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【テンプレート付き】インサイドセールスのトークスクリプト作成ガイド

作成者: 今枝 拓海|2026/03/03 8:57:00

「電話をかけても何を話せばいいかわからない」「メンバーごとにトークの質にばらつきがある」「アポ獲得率が安定しない」――インサイドセールスの現場でよく聞かれるこれらの課題は、トークスクリプトの整備で大きく改善できます。

トークスクリプトとは、顧客との通話における会話の「台本」です。ただし、一字一句読み上げるものではなく、会話の骨組みとなるフレームワークとして活用します。適切なスクリプトがあれば、経験の浅いメンバーでも一定水準のヒアリングとアポ獲得が可能になります。

この記事では、インサイドセールスのトークスクリプトの基本構成から、すぐに使える3パターンのテンプレート、効果的なカスタマイズのコツまで実践的に解説します。

この記事でわかること

  • トークスクリプトの基本構成と5つのパート
  • 初回アプローチ用のテンプレート
  • フォローアップ用のテンプレート
  • ヒアリング深堀り用のテンプレート
  • 場面別の切り返しトーク集
  • スクリプトのPDCAサイクルと改善方法

トークスクリプトの基本構成

5つのパートで構成する

効果的なトークスクリプトは、以下の5つのパートで構成されます。

パート 目的 所要時間目安
1. オープニング 名乗り・用件の伝達・許可取り 15〜30秒
2. フック 相手の関心を引く一言 15〜30秒
3. ヒアリング 課題・状況の確認 2〜5分
4. バリュープロポジション 提供できる価値の提示 1〜2分
5. クロージング 次のアクション(商談日程)の確定 30秒〜1分

トークスクリプト作成の3原則

原則1:顧客視点で設計する

「自社の商品を売り込む」のではなく、「顧客の課題解決に貢献する」という視点で構成します。

原則2:自然な会話になるよう設計する

一字一句の暗記ではなく、キーワードとフローだけを記載し、自然な会話が生まれる余白を残します。

原則3:分岐を設計する

顧客の反応パターンに応じた分岐(YES/NO/保留)を事前に準備します。

テンプレート1:初回アプローチ(SDR向け)

資料ダウンロード後のフォローコール

【オープニング】
お忙しいところ恐れ入ります。
○○株式会社の△△と申します。

先日、弊社の「(資料名)」をダウンロードいただき
ありがとうございました。
本日はそのお礼とご状況の確認でお電話いたしました。
2〜3分ほどお時間よろしいでしょうか。

→ OKの場合 → フックへ
→ NGの場合 → 「承知しました。改めてご都合のよいお時間帯はございますか?」

【フック】
(資料名)をご覧いただいたということは、
○○(課題テーマ)について何か情報収集をされていらっしゃるのかと思いまして。
現在、どのようなことに関心をお持ちですか?

【ヒアリング】
- 現在の○○(業務領域)はどのような体制で運営されていますか?
- 特に課題に感じていらっしゃることはありますか?
- 何かツールやサービスはご利用されていますか?
- 今後、改善や見直しのご予定はありますか?

【バリュープロポジション】
ありがとうございます。
実は、○○様と同じような課題をお持ちの企業様で、
弊社の(サービス名/ソリューション名)を導入いただき、
(具体的な成果:例「商談数が2倍に」)という事例がございます。

(相手の課題)に対して、具体的にお役に立てる方法を
資料ではお伝えしきれない部分もありますので、
30分ほどお時間をいただいて詳しくご説明できればと思います。

【クロージング】
来週でしたら○曜日と○曜日が空いておりますが、
ご都合いかがでしょうか?

→ OKの場合 → 日程確定、カレンダー招待送付
→ 「まだ検討段階ではない」の場合 →
  「承知しました。ちなみに○○について具体的に検討される
   時期の目安はございますか?
   改めてその頃にお役立ち情報をお送りいたしますね」

テンプレート2:フォローアップ(ナーチャリング用)

セミナー参加後のフォローコール

【オープニング】
お忙しいところ恐れ入ります。
○○株式会社の△△でございます。

先日は弊社セミナー「(セミナータイトル)」にご参加いただき
ありがとうございました。
セミナーの内容について少しお話しできればと思い、
お電話いたしました。

【フック】
セミナーでは「(セミナーのキートピック)」について
お話しさせていただきましたが、
何か印象に残った点やご質問はございましたか?

→ 具体的な質問がある場合 → 回答しつつヒアリングへ
→ 特にない場合 →
  「○○(トピック)について、御社ではどのような状況ですか?」

【ヒアリング】
- セミナーの内容は御社の現状と照らして、
  参考になる部分はございましたか?
- 現在、○○(セミナーテーマの領域)で
  特に優先的に取り組みたいテーマはありますか?
- すでに何か施策やツール導入は進めていらっしゃいますか?
- 社内で○○について検討されているチームや担当者はいらっしゃいますか?

