「HubSpotと既存のツールを連携させたいが、どの方法が最適かわからない」「API連携とマーケットプレイスのアプリ、どちらを使うべきか判断基準がほしい」——HubSpotの導入が進むにつれて、外部ツールとのデータ連携は避けて通れないテーマになります。
HubSpotは1,700以上のアプリが登録されたマーケットプレイスを持ち、さらにREST APIやWebhookによるカスタム連携にも対応しています。加えて、Data Hub(旧Operations Hub)のデータ同期機能を使えば、ノーコードで双方向のデータ連携を構築することも可能です。
本記事では、HubSpot連携の3つの方法を整理したうえで、主要SaaS連携のパターンとAPI連携の基本設計を解説します。
本記事はStartLinkの「HubSpot完全ガイド」関連記事です。
HubSpotアプリマーケットプレイスには、Salesforce、Slack、Google Workspace、Microsoft 365、Zoomなど1,700以上のアプリが登録されています。数クリックでインストールでき、コーディング不要で連携を開始できるのが最大のメリットです。
適しているケース
注意点
HubSpotのREST APIは、コンタクト・企業・取引・チケット・カスタムオブジェクトなど主要なCRMオブジェクトに対して、CRUD(作成・取得・更新・削除)操作を提供しています。Webhookを組み合わせれば、HubSpot側のイベント(コンタクト作成、取引ステージ変更など)をリアルタイムに外部システムへ通知する仕組みも構築できます。
適しているケース
注意点
Data Hubのデータ同期機能は、HubSpotと外部アプリ間のデータをノーコードで双方向同期する仕組みです。同期対象のフィールドマッピング、同期方向(一方向/双方向)、優先ルール(競合時にどちらのデータを優先するか)を画面上で設定できます。
適しているケース
HubSpotを営業基盤として使いながら、既存のCRM・SFAとデータを連携するケースは非常に多い設計パターンです。特にSalesforceとの連携は、HubSpot公式のネイティブ連携が提供されており、リード・コンタクト・取引の双方向同期が可能です。
HubSpotの取引データを会計ソフト(freee、マネーフォワード、QuickBooksなど)と連携し、受注から請求・入金管理までを一気通貫で管理する設計です。Commerce Hubの見積もり・請求機能と組み合わせることで、営業→経理の情報伝達を自動化できます。
Slack、Microsoft Teams、Chatwork、LINE公式アカウントなどのコミュニケーションツールとHubSpotを連携することで、CRMイベント(新規リード獲得、取引ステージ変更、チケット作成など)の通知を自動化できます。
HubSpotのCRMデータをBigQuery、Snowflake、Looker Studioなどに連携し、高度な分析やダッシュボード構築を行うパターンです。HubSpotの標準レポートでは対応しきれない複雑な分析要件がある場合に有効です。
Make(旧Integromat)、Yoom、Zapierなどのipaasを使えば、HubSpotと他のSaaSをノーコードで連携できます。マーケットプレイスにないアプリとの連携や、複数ステップの自動化フローを構築する際に特に有効です。
HubSpot APIの認証には、主に以下の2つの方式があります。
API連携を設計する前に、HubSpotのデータモデル(オブジェクト・プロパティ・関連付け)を正しく理解することが重要です。コンタクト・企業・取引・チケットの4つの標準オブジェクトと、それらの関連付け(Association)の構造を把握したうえで、どのデータをどの方向に同期するかを設計しましょう。
HubSpot連携の個別テーマについて、以下の記事で詳しく解説しています。
データ分析基盤との連携
コミュニケーションツール連携
業務ツール連携
連携基盤・設計
A. まずマーケットプレイスに目的のアプリがあるか確認してください。標準的な連携(Slack通知、Google Workspace連携など)であればマーケットプレイスアプリが最もコストも手間も少ない選択です。マーケットプレイスにない連携や、同期タイミング・データフォーマットを細かく制御したい場合はAPI連携を検討します。ノーコードで双方向同期を実現したい場合はData Hubのデータ同期機能が適しています。
A. 技術リソースの有無で判断します。社内にエンジニアがいない、または開発工数を最小限にしたい場合はiPaaSが適しています。一方、大量データの同期、リアルタイム性の要求、複雑なビジネスロジックの組み込みが必要な場合はAPI直接連携の方が柔軟性・パフォーマンスともに優れます。iPaaSは月額費用が発生するため、長期的なコスト比較も考慮しましょう。
A. Data Hubのデータ同期機能はStarter以上のプランで利用可能です。ただし、Starterでは同期できるアプリ数やカスタムフィールドマッピングに制限があります。複数のアプリとの双方向同期や高度なフィールドマッピングが必要な場合は、ProfessionalまたはEnterpriseプランを検討してください。
A. HubSpotには重複管理機能が標準搭載されています。連携設定時に「重複チェックキー」(メールアドレス、企業ドメインなど)を正しく設定することが予防策です。既に重複が発生している場合は、HubSpotの重複管理ツールでマージ候補を確認し、手動または一括でマージできます。Data Hubのデータ品質自動化機能を使えば、重複の自動検知・マージも可能です。
A. まずHubSpotの「設定 > 連携」画面で同期ステータスとエラーログを確認してください。API連携の場合は、レート制限(429エラー)やスコープ不足(403エラー)が主な原因です。マーケットプレイスアプリの場合は、アプリの再認証やHubSpotサポートへの問い合わせが有効です。iPaaS経由の場合は、iPaaS側の実行ログでエラー箇所を特定できます。
HubSpotと外部ツールの連携は、「とりあえずつなぐ」だけでは期待した効果が得られません。どのデータを、どの方向に、どのタイミングで同期するかの設計が、連携の成否を分けます。
株式会社StartLinkは、HubSpot認定パートナーとして、API連携・iPaaS連携・Data Hub活用のいずれのアプローチにも対応しています。既存のシステム構成を分析し、最適な連携アーキテクチャの設計から実装・運用保守まで一貫して支援いたします。
「HubSpotと社内システムをどう連携すればいいかわからない」「既存の連携がうまく機能していない」という方は、お気軽にご相談ください。