ABM(アカウントベースドマーケティング)を実践するには、ターゲット企業の選定からエンゲージメント管理、効果測定まで、専用のツールが不可欠です。しかし、ABMツールは種類が多く、機能や価格帯もさまざまなため、「どのツールを選べばいいのか分からない」という声を多く耳にします。
ABMツールは大きく「データ・インテリジェンス型」「エンゲージメント型」「統合プラットフォーム型」の3つに分類できます。自社のABMの成熟度や既存のマーケティングスタック、予算に応じて最適なツールは異なります。
本記事では、日本のBtoB企業が導入を検討すべきABMツール10製品を取り上げ、機能・価格・特徴を網羅的に比較します。ツール選定の判断基準もお伝えしますので、自社に最適なツール選びの参考にしてください。
ABMツールは機能の軸で3つのカテゴリに分類できます。
| カテゴリ | 主な機能 | 代表的なツール |
|---|---|---|
| データ・インテリジェンス型 | ターゲット企業の選定、企業データ分析、インテントデータ | FORCAS、ユーソナー、Sales Marker |
| エンゲージメント型 | ターゲット企業へのパーソナライズド広告・コンテンツ配信 | Demandbase、6sense |
| 統合プラットフォーム型 | CRM/MAにABM機能を統合、データ管理から実行まで一気通貫 | HubSpot、Salesforce(+Pardot) |
多くの企業では「データ・インテリジェンス型」+「統合プラットフォーム型」の組み合わせでABMを実践しています。
| ツール名 | カテゴリ | 主な機能 | 価格帯(月額) | 日本語対応 |
|---|---|---|---|---|
| FORCAS | データ | 企業データベース、ターゲットリスト作成 | 20万円〜 | ◎ |
| ユーソナー(uSonar) | データ | 法人データベース、名寄せ、企業分析 | 15万円〜 | ◎ |
| Sales Marker | データ+インテント | インテントデータ、セールスシグナル | 30万円〜 | ◎ |
| HubSpot | 統合プラットフォーム | CRM/MA+ABM機能(標準搭載) | 0円〜(ABM機能はPro以上) | ◎ |
| Salesforce + Pardot | 統合プラットフォーム | CRM+MA+ABM機能 | 15万円〜 | ◎ |
| Demandbase | エンゲージメント | ABM広告、インテントデータ、パーソナライゼーション | 要問い合わせ | △ |
| 6sense | エンゲージメント | AIによるバイヤー行動予測、ABMオーケストレーション | 要問い合わせ | × |
| Terminus | エンゲージメント | マルチチャネルABM、ABM広告 | 要問い合わせ | × |
| RollWorks | エンゲージメント | ABM広告、ターゲットアカウント管理 | 要問い合わせ | × |
| Marketo Engage | 統合プラットフォーム | MA+ABM機能、Salesforce連携 | 15万円〜 | ◎ |
概要: 日本最大級のBtoB企業データベースを持つABMツールです。150万社以上の企業データをもとに、自社のICPに合致するターゲット企業を効率的に特定できます。
主な機能:
強み:
適した企業:
概要: 法人データの名寄せ・統合に強みを持つデータプラットフォームです。自社が持つ顧客データと外部の法人データを統合し、正確なターゲットリストを構築できます。
主な機能:
強み:
適した企業:
概要: CRM/MAプラットフォームにABM機能が標準搭載されています。追加ツール不要でABMを開始でき、広告・メール・コンテンツ・営業活動のデータが一つのプラットフォームに集約されるのが最大の強みです。
主な機能:
強み:
適した企業:
| 機能 | FORCAS | ユーソナー | HubSpot |
|---|---|---|---|
| 企業データベース | ◎(150万社) | ◎(820万拠点) | △(外部連携) |
| ICP自動算出 | ◎ | ○ | ○ |
| 名寄せ・クレンジング | ○ | ◎ | △ |
| エンゲージメント管理 | △ | △ | ◎ |
| 広告連携 | △ | △ | ◎(LinkedIn等) |
| メール・ナーチャリング | × | × | ◎ |
| 営業ツール連携 | ○ | ○ | ◎(内蔵) |
| レポーティング | ○ | ○ | ◎ |
| 価格 | 高 | 中〜高 | 中(Pro以上) |
| 成熟度 | 推奨アプローチ |
|---|---|
| 初期(これから始める) | HubSpotなどの統合プラットフォームで小さく始める |
| 成長期(リスト精度を上げたい) | FORCAS/ユーソナーでデータ基盤を強化 |
| 成熟期(フルスケールABM) | データツール+統合プラットフォームの組み合わせ |
すでにCRM/MAを導入済みの場合、そのプラットフォームとの連携性を最優先に考えます。HubSpotユーザーならHubSpotのABM機能をまず試し、データの精度を高めたい段階でFORCASやユーソナーを追加するのが効率的です。
日本市場中心ならFORCAS・ユーソナー、グローバル展開ならDemandbase・6senseが適しています。
月額15〜30万円が確保できない場合は、HubSpot Marketing Hub Professionalのみでスタートし、成果が出てから専用ツールに投資するアプローチが堅実です。
専任のABM担当者がいない場合は、運用がシンプルなツールを選びましょう。高機能なツールも使いこなせなければ投資が無駄になります。
HubSpotのABM機能でターゲットアカウント管理を開始し、LinkedIn広告連携でアカウントベースの広告配信を行います。データの精度を上げたくなった段階でFORCAS等を追加します。
FORCASでICPに基づくターゲットリストを精緻に作成し、HubSpotでエンゲージメント管理・ナーチャリング・営業連携を行います。データの質と実行力の両方を高いレベルで確保できます。
まずユーソナーで既存のCRMデータをクレンジング・名寄せし、データ基盤を整備した上でABMを展開します。CRMデータの品質に課題がある企業に特に有効です。
ABMツール選定のポイントを整理します。
ABMツールの選定やCRM/MAとの連携設計にお悩みの方は、StartLinkにご相談ください。貴社のABM成熟度と事業規模に最適なツール構成をご提案いたします。
StartLinkでは、150社以上の支援実績をもとに、HubSpotの導入設計から運用定着まで一貫してサポートしています。CRM・SFA・MAの活用にお悩みの方は、お気軽に無料相談をご利用ください。