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IT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)でCRMを導入する方法|2026年版申請ガイド

作成者: |2026/02/24 2:18:58

「CRMを導入したいが、中小企業には数百万円の投資は重い」

「IT導入補助金という制度があると聞いたが、CRMも対象になるのか知りたい」

「補助金の申請手続きが複雑そうで、何から始めればいいかわからない」

——CRM導入を費用面で躊躇している中小企業の経営者・導入担当者の方は多いのではないでしょうか。

2026年、従来の「IT導入補助金」は「デジタル化・AI導入補助金」へとリブランドされ、AI活用やデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する中小企業をより強力に支援する制度へと進化しました。CRMやSFAなどの顧客管理・営業支援ツールもこの補助金の対象となっており、導入費用の最大1/2〜3/4の補助を受けられる可能性があります。

本記事では、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)を活用してCRMを導入するための申請手順、対象ツール、採択率を上げるコツまで、2026年の最新情報をもとに徹底解説します。

この記事でわかること

  • 2026年版「デジタル化・AI導入補助金」の概要と変更点
  • CRM導入で使える補助金の補助率・補助上限額
  • 対象となるCRMツールの類型と具体例
  • 申請から交付までの具体的なスケジュールと手順
  • 採択率を上げるための申請書作成のポイント
  • IT導入補助金(CRM補助金)に関するよくある疑問への回答

2026年「デジタル化・AI導入補助金」の概要

制度のリブランドと背景

2026年度、中小企業のデジタル化を支援する補助金制度は「IT導入補助金」から「デジタル化・AI導入補助金」へとリブランドされました。これは、従来のITツール導入に加えて、AI活用やDXの推進をより強く支援する方針への転換を反映しています。

ただし、制度の基本的な枠組みは従来のIT導入補助金を引き継いでおり、CRMやSFAなどの業務効率化ツールの導入支援は引き続き対象です。

基本情報

項目 内容
正式名称 デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)
管轄 経済産業省・中小企業庁
事務局 一般社団法人 サービスデザイン推進協議会(予定)
対象者 中小企業・小規模事業者等
目的 中小企業のデジタル化・AI活用・生産性向上の支援
申請方法 電子申請(gBizIDプライムが必要)

※2026年度の詳細な公募要領は公式サイトで最新情報をご確認ください。制度設計は年度ごとに変更される可能性があります。

申請枠(類型)の概要

デジタル化・AI導入補助金には複数の申請枠が設けられています。CRM導入に関連する主な枠は以下の通りです。

申請枠 概要 補助率 補助上限額(目安)
通常枠 ITツール導入による業務効率化・売上向上 1/2以内 〜450万円程度
インボイス枠 インボイス制度対応のITツール導入 2/3〜3/4以内 〜350万円程度
セキュリティ対策推進枠 サイバーセキュリティ対策のITツール導入 1/2以内 〜100万円程度
複数社連携IT導入枠 サプライチェーン全体のデジタル化 1/2〜2/3以内 上限は連携規模による

※上記は過去の枠組みに基づく参考情報です。2026年度は枠組みの変更や新設がある可能性がありますので、必ず公式の公募要領をご確認ください。

CRM導入で使える補助金の詳細

CRMが該当するITツールの類型

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)では、ITツールが業務プロセスごとに分類されています。CRM/SFAは主に以下の類型に該当します。

業務プロセス CRMとの関連 具体例
顧客対応・販売支援 直接該当 CRM、SFA、顧客管理システム
決済・債権債務・資金回収 間接的に該当 請求管理機能付きCRM
総務・人事・給与・労務 間接的に該当 人事CRM(該当するケースは限定的)
業種固有プロセス 業種による 不動産向けCRM、医療向けCRMなど

補助対象となる費用

CRM導入に関連して補助対象となる費用は以下の通りです。

費用項目 補助対象 注意点
ソフトウェア購入費(クラウド利用料) 最大2年分のクラウド利用料が対象
導入コンサルティング費 ITベンダー(IT導入支援事業者)が提供するもの
導入設定・カスタマイズ費 IT導入支援事業者が実施するもの
データ移行費 旧システムからの移行作業
トレーニング費 IT導入支援事業者が実施する研修
ハードウェア購入費 PC・タブレット等は枠による(インボイス枠等)
社内の人件費 × 自社社員の作業工数は対象外

CRM補助金の具体的な金額シミュレーション

通常枠でCRMを導入した場合のシミュレーションを示します。

想定ケース: 従業員20名の中小企業がCRMを導入

費用項目 金額
CRMクラウド利用料(2年分) 200万円
導入コンサルティング・設定費 100万円
データ移行費 30万円
トレーニング費 20万円
補助対象経費合計 350万円
補助率(通常枠: 1/2) 1/2
補助金額 175万円
自己負担額 175万円

