音声認識が強力 | ネイティブ連携 | ¥2,000〜 |
| BIZTEL | 日本製・国内サポート充実 | API連携 | ¥15,000〜 |
| MiiTel | 日本製・AI解析・スコアリング | API連携 | ¥5,980〜 |
Aircallは、HubSpotとのネイティブ連携が充実したクラウド電話サービスです。セットアップは次のとおりです。
連携後は、Aircallで受発信した通話がHubSpotのコンタクトタイムラインに自動記録されます。通話録音データもHubSpot上から再生でき、マネージャーがチームの通話品質を確認するのに役立ちます。
MiiTelは、日本のRevComm社が提供するAI搭載型クラウドIP電話サービスです。通話内容のAI解析、トーク比率の分析、応対スコアリングなど、日本市場に特化した機能が充実しています。HubSpotとの連携では、MiiTel側の通話履歴をHubSpotのコンタクトレコードに自動連携でき、アクティビティとして記録されます。
HubSpotの 設定 → 通話 → 録音 から、通話録音を有効にできます。録音をオンにすると、通話開始時に相手に録音の同意を求めるアナウンスを自動再生するオプションも利用できます。
日本の法律では、通話の一方当事者が録音することは基本的に適法とされています(秘密録音)。ただし、ビジネス上のベストプラクティスとして、以下の対応を推奨します。
録音データは単なる記録にとどまらず、以下のような営業力強化に活用できます。
HubSpotのConversation Intelligence機能は、Sales Hub ProfessionalおよびEnterprise で利用できるAI文字起こし・通話分析機能です。
Conversation Intelligenceの真価は、マネージャーによるコーチングの効率化にあります。たとえば、Snowflake社では営業チームの通話をAIで分析し、トップパフォーマーの話し方パターンを特定した上で、チーム全体のスキルアップに活用しています。
具体的には、以下のような使い方が効果的です。
HubSpotの通話機能(内蔵・外部連携問わず)で発生した通話は、コンタクトのタイムラインにアクティビティとして自動記録されます。記録される情報には以下が含まれます。
通話データをレポートに活用することで、チームの営業活動の可視化が可能になります。
| レポート種類 | 把握できる内容 | 活用シーン |
|---|---|---|
| 担当者別通話数 | 個人のアクティビティ量 | 行動量のモニタリング |
| 通話結果分布 | 接続率・不在率 | コール時間帯の最適化 |
| 通話時間の推移 | 商談の深さの変化 | パイプライン進捗確認 |
| キーワード出現頻度 | 市場のトレンド | 競合動向・ニーズ把握 |
通話アクティビティをトリガーにしたワークフローを作成することで、営業プロセスの自動化が可能です。
はい、HubSpot Callingは日本国内の固定電話・携帯電話への発信に対応しています。ただし、VoIPベースのため、通話品質はインターネット回線の品質に依存します。重要な商談にはAircallやMiiTelなどの専用サービスとの連携を推奨します。
HubSpotの通話録音は、プランに応じた保存期間が設定されています。Sales Hub Professionalでは録音データが最大90日間保存され、Enterpriseでは無制限に保存されます。長期保存が必要な場合は、外部ストレージへのエクスポートを検討してください。
HubSpotのConversation Intelligence機能は日本語の文字起こしに対応しています。精度は継続的に改善されており、ビジネス用語や業界特有の専門用語についても高い認識率を実現しています。ただし、方言や早口の場合は精度が低下する可能性があります。
チーム規模が5名以下で通話量が少ない場合は内蔵通話で十分です。一方、10名以上のインサイドセールスチームや、IVR(自動音声応答)・コールキュー(着信振り分け)が必要な場合は、AircallやMiiTelなどの専用サービスとの連携を推奨します。コスト面では内蔵通話が有利ですが、機能面では専用サービスが優れています。
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