【バリュープロポジション】
ありがとうございます。
セミナーでは時間の関係でお話しできなかった
(より具体的な内容/御社に特化した内容)について、
個別にご説明する機会をいただければと思います。

御社の状況に合わせた具体的な提案もご用意できますので、
30分ほどお時間をいただけませんでしょうか。

【クロージング】
今週末か来週あたりでご都合のよい日時はございますか?

→ OKの場合 → 日程確定
→ NGの場合 → メールで追加資料を送付し、次回接点を設計

テンプレート3:ヒアリング深堀り(BANTCH活用)

商談化判定のためのヒアリングコール

【オープニング】
○○様、お世話になっております。
○○株式会社の△△です。

先日お話しいただいた(課題テーマ)について、
より具体的にお役に立てるよう、
いくつか詳しくお伺いしたいのですが、
10分ほどお時間よろしいでしょうか。

【Budget(予算)】
- ○○の領域に、年間どのくらいの投資をされていますか?
- 今期、新たな投資の予算は確保されていますか?
- 予算の確保はこれからでしょうか、それとも既にあるものの
  配分をご検討中でしょうか?

【Authority(決裁権)】
- このプロジェクトの最終決裁はどなたがされますか?
- ○○様のほかに、評価に関わる方はいらっしゃいますか?
- 社内での検討プロセスはどのような流れになりますか?

【Need(課題・ニーズ)】
- 現在、最も優先度が高い課題は何でしょうか?
- その課題が解決されると、どのような状態になりますか?
- 解決できなかった場合、どのような影響がありますか?

【Timeline(導入時期)】
- いつ頃までに○○を実現したいとお考えですか?
- 具体的なスケジュール感はありますか?
- 他に並行して進めているプロジェクトはありますか?

【Competitor(競合)】
- 他社のサービスもご検討されていますか?
- 比較検討の中で重視されているポイントは何ですか?
- 過去に類似のサービスを導入された経験はありますか?

【Human Resources(人的リソース)】
- 導入後の運用は誰が担当される想定ですか?
- 社内にITツールの管理や運用に詳しい方はいらっしゃいますか?
- 導入プロジェクトに割けるメンバーは何名くらいですか?

【クロージング】
詳しくお聞かせいただきありがとうございます。
○○様のお話を踏まえて、
(御社の課題)に対する具体的な解決策をご提案させてください。
弊社の専門コンサルタントを含めた打ち合わせを設定したいのですが、
来週あたりでご都合いかがでしょうか。

場面別の切り返しトーク集

よくある断り文句と対応パターン

断り文句 切り返しの方向性 トーク例
「今忙しい」 日時の確認 「承知しました。いつ頃でしたらご都合よろしいでしょうか?5分だけお時間いただけるタイミングを教えていただけますか」
「間に合っている」 課題の深堀り 「現在ご利用のサービスにご満足されているのですね。ちなみに、もし1つだけ改善できるとしたら、どの点でしょうか?」
「資料だけ送って」 接点の確保 「承知しました。お送りする資料の内容を御社のご状況に合わせたいので、1点だけ教えてください。現在○○はどのように運用されていますか?」
「上に聞かないとわからない」 決裁者情報の取得 「もちろんです。ご上司の方にもご判断いただきやすい資料をお送りしますね。ちなみにどのような観点を重視される方でしょうか?」
「予算がない」 課題の確認 「ご予算のタイミングもありますよね。次の予算策定時期はいつ頃でしょうか?それまでに検討材料となる情報をお送りいたします」

スクリプトのPDCAサイクル

改善の4ステップ

トークスクリプトは「作って終わり」ではなく、継続的に改善することで効果が向上します。

ステップ 具体的なアクション 頻度
Plan スクリプトの作成・更新 月次
Do 実際の通話で使用・録音 日次
Check 録音の分析・アポ獲得率の確認 週次
Act 高成績者のトークを反映・低成績部分を修正 週次〜月次

改善のためのチェックポイント

  • オープニングで相手が話を聞く姿勢になっているか
  • フックが相手の関心を引けているか(接続後30秒以内の離脱率)
  • ヒアリングで十分な情報が取れているか(BANTCH充足率)
  • バリュープロポジションが相手の課題に刺さっているか
  • クロージングで具体的な日程が確定できているか
  • 全体の通話時間は適切か(初回は5〜10分が目安)

まとめ

インサイドセールスのトークスクリプトは、会話の「型」を標準化し、チーム全体のアポ獲得率を底上げするための重要なツールです。ただし、台本を読み上げるのではなく、自然な会話の中でキーポイントを押さえるためのフレームワークとして活用することが大切です。

この記事で紹介した3つのテンプレートをベースに、自社の商材・ターゲットに合わせてカスタマイズし、週次のPDCAサイクルで継続的に改善していきましょう。

トークスクリプトの設計やインサイドセールスの品質改善にお悩みでしたら、StartLinkにご相談ください。HubSpotのCRM/通話記録機能を活用したトーク分析から、スクリプトの設計・改善プロセスの構築まで支援いたします。

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