このように、IT導入補助金(CRM補助金)を活用すれば、自己負担を大幅に軽減できます。

申請手順と2026年スケジュール

申請から交付までの全体フロー

デジタル化・AI導入補助金の申請は、以下の流れで進みます。

ステップ 内容 所要期間目安
1. gBizIDプライムの取得 電子申請に必要なアカウント登録 2〜3週間
2. SECURITY ACTIONの宣言 情報セキュリティ対策への取り組み宣言 即日〜数日
3. みらデジ経営チェックの実施 経営課題のデジタル化診断 即日〜数日
4. IT導入支援事業者の選定 CRMベンダーまたは導入パートナーとの打合せ 1〜2週間
5. ITツールの選定 登録済みITツールからCRMを選定 1〜2週間
6. 交付申請 事業計画書の作成・電子申請 1〜2週間
7. 審査・採択通知 事務局による審査 1〜2ヶ月
8. CRM導入(事業実施) 補助事業の実施 契約〜導入完了
9. 事業実績報告 導入完了後の実績報告書提出 導入後1ヶ月以内
10. 補助金交付 審査後に補助金が振り込まれる 報告後1〜2ヶ月

重要な注意点

交付決定前の契約・発注はNG

補助金の最も重要なルールは、「交付決定通知を受け取ってから」でないと契約・発注ができないという点です。採択前にCRMの契約をしてしまうと、補助金の対象外になります。

IT導入支援事業者の登録が必要

補助金を申請するには、導入するCRMツールが「IT導入支援事業者」によって事務局に登録されている必要があります。選定したCRMベンダーまたは導入パートナーがIT導入支援事業者として登録されているかを必ず事前に確認してください。

2026年の申請スケジュール(参考)

デジタル化・AI導入補助金は、年度内に複数回の公募が行われます。

時期 イベント
2026年3〜4月頃 公募要領の公開・申請受付開始(第1次)
2026年4〜5月頃 第1次締切・審査
2026年5〜6月頃 第1次採択結果発表
以降 第2次〜第4次の公募が順次実施(年度内に複数回)

※上記は過去の実績に基づく予測です。正確なスケジュールは公式サイトでご確認ください。早めのgBizIDプライム取得とIT導入支援事業者への相談をおすすめします。

採択率を上げる申請書作成の5つのポイント

IT導入補助金(CRM補助金)の採択を勝ち取るためには、事業計画書の質が決定的に重要です。

ポイント1: 経営課題を具体的な数字で示す

「顧客管理が大変」ではなく、「顧客対応の平均レスポンスタイムが3日かかっており、競合に受注を奪われるケースが月4〜5件発生している」のように定量的に課題を記述します。

記載例:

  • 現在の顧客情報はExcel管理で、営業5名の顧客データが分散。引き継ぎ時の情報損失により、年間推定500万円の機会損失が発生
  • 問い合わせ対応が担当者個人のメールに依存しており、対応漏れが月平均3件発生

ポイント2: 導入後の効果を定量的に予測する

CRM導入によって、どの業務がどれだけ改善されるかを具体的な数値で示します。

改善項目 現状 CRM導入後の目標 定量効果
顧客対応時間 月40時間 月25時間 15時間/月削減
営業報告作成 月10時間 月2時間 8時間/月削減
案件の対応漏れ 月3件 月0件 機会損失150万円/年の解消
成約率 15% 20% 売上5%増加見込み

ポイント3: 生産性向上の具体的な数値目標(労働生産性)

補助金の審査では「労働生産性の向上」が重視されます。以下の計算式で目標値を示しましょう。

労働生産性 = 付加価値額(営業利益 + 人件費 + 減価償却費) / 従業員数

「CRM導入により労働生産性を3年間で○%向上させる」という目標を設定し、その根拠を事業計画に明記します。

ポイント4: 導入体制とスケジュールを明確にする

社内の推進体制(担当者、役割分担)とIT導入支援事業者の支援体制、導入スケジュールを具体的に記載します。「誰が・いつ・何をするか」が明確であるほど、審査での評価が高まります。

ポイント5: セキュリティ対策への取り組みを示す

SECURITY ACTIONの宣言に加えて、CRM導入に伴う情報セキュリティ対策(アクセス権限の設定、データバックアップ、社員教育など)を記載することで、審査でのプラス評価につながります。

対象となるCRMツールと選定の注意点

IT導入支援事業者に登録されているCRM例

デジタル化・AI導入補助金の対象となるCRMは、IT導入支援事業者が事務局に登録したツールに限られます。主要なCRMツールの多くは対象として登録されています。

CRMツール IT導入支援事業者の例 備考
HubSpot 認定パートナー各社 パートナー経由で申請
Salesforce 認定パートナー各社 パートナー経由で申請
Zoho CRM ゾーホージャパン、認定パートナー 直接またはパートナー経由
kintone サイボウズ、認定パートナー パートナー経由での申請が多い
eセールスマネージャー ソフトブレーン ベンダー直接
Mazrica Sales マツリカ、認定パートナー ベンダー直接またはパートナー経由

