「ブログ記事やランディングページに訪問者は来ているのに、問い合わせや資料ダウンロードにつながらない」「CTAボタンを設置しているけど、クリック率が低くて改善方法がわからない」——こうした課題を抱えているマーケティング担当者の方は多いのではないでしょうか。
HubSpotのCTA(Call-To-Action)機能とは、ウェブサイトやブログ記事、メール内に設置する行動喚起ボタンやバナーを作成・管理し、クリック率やコンバージョン率を分析できる機能です。訪問者を次のアクション(フォーム送信、資料ダウンロード、デモ予約など)に誘導する重要なマーケティング要素を、コーディング不要で作成・運用できます。
この記事では、以下の内容を解説します。
HubSpotのCTA機能は、Marketing Hub、Content Hub、またはSales Hubの各プランで利用できる行動喚起の作成・管理ツールです。
HubSpotでは、CTAの形式として以下の種類を作成できます。
| CTAの種類 | 説明 | 主な用途 |
|---|---|---|
| ボタンCTA | テキストとリンクで構成されるシンプルなボタン | ブログ記事内やページのセクション末尾 |
| ポップアップCTA | ページ訪問時やスクロール時に表示されるポップアップ | 離脱防止、メルマガ登録促進 |
| スライドインCTA | 画面端からスライドして表示されるCTA | ページ閲覧中の自然な訴求 |
| 埋め込みCTA | ページ内に直接埋め込むバナー型CTA | LP内のセクション間 |
| スティッキーバナーCTA | ページ上下に固定表示されるバナー | キャンペーン告知、重要なオファー |
ここが結構ポイントになってくるのですが、HubSpotのCTAはただのボタンではなく、クリック数・表示回数・コンバージョン率をCRM上で追跡できる点が大きな特徴です。どのCTAがどのくらいクリックされ、実際にリード獲得につながったかを一気通貫で分析できます。
ボタンCTAの場合:
ポップアップCTAの場合:
HubSpotのCTAでは、表示対象を細かくコントロールできます。
| ターゲティング条件 | 設定例 |
|---|---|
| 表示ページ | 特定のURLパスで表示/非表示 |
| デバイス | PC/モバイルで異なるCTAを表示 |
| 訪問者の属性 | HubSpotリストのメンバーに限定 |
| 表示頻度 | セッションごと1回のみ表示 |
スマートCTAを使えば、訪問者のライフサイクルステージに応じて異なるCTAを表示することも可能です。例えば、初回訪問者には「資料ダウンロード」、既にリードになっている方には「デモ予約」のCTAを表示するといった出し分けができます。
HubSpotのブログエディターやページエディターを使っている場合は、エディター内でCTAモジュールをドラッグ&ドロップするだけで設置できます。
HubSpot以外のCMSで管理しているサイトに設置する場合は、埋め込みコードを使用します。
ただし、外部サイトに設置する場合はHubSpotのトラッキングコードがそのサイトに設置されている必要があります。WordPressプラグインよりもGTM(Googleタグマネージャー)でのタグ埋め込みのほうが管理しやすいかなと思います。
| 良い例 | 改善が必要な例 |
|---|---|
| 「無料デモを予約する」 | 「こちらをクリック」 |
| 「導入事例をダウンロード」 | 「詳しくはこちら」 |
| 「30日無料トライアルを開始」 | 「お問い合わせ」 |
訪問者がボタンを押した後に何が起こるかが明確にわかるテキストにすることが重要です。
CTAボタンは周囲のコンテンツから視覚的に目立つ必要があります。ページの背景色や基調色と補色関係にある色を選ぶと、自然に目が引かれるデザインになります。
ページを開いた直後に見える範囲(ファーストビュー)には、必ず1つ以上のCTAを配置しましょう。スクロールしないと見えない位置だけにCTAがあると、多くの訪問者に見てもらえません。
ブログ記事内のCTAは、記事の内容と関連性が高いオファーにしましょう。例えば、HubSpotの導入方法について解説している記事であれば、「HubSpot導入チェックリストをダウンロード」のようなCTAが自然です。
ポップアップCTAをページ表示直後に出すと、訪問者の体験を損ねる可能性があります。50%スクロール後や、30秒以上滞在した後に表示するなど、コンテンツを十分に読んだ後のタイミングで表示するのが効果的です。
HubSpotのCTA管理画面では、各CTAのパフォーマンスを以下の指標で確認できます。
| 指標 | 説明 |
|---|---|
| 表示回数(Views) | CTAが表示された回数 |
| クリック数(Clicks) | CTAがクリックされた回数 |
| クリック率(CTR) | 表示回数に対するクリック率 |
| 送信数(Submissions) | CTA経由でフォームが送信された回数(ポップアップCTAの場合) |
| コンバージョン率 | 表示回数に対するフォーム送信率 |
HubSpotのカスタムレポート機能を使えば、CTAのパフォーマンスをさらに詳細に分析できます。
Google Adなどの広告だと「5コンバージョンした」という数字は分かるのですが、「実際に誰がコンバージョンしたのか」を突合するのは結構Excelでの集計が必要になります。HubSpotのCTAであれば、クリックした人がCRM上のどのコンタクトかまで追跡できるので、施策の効果をより正確に把握できるのが強みです。
Professional以上のプランでは、スマートCTAを使って訪問者の属性に応じたCTAの出し分けが可能です。
| 訪問者の状態 | 表示するCTA | 目的 |
|---|---|---|
| 初回訪問者 | 「入門ガイドをダウンロード」 | 認知拡大・初期リード獲得 |
| リード(MQL未満) | 「導入事例を見る」 | ナーチャリング |
| MQL以上 | 「無料デモを予約する」 | 商談化促進 |
| 既存顧客 | 「活用セミナーに参加」 | クロスセル・アップセル |
ライフサイクルステージに応じたCTAの出し分けは、コンバージョン率を大きく改善できる施策です。自社のカスタマージャーニーに合わせて、各段階で最適なオファーを表示する設計にしていただくのがいいかなと思います。
HubSpotのCTA機能は、ウェブサイトの訪問者をリードに転換するための重要なマーケティングツールです。
活用のポイントを整理すると以下の通りです。
まずは主要なブログ記事やランディングページにCTAを設置し、パフォーマンスデータを蓄積するところから始めてみてください。データが集まるほど、どのオファーが効果的か、どの配置がクリック率が高いかが見えてきます。
基本的なCTAボタンは無料プランでも作成可能です。ただし、スマートCTA(訪問者属性に応じた出し分け)やA/Bテスト機能は、Marketing Hub Professionalの以上プランで利用できます。
CTA作成画面でA/Bテストオプションを選択し、テキスト、色、デザインなどを変えた2つのバージョンを作成します。HubSpotが自動的にトラフィックを分割し、一定期間後にパフォーマンスの高い方を勝者として採用できます。
設置は可能ですが、CTAが多すぎると訪問者の注意が分散し、逆にコンバージョン率が下がる場合があります。1ページにつき主要なCTAは1〜2個に絞り、ページの目的に沿ったものだけを設置するのがおすすめです。
はい、埋め込みコードを使って外部サイト(WordPress等)にも設置できます。ただし、HubSpotのトラッキングコードがそのサイトに設置されている必要があります。トラッキングコードがないと、CTAの表示回数やクリック数が正確に計測されません。
Googleはモバイルでの全画面インタースティシャル(ポップアップ)に対してペナルティを課す場合があります。ポップアップCTAを使用する際は、表示タイミングを遅らせる、閉じるボタンを明確にする、モバイルではサイズを控えめにするなどの配慮が必要です。