「HubSpotのレポートだけでは経営会議で使いたいビジュアルが作れない」
「複数のデータソース(HubSpot・GA4・広告)を統合したダッシュボードが欲しい」
——こうした課題は、HubSpotとLooker Studioの連携で解決できます。
Looker Studio(旧Googleデータポータル)は、複数のデータソースを統合してリアルタイムのダッシュボードを構築できるGoogleの無料BIツールです。HubSpotのCRMデータをLooker Studioに接続することで、経営層向けの高度な可視化が実現します。
この記事では、HubSpotとLooker Studioの連携方法から、経営ダッシュボードの設計パターン、運用上の注意点まで解説します。
HubSpotとLooker Studioの連携とは、HubSpotのCRMデータ(コンタクト・取引・チケットなど)をLooker Studioに取り込み、自由度の高いダッシュボードを構築する仕組みです。
HubSpot標準のレポート機能でも基本的な可視化は可能ですが、Looker Studioを使うことで以下のようなことが実現できます。
HubSpot単体では管理できないデータ(GA4のトラフィック、Google広告の費用、外部スプレッドシートの予算データなど)を統合して分析できます。マーケティングROIの全体像を一つのダッシュボードで把握できるようになります。
経営会議資料の作成に毎週数時間を費やしているケースは少なくありません。HubSpotのデータをExcelにエクスポートし、手作業でグラフを作成し、PowerPointに貼り付ける——この作業をLooker Studioで自動化できます。一度ダッシュボードを構築すれば、データはリアルタイムで更新されるため、集計作業が不要になります。
Looker Studioのダッシュボードはブラウザベースで、URLを共有するだけで誰でも閲覧可能です。経営層にはダッシュボードのURLだけを共有し、HubSpotのアカウントを発行する必要がありません。表示のみのシートを使う手もありますが、Looker Studioの方がビジュアルの自由度が高いです。
HubSpotとLooker Studioの接続には「コネクター」が必要です。主な選択肢は以下のとおりです。
| コネクター | 費用 | 特徴 |
|---|---|---|
| Supermetrics | 有料(月額$39〜) | 最も広く使われている。データの安定性が高い |
| HubSpot公式コネクター | 無料(一部制限あり) | 基本的なオブジェクトに対応。カスタマイズ性は限定的 |
| Porter Metrics | 有料(月額$15〜) | HubSpot特化型。テンプレートが豊富 |
| Fivetran / Hevo Data | 有料 | ETLツール経由。大規模データ向け |
まずは無料コネクターかPorter Metricsの無料トライアルで試してみて、不足を感じたらSupermetricsに移行するスモールスタートがおすすめです。
接続が完了したら、ダッシュボードのレイアウトを設計します。以下に用途別の設計パターンを紹介します。
営業会議で活用するダッシュボードです。
マーケティング施策の効果測定ダッシュボードです。
経営会議やボード報告で使うダッシュボードです。
| 用途 | HubSpot標準レポート | Looker Studio |
|---|---|---|
| 営業の日常管理 | 適している(CRMと一体で使える) | オーバースペック |
| マーケの施策管理 | 基本的な分析は可能 | 複数データソース統合が必要な場合に有効 |
| 経営会議資料 | 基本レポートで対応可能 | 見栄えと自由度が必要な場合に有効 |
| クライアント報告 | 制限あり(HubSpotの画面共有が必要) | URLベースで共有しやすい |
| 複数ツールの統合分析 | 不向き | 最適 |
まず土台はHubSpot標準レポートで作りつつ、足りない部分をLooker Studioで補完するという使い分けが現実的です。「最初からLooker Studioで全部やろう」とすると構築工数が大きくなるので、段階的に拡張していくアプローチがおすすめです。
従来はExcelで毎週3時間かけて営業レポートを作成していた。Looker StudioにHubSpotの取引データとGA4のトラフィックデータを接続し、自動更新ダッシュボードを構築。レポート作成時間がゼロになり、経営会議の議論が「数字の確認」から「戦略の議論」にシフト。
HubSpotの運用支援を行っているクライアント向けに、Looker Studioで月次レポートダッシュボードを構築。クライアントにURLを共有するだけで、リアルタイムにKPIを確認できる環境を提供。報告資料の作成工数を月8時間削減。
HubSpotとLooker Studioの連携は、コネクターの品質によってデータの精度や更新頻度が左右されます。無料コネクターは更新頻度が低かったり、取得できるプロパティが制限されたりする場合があります。業務に本格導入する場合は、有料コネクター(Supermetrics等)の利用を推奨します。
Looker Studioのデータはリアルタイム更新ではなく、コネクターのキャッシュ更新タイミングに依存します(通常数時間〜1日)。「今この瞬間の数字」が必要な場合はHubSpotの画面を直接見る方が確実です。
Looker Studioの基本操作は比較的簡単ですが、複雑なダッシュボード(計算フィールド、ブレンドデータ、フィルター連動等)を構築するにはBIツールの知識が必要です。社内にスキルがない場合は、外部パートナーの支援を検討する方がよいでしょう。
HubSpot Professional以上のプランでは、カスタムレポートビルダーが利用可能です。単純なレポートであればHubSpot標準で十分対応できるため、「Looker Studioが本当に必要か」を検討した上で導入を判断しましょう。
HubSpotとLooker Studioの連携により、CRMデータを含む複数のデータソースを統合した経営ダッシュボードをリアルタイムで可視化できます。
まずはHubSpot標準のレポート機能で基本的な可視化を行い、「複数データソースの統合が必要」「経営会議向けの高品質なビジュアルが必要」といったニーズが出てきた段階でLooker Studioを導入するのが効率的です。
ダッシュボードに投資した時間は、Excel集計からの解放とデータドリブンな意思決定で確実にリターンを生みます。
StartLinkでは、HubSpotの導入設計から運用定着まで、企業様の状況に合わせた支援を行っています。
「自社に合ったCRMの選び方がわからない」「HubSpotを導入したが活用しきれていない」——そんなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
はい、Looker Studio自体は無料です。ただし、HubSpotとの接続に使うコネクターは有料のものもあります。まずは無料コネクターで試してみて、不足を感じたら有料コネクターに移行するのがおすすめです。
Tableauの方が分析機能は高度ですが、ライセンス費用が高く学習コストも大きいです。中小企業であればLooker Studio、大企業で高度な分析が必要な場合はTableauが適しています。HubSpotとの親和性(Googleエコシステムとの統合)ではLooker Studioに軍配が上がります。
シンプルなダッシュボード(5〜6個のチャート)であれば、コネクター設定込みで2〜4時間程度で構築可能です。複雑な経営ダッシュボード(複数データソース統合、カスタム計算)の場合は1〜2日かかることもあります。
コネクターによって対応範囲が異なります。Supermetricsなどの有料コネクターでは、標準プロパティに加えてカスタムプロパティも取得可能です。無料コネクターでは制限がある場合があります。
はい、Looker Studioにはスケジュール配信機能があり、PDFやリンク形式で定期的にメール送信できます。経営会議の前日に自動配信する設定にすれば、HubSpotのダッシュボード定期配信と同じ運用が実現できます。
この記事は2025年3月時点の情報に基づいています。HubSpotの機能は定期的にアップデートされるため、最新情報はHubSpot公式サイトでご確認ください。
関連記事: