「営業主導の会社でマーケティング部門をゼロから立ち上げることになった」「そもそもマーケ活動の成果をどう測ればいいのかわからない」「限られた予算で、最初に何から手をつけるべきか迷っている」——こうした課題は、マーケティング部門を新設する企業から非常に多くいただくご相談です。
マーケティング部門の立ち上げにおけるCRM活用とは、部門新設の初期段階からCRMを基盤に据え、リード獲得→ナーチャリング→営業連携→成果測定までの一気通貫の仕組みを構築することで、少人数でも再現性のあるマーケティング組織を作る設計手法です。
この記事では、マーケティング部門をゼロから立ち上げる際に、CRM(特にHubSpot)をどう活用すれば効率的にチームを軌道に乗せられるかを実践的に解説します。
マーケティング部門がない会社では、営業が自分でリードを探してきて、自分でアプローチして、自分で商談を進めるという属人的なスタイルが多いです。ここにマーケティング部門を新設するわけですが、最初からCRMを基盤にしておかないと、あとから「マーケが獲得したリードと営業の管理が別々になっている」という分断が起きます。
| 立ち上げ時の課題 | CRMで解決できること |
|---|---|
| リード情報がExcel管理 | CRMにフォーム経由で自動集約 |
| マーケの成果が見えない | ファネルレポートで商談化率を可視化 |
| 営業との連携ルールがない | MQL/SQLの定義をCRM上で運用 |
| 施策の効果測定ができない | キャンペーン機能でROI分析 |
| ナレッジがゼロ | CRM上に全活動を記録・蓄積 |
Google Adとかの場合ですと、5コンバージョンしたというのは分かるんですけど、じゃあ実際誰だったのかというところを突合するのって結構Excelで集計しなきゃいけないので、MAを入れていただくとそういうところが一貫して見れるようになります。
目標: CRMの基本設定と最初のリード獲得の仕組みを構築
なかなか全てを一気に進めるのは難しいかなと思うので、自社で活用できそうなものとか効果が出そうなものを見極めていただいて、優先順位をつけてトライいただければなと思っています。
目標: リード獲得チャネルの拡大とナーチャリングの開始
ワークフローとカスタムレポート、この2つで基本的にはProfessionalをご検討いただくのが多いです。ここが1個ポイントになってきます。
目標: データに基づくPDCA体制の確立
マーケティング部門の立ち上げで一番重要なのが、営業チームとの「ホットリードの定義」を合意することです。これがないと、マーケが「こんなにリード獲得したのに営業がフォローしてくれない」、営業が「マーケのリードは質が低い」という対立が生まれます。
リード → MQL(ホットリード)→ SQL → 商談 → 顧客
↓
失注 → 掘り起こし
+ アプローチNG(営業・競合他社からの問い合わせ)
+ 社内(自社メンバー:ドメインベースで自動分類)
| ステージ | 定義 | トリガー |
|---|---|---|
| MQL | マーケ施策に反応した見込み度の高いリード | スコア50点以上 or 料金ページ閲覧 |
| SQL | 営業が商談可能と判断したリード | ISが架電しニーズを確認 |
この定義は、企業様のカスタマージャーニーをベースに作っていただけるといいかなと思います。最初は仮の定義で始めて、3ヶ月程度のデータが蓄積されたら見直す、というアプローチが現実的です。
定性的なものは20点まで、ウェブ行動とかを80点MAXにしようというバランスが目安です。
| スコア種別 | 項目 | 点数 |
|---|---|---|
| 属性 | 役職(決裁者) | +15 |
| 属性 | 企業規模(50名以上) | +5 |
| 行動 | 資料ダウンロード | +20 |
| 行動 | 料金ページ閲覧 | +15 |
| 行動 | 事例ページ閲覧 | +10 |
| 行動 | ウェビナー参加 | +15 |
| 行動 | メール開封 | +5 |
50点以上でMQL化、70点以上でFS/ISへトスする、というのが一つの目安です。ただし、閾値はスコア分布を見て調整してください。高スコアが大量に出る場合は閾値を上げ、少ない場合は下げます。
ワークフローで以下を自動化します。
この「失注→掘り起こし→ナーチャリング→再MQL化」のループが回り始めると、マーケティング部門の存在価値が営業にも見えるようになります。失注した案件をそのまま放置せずに、マーケが掘り起こしてくれるという仕組みは、営業からも喜ばれます。
| レポート | 指標 | 更新頻度 |
|---|---|---|
| リード獲得数 | チャネル別の新規リード数 | 週次 |
| MQL転換率 | リード→MQLの転換率 | 月次 |
| MQL→商談化率 | MQLから商談に至った割合 | 月次 |
| キャンペーンROI | 施策別のコスト対リード獲得 | 月次 |
| パイプライン貢献額 | マーケ起点の商談金額 | 月次 |
まず受注目標とか受注件数とかですね、そういったやりやすいところから捉えていただければなと思います。最初から精緻なKPIを追いすぎると手が回らなくなるので、月次で「リード数」「MQL数」「商談化数」の3つを追うところから始めるのがおすすめです。
マーケティング部門の立ち上げは、CRMを基盤に据えることで、最初から営業との連携が取れた形で進められます。
まずはフォームの設置とリード管理の仕組みから始めて、段階的にナーチャリングワークフロー、スコアリング、レポートの整備に拡張していきましょう。
CRMにデータが蓄積されるほど、施策の効果測定が正確になり、マーケティング部門の組織内での存在感も高まっていきます。スモールスタートで始めて、データドリブンなマーケティング組織を構築していただければなと思います。
「マーケティング部門の立ち上げでCRM活用を検討している」「営業との連携設計がわからない」——そんなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
CRMの基本設定(プロパティ設計、パイプライン構築)と、ウェブサイトへのフォーム設置が最優先です。ここを整えることで、リードの入口が確保でき、データの蓄積が始まります。コンテンツ制作やナーチャリングはその後でも十分です。
1名でも十分活用できます。むしろ1名だからこそ、ワークフローやシーケンスによる自動化が効きます。手動で全部やろうとすると回らないので、仕組みで解決できるところは仕組みに頼るのがポイントです。
「マーケが獲得したホットリードをCRM経由で渡す」という仕組みを作ると、営業側にもCRMを見るメリットが生まれます。営業の方にSFA入れてねと言っても使いこなせなかったりするところがあるので、必須化する項目を絞って、入力のハードルを下げることが重要です。
最初はStarterプランで始め、ワークフローやカスタムレポートが必要になったタイミングでProfessionalに上げるのが一般的です。特にMarketing Hub Professionalのワークフローとカスタムレポートが、マーケ部門の成果を可視化する上で大きなインパクトがあります。