「顧客の満足度を定量的に把握したいが、外部のアンケートツールを別途契約するのはコストがかかる」
「NPS調査を始めてみたものの、スコアをどう改善につなげればいいかわからない」
——こうした課題は、フィードバック収集の「仕組み」と「活用」の両方に原因があることが多いです。
HubSpotの顧客フィードバック機能とは、Service Hub上でNPS(ネットプロモータースコア)、CSAT(顧客満足度)、CES(顧客努力指標)、カスタムアンケートを作成・配信・分析できる統合的な顧客フィードバック管理機能です。 CRMのコンタクトデータと連動するため、アンケート結果と顧客属性を掛け合わせた深い分析が可能です。
この記事では、各アンケートタイプの違い、設定手順、スコアの分析方法、改善施策への活用まで詳しく解説します。
HubSpotでは4種類のアンケートを作成できます。
| アンケートタイプ | 質問内容 | スケール | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| NPS(顧客ロイヤルティー) | 「この企業を友人や同僚にすすめる可能性は?」 | 0〜10の11段階 | 顧客の推奨度・ロイヤルティ測定 |
| CSAT(顧客満足度) | 「今回のサポート対応に満足しましたか?」 | 1〜不満 / 7〜満足 | 個別の体験・対応の評価 |
| CES(顧客努力指標) | 「問題を解決するのにどれくらい労力がかかりましたか?」 | 1〜非常に難しい / 7〜非常に簡単 | サービスの使いやすさ評価 |
| カスタムアンケート | 自由設計の質問 | 星評価・ラジオ・テキスト | 製品フィードバック、要望収集 |
| プラン | NPS | CSAT | CES | カスタム |
|---|---|---|---|---|
| Free / Starter | × | × | × | × |
| Professional | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Enterprise | ○ | ○ | ○ | ○ |
フィードバック機能はService Hub Professional以上で利用できます。
NPS(Net Promoter Score)は、顧客が自社の製品やサービスを他者に推奨する可能性を0〜10の11段階で評価する指標です。回答者は以下の3グループに分類されます。
| グループ | スコア | 特徴 |
|---|---|---|
| 推奨者(Promoter) | 9〜10 | 積極的に推奨してくれるロイヤルカスタマー |
| 中立者(Passive) | 7〜8 | 満足しているが積極的には推奨しない |
| 批判者(Detractor) | 0〜6 | 不満を持ち、ネガティブな口コミの可能性 |
NPS = 推奨者の割合(%) − 批判者の割合(%)
例えば推奨者50%、批判者20%ならNPSは+30です。
スコアのグループごとに異なるフォローアップ質問を設定できます。
このフォローアップ質問の設計が結構ミソになってくるかなと思います。数値だけでは改善の方向性がわかりませんが、自由回答を組み合わせることで具体的なアクションにつなげられます。
CSATはチケットのクローズ後やサポート対応後に送信し、個別の体験に対する満足度を測定します。
CSATはチケット管理と連動させることで、サポート品質のモニタリングに活用できます。チケット管理のワークフローに組み込むことで、完全に自動化された満足度調査が実現します。
NPS・CSAT・CESのどれにも当てはまらない調査は、カスタムアンケートで対応します。
フィードバックデータは「フィードバックアンケート」の分析タブで確認できます。
フィードバック結果をもとに自動的にアクションを起こすワークフローを設計できます。
トリガー: NPSスコアが0-6
→ カスタマーサクセス担当者にSlack通知
→ タスク作成: 「NPS批判者フォロー」
→ 3日後: フォローメール送信
トリガー: NPSスコアが9-10
→ 1週間後: 事例インタビュー・紹介プログラムの案内メール
トリガー: CSATスコアが3以下
→ サポートマネージャーに通知
→ チケットの優先度を「高」に変更
こうした自動化を組むことで、フィードバックを「集めて終わり」にせず、具体的な改善アクションにつなげられます。
NPSアンケートは四半期に1回程度が適切です。毎月送信すると顧客に負担がかかり、回答率の低下やネガティブな印象につながります。
顧客の利用状況やフェーズに応じてセグメントを分けて配信しましょう。オンボーディング中の顧客にNPSを送っても、まだ価値を実感していない段階では正確な評価が得られません。
アンケートを送るだけでフォローアクションがないと、顧客の期待を裏切ることになります。特に批判者には72時間以内のフォローを目標にしましょう。
NPSの「良いスコア」は業界によって異なります。SaaS業界ではNPS +30〜50が一般的なベンチマークですが、重要なのは自社の改善トレンドです。前回比でスコアが上がっているかどうかに注目しましょう。
HubSpotのフィードバック機能を使えば、NPS・CSAT・CES・カスタムアンケートをCRMと連動した形で運用できます。アンケート結果が顧客レコードに自動的に蓄積されるため、「どの顧客が満足し、どの顧客が不満を感じているか」を一元的に把握できるのが最大の強みです。
まずはNPSアンケートを四半期に1回のペースで始め、ワークフローで批判者への自動フォローを設定するところから取り組んでみてください。データが蓄積されるほど、顧客の声に基づいたプロダクト改善・サービス改善のPDCAが回せるようになります。
Service Hub Professional以上で利用できます。Free・Starterプランでは顧客フィードバック機能は利用できません。
まずはNPSから始めることをおすすめします。NPSは顧客全体のロイヤルティを俯瞰的に把握でき、四半期ごとのトレンド分析に適しています。CSATはチケット管理と連動させて個別の対応品質を測定する用途に適しています。
件名に「1分で完了」など所要時間を明記する、送信者名を個人名にする、配信タイミングを体験直後にする、といった工夫が効果的です。一般的にNPSメールの回答率は15〜30%程度が目安です。
はい、フィードバックデータはレポート・ダッシュボードで分析できます。NPSスコアの推移、セグメント別のスコア比較、回答率の推移などをグラフ化して経営会議や定例ミーティングで共有できます。
Webページ配信タイプを選択し、HubSpotのトラッキングコードがインストールされたページにポップアップ形式でアンケートを表示できます。表示条件(URL、訪問回数、スクロール率など)を細かく設定できるので、適切なタイミングで顧客にアンケートを提示できます。