※登録状況は年度・公募回ごとに異なりますので、最新情報はIT導入補助金の公式サイトでご確認ください。

CRM選定時の注意点

  • 登録済みツールから選ぶ: 事務局に登録されていないツールは補助対象外です
  • IT導入支援事業者との相性: 補助金申請は事業者と二人三脚で進めます。対応実績が豊富な事業者を選びましょう
  • 補助金ありきで選ばない: CRM助成金の対象であることを優先しすぎて、自社に合わないツールを選んでは本末転倒です。まず自社の要件に合うCRMを選定し、そのうえで補助金が使えるかを確認するのが正しい順序です

申請前に準備しておくべきこと

準備チェックリスト

# 準備項目 対応時期 所要期間
1 gBizIDプライムの取得 公募開始の1ヶ月以上前 2〜3週間
2 SECURITY ACTIONの宣言 申請前 即日
3 みらデジ経営チェックの実施 申請前 即日
4 直近の決算書・確定申告書の準備 申請前
5 導入したいCRMツールの選定 公募開始前 1〜2週間
6 IT導入支援事業者への相談・見積取得 公募開始前 1〜2週間
7 社内の経営課題・業務課題の整理 公募開始前 1週間

gBizIDプライムの取得を最優先に

gBizIDプライムは電子申請に必須のアカウントで、取得に2〜3週間かかります。公募開始後に慌てて取得手続きをしても、締切に間に合わない可能性があります。CRM補助金の活用を検討している場合は、今すぐgBizIDプライムの取得手続きを開始してください。

取得手順:

  1. gBizIDのウェブサイト(https://gbiz-id.go.jp)にアクセス
  2. 「gBizIDプライム作成」から必要情報を入力
  3. 印鑑証明書を添付して申請書を郵送
  4. 審査完了後、アカウント情報がメールで届く

まとめ

IT導入補助金(2026年からはデジタル化・AI導入補助金)は、中小企業がCRMを導入する際の費用負担を大幅に軽減できる制度です。

  • 2026年にIT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金」へリブランド。CRM/SFAは引き続き補助対象
  • 通常枠で補助率1/2、インボイス枠で2/3〜3/4の補助を受けられる可能性がある
  • クラウド利用料(最大2年分)、導入支援費、データ移行費、トレーニング費が補助対象
  • 申請にはgBizIDプライム、SECURITY ACTION宣言、IT導入支援事業者の選定が必要
  • 採択率を上げるには、経営課題を定量的に示し、導入効果を具体的な数値で計画する
  • 交付決定前の契約・発注は補助対象外になるので、スケジュール管理が重要

補助金の活用は「申請して終わり」ではなく、CRM導入後の事業実績報告やアフターフォローも含めた一連のプロセスです。IT導入支援事業者と連携しながら、計画的に進めていきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. IT導入補助金とデジタル化・AI導入補助金は別の制度ですか?

2026年に「IT導入補助金」が「デジタル化・AI導入補助金」にリブランド(名称変更)されたもので、基本的には同一の制度系統です。CRM/SFAなどの業務効率化ツールの導入支援は引き続き対象となっています。ただし、年度ごとに補助率や上限額、申請枠の詳細は変更される可能性がありますので、最新の公募要領を必ずご確認ください。

Q. 既にCRMを利用している場合、リプレイス(乗り換え)にも補助金は使えますか?

過去の実績では、新規導入だけでなく既存ツールからの乗り換えも補助対象となるケースがありました。ただし、「生産性向上につながるか」「現行ツールでは実現できない機能が必要か」といった点が審査で問われます。単なるコスト削減目的のリプレイスは採択されにくい傾向があります。

Q. 補助金の申請は自社だけでできますか?

電子申請自体は自社でも可能ですが、補助金申請はIT導入支援事業者との共同申請が原則です。CRMベンダーまたは認定導入パートナーがIT導入支援事業者として登録されていれば、そのパートナーと連携して申請を進める形になります。事業計画書の作成支援や申請のサポートを行ってくれるIT導入支援事業者を選ぶことで、採択率も向上します。

Q. 不採択だった場合、再申請はできますか?

はい、不採択の場合でも次回の公募回に再申請が可能です。年度内に複数回の公募が行われるため、チャンスは1回ではありません。不採択の場合は事業計画書の内容を見直し、経営課題と導入効果の記述をより具体的にして再申請することをおすすめします。

Q. CRMの月額利用料は何ヶ月分まで補助対象ですか?

過去の実績では、クラウドサービスの利用料は最大2年分(24ヶ月分)が補助対象となっています。ただし、この上限は年度や申請枠によって異なる可能性があります。2026年度の正確な条件は公募要領でご確認ください。

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