「少人数でマーケも営業もCSも回さなければならない」「ツールにコストをかけたいが、予算が限られている」「とにかく素早くPDCAを回して、プロダクトマーケットフィットを見つけたい」——スタートアップの方からは、こうした声をいただくことが結構多いです。
スタートアップにおけるHubSpot活用とは、限られた人員と予算の中で、CRM・MA・営業管理を一つのプラットフォームに集約し、少人数でも再現性のある営業・マーケティングの仕組みを構築する設計手法です。
この記事では、実際にStartLinkも創業当初からHubSpotのStarterプランを使っている経験も踏まえて、スタートアップがどのようにHubSpotを設計・運用すればコストを抑えつつ最大の成果を出せるのかを解説します。
スタートアップの初期段階では、スプレッドシートで顧客管理をしているケースが非常に多いです。私も創業した当初のタイミングではHubSpotのStarterプランを使っていて、かなりコストメリット高いなというふうに思っていました。
| スタートアップの課題 | HubSpotでの解決策 |
|---|---|
| 予算が限られている | 無料CRMで開始可能。Starterは月1,800円/シート |
| 少人数で全業務を回す | CRM・MA・Sales・CS機能が1プラットフォームに統合 |
| ツール切り替えコストが大きい | 成長に合わせてプランアップグレードで段階的に拡張 |
| 営業ノウハウが属人化しやすい | パイプライン設計で営業プロセスを標準化 |
| データが分散する | 顧客情報・対応履歴・マーケ活動が一元管理 |
法人のCRMでここまで安くて高機能というのはなかなかないかなと個人的に思っています。なんかこう無理にスプレッドシートで頑張ってコスト掛けで管理しようっていうよりも、逆にお手軽に事業運営できるのがHubSpotの強みです。
スタートアップは成長フェーズによって、必要な機能もチームの規模も変わります。いきなり全機能を使おうとするのではなく、段階的に拡張していくのがポイントです。
やるべきこと:
プラン: 無料CRM or Starter(月1,800円/シート)
3名利用でも月6,000円程度なので、スプレッドシートで管理する手間を考えれば十分にペイする投資です。ちなみに私の会社のサイトも、Content Hubのスターターを使っています。
やるべきこと:
プラン: Professional(ワークフロー + カスタムレポートが決め手)
結構私のクライアント様でもStarterからProfessionalに上げる時には、ワークフローとカスタムレポートが1個ポイントになります。この2つで基本的にはProfessionalをご検討いただくというのが多いです。
やるべきこと:
プラン: Enterprise
スタートアップの初期段階では、パイプラインはシンプルに保つことが重要です。
リード獲得 → 初回ミーティング → 提案 → 見積もり → 受注 / 失注
| ステージ | 受注確度 | 必須入力 |
|---|---|---|
| リード獲得 | 5% | 流入経路、課題カテゴリ |
| 初回ミーティング | 20% | ミーティング日時、議事録リンク |
| 提案 | 40% | 提案書リンク、想定金額 |
| 見積もり | 70% | 見積金額、クローズ予定日 |
| 受注 | 100% | 受注理由、契約開始日 |
よくあるSFAのあるあるで、全然使っていない項目が大量にあったりするケースがあります。スタートアップでは項目が少ない方が集中できますので、最初はミニマムで始めて、必要に応じて追加していくのが正解です。
HubSpotのシート(ライセンス)設計を工夫することで、コストを大幅に削減できます。
| シート種別 | 対象者 | 費用 |
|---|---|---|
| 表示のみ | 代表・経営陣(レポート閲覧のみ) | 無料 |
| コアシート | マーケ担当・管理部門 | 有料 |
| Sales Hub有償シート | 営業担当者 | 有料 |
代表とか副社長もレポートとかだけ見ていればいいよっていうものであれば無料でご利用いただけます。経営者が全員有償シートを持つ必要はないので、ここを見直すだけでもコスト削減になります。
マーケティングEメールの対象コンタクトは課金対象になるので、不要なコンタクトを対象外にするワークフローを組むことが大事です。
2000名でミニマムの契約をした場合、その中の実際にマーケティング対象となるコンタクトだけに絞ることで、課金を一定に抑えられます。
スタートアップ初期は創業者自身が営業することが多いですが、この段階でCRMに対応履歴を蓄積しておくことが、後からチームを拡大する際に非常に効いてきます。
1000万の案件3件持っていますって営業が言ったとしても、アポ取得の段階だよねっていう場合は、受注確度10%として300万くらいのフォーキャストになります。スタートアップでは特にこのフォーキャストの精度が資金計画に直結するので、早い段階からパイプラインの設計をしっかりやっておくことが重要です。
Service Hubのアンケート機能やチケット機能を活用して、顧客からのフィードバックをCRM上で一元管理できます。失注理由の分析も同様で、何の理由で失注したのかをカテゴリ分類しておくと、プロダクトの製品開発にフィードバックしやすくなります。
スタートアップのHubSpot活用は、「スモールスタートで始めて、成長に合わせて段階的に拡張する」のが鉄則です。
まずは無料CRMかStarterプランで基本的な顧客管理とパイプラインの構築から始めて、チームが拡大してきたらProfessionalプランでワークフローとカスタムレポートを導入する。このステップで進めていただくのがおすすめです。
CRMにデータが蓄積されるほど、営業の再現性が高まり、チーム拡大時のオンボーディングもスムーズになります。限られたリソースだからこそ、仕組みで解決できるところは仕組みに頼って、人間は本当に重要な意思決定と顧客対応に集中していただければなと思います。
「スタートアップでCRMをどう始めればいいかわからない」「今のフェーズに合ったHubSpotの使い方を知りたい」——そんなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
無料CRMではコンタクト・会社・取引の管理、フォーム作成、メール連携、基本的なレポートが利用できます。カスタムプロパティは10個まで、アクティビティの保存期間にも制限がありますが、数名のスタートアップであれば十分に活用できます。
初期段階では不要です。Enterpriseが必要になるのは、カスタムオブジェクトが必要な場合や、チーム別の権限制御が必要になった場合です。20名を超えて複数チームで運用するようになったタイミングで検討すれば十分です。
スタートアップの初期段階では、コストと立ち上がりの速さからHubSpotが有力な選択肢です。HubSpotのStarterプランからスタートして、将来的に本当にガチガチに固めていきたいというご意向がある場合は、HubSpotのStarterからSalesforceに移行することもできます。
HubSpotは直接Notionとつなげられないのですが、Yoomなどのi PaaSツールを使うことで連携が結構円滑にできます。Slackとの連携はネイティブで対応しており、取引の更新通知やリードの獲得通知をSlackチャンネルに飛ばすことが可能です。