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HubSpotチャットボットの設定ガイド|フロー設計からAI切替・有人対応まで完全解説

作成者: |2026/03/12 2:28:28

「Webサイトに来た見込み客を逃したくないが、24時間対応する人員がいない」「チャットボットを導入したいが、設定が複雑そうで手が出せない」——こうした悩みは、BtoB企業のマーケティング・サポート部門でよく聞かれます。

HubSpotのチャットボット機能は、コードを書かずにチャットフローを構築できるビジュアルエディタを備えています。条件分岐(if/then)を使った質問の振り分け、回答の自動化、有人エージェントへのシームレスな引き継ぎまで、1つの画面で設定可能です。さらにHubSpotのAIブランド「Breeze」との連携により、AIが顧客の質問に自動応答するモードも利用できます。

本記事では、チャットボットの初期設定から実践的なフロー設計、AI応答と有人対応の使い分けまでを段階的に解説します。

この記事でわかること

  • HubSpotチャットボットの概要と利用要件
  • チャットフローの作成手順とビジュアルエディタの使い方
  • if/then分岐による条件付き応答の設計方法
  • Breeze(AI)と有人エージェントの切替設定
  • チャットボット運用のベストプラクティス

HubSpotチャットボットの基本

2つのチャットタイプ

HubSpotのライブチャット機能には、2つのタイプがあります。

タイプ概要対応方式利用プラン
ライブチャット有人エージェントがリアルタイム対応手動対応全プラン(Free含む)
チャットボット事前設定したフローで自動対応自動応答+条件分岐全プラン(Free含む)

Freeプランでも基本的なチャットボット機能は利用できますが、Professional以上ではif/then分岐の高度な条件設定や、Breeze AIとの連携機能が追加されます。

チャットフローとは

チャットフローは、チャットボットが顧客と対話する際のシナリオを定義したものです。「挨拶メッセージ → 質問の提示 → 回答の分岐 → アクションの実行」という流れを、ドラッグ&ドロップのビジュアルエディタで構築します。

チャットボットの設定手順

ステップ1:チャットフローの作成

HubSpot管理画面の「自動化」→「チャットフロー」から新規作成します。「ウェブサイト」を選択すると、チャットボットかライブチャットかを選ぶ画面になります。「チャットボット」を選択し、テンプレートを選びます。

HubSpotは以下のテンプレートを用意しています。

  • コンシェルジュボット: 最初に用件を聞いて適切なチームに振り分ける
  • 見込み客の絞り込みボット: 質問を通じてリードをクオリファイし、ミーティング予約に誘導
  • ミーティングボット: カレンダー連携でそのまま商談予約を完了
  • チケットボット: サポート問い合わせをチケットとして自動作成
  • ナレッジベース+サポートボット: FAQ検索を提示してから有人対応に切り替え
  • ゼロから作成: 完全カスタムのフローを構築

ステップ2:ウェルカムメッセージの設定

チャットボットが最初に表示するメッセージを設定します。このメッセージの品質が、顧客のチャット利用率を大きく左右します。

効果的なウェルカムメッセージの例

「こんにちは!ご質問やご相談がございましたら、お気軽にお尋ねください。以下からご用件をお選びいただくか、直接ご質問を入力していただけます。」

ステップ3:質問と分岐の設計

チャットボットの核心は、if/then分岐を使った質問の振り分けです。顧客の回答に基づいて、次に表示するメッセージやアクションを変更できます。

分岐設計の基本パターン

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[用件の選択]

├── 製品について知りたい → 製品カテゴリの選択 → 資料ダウンロードリンク表示

├── 料金を知りたい → 料金ページへ誘導 → ミーティング予約提案

├── サポートが必要 → 問題の種類を質問 → チケット作成 or ナレッジベース提示

└── その他 → フリーテキスト入力 → 有人エージェントに転送

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ステップ4:アクションの設定

分岐の各終端で実行するアクションを設定します。主要なアクションは以下の通りです。

アクション内容活用シーン
メッセージ送信テキストメッセージを表示情報提供、リンク案内
質問の提示選択肢付きの質問を表示用件の振り分け
コンタクトプロパティ設定CRMプロパティに値を保存リードの属性記録
チケット作成サポートチケットを自動生成問い合わせ管理
ミーティングリンク表示カレンダー予約画面を表示商談予約
有人エージェント転送ライブチャットに切り替え複雑な問い合わせ
ワークフローへの登録自動化ワークフローを起動フォローアップメール

ステップ5:表示条件の設定

チャットボットを表示するページ、表示タイミング、対象者を設定します。

  • URLルール: 特定のページだけに表示(例:料金ページのみ)
  • 訪問者の属性: 新規訪問者、リピーター、特定リストのコンタクト
  • 表示タイミング: 即時表示、スクロール後、滞在時間経過後

ステップ6:テストとプレビュー

公開前に必ずプレビュー機能でチャットフローを通しテストします。全分岐パターンを実際に操作して、意図通りの動作を確認してから公開します。

Breeze AI応答の活用

AI応答モードの設定

HubSpotのAI機能「Breeze」を活用すると、チャットボットの応答をAIが自動生成するモードを追加できます。ナレッジベースの記事やWebサイトのコンテンツをAIが参照し、顧客の質問に対して文脈に沿った回答を生成します。

AI応答の仕組み

  1. 顧客がフリーテキストで質問を入力
  2. Breeze AIがナレッジベース・Webページを検索
  3. 最も関連性の高い情報をもとに回答を自動生成
  4. 回答に自信がない場合は有人エージェントに自動転送

AI応答と定型フローの使い分け

状況推奨アプローチ理由
よくある質問(FAQ)AI応答ナレッジベースから柔軟に回答生成
リードクオリフィケーション定型フロー決まった質問で情報を収集
商談予約定型フローカレンダー連携で確実に予約完了
技術的な問い合わせAI応答 → 有人転送AI初期対応で情報収集後、専門家へ
クレーム対応有人転送(即時)感情的な対応はAIに不向き

有人エージェントへの引き継ぎ設計

シームレスな切り替えのポイント

チャットボットから有人エージェントへの切り替えは、顧客体験を左右する重要なポイントです。以下のベストプラクティスを押さえましょう。

引き継ぎ時の情報連携: チャットボットが収集した情報(名前、メールアドレス、用件、問題の詳細)を有人エージェントに自動で引き継ぐ設定にします。顧客が同じ情報を二度入力する必要がなくなります。

営業時間外の対応: 有人エージェントが対応できない時間帯には、「現在オフラインです。メッセージを残していただければ、翌営業日にご連絡します」というメッセージとともに、チケットを自動作成する設定にします。

エスカレーションルール: 問い合わせの内容に応じて、適切なチームに自動振り分けします。たとえば「料金に関する質問」は営業チームへ、「技術的な問題」はサポートチームへ転送するルールを設定します。

チャットボット運用のベストプラクティス

1. シンプルなフローから始める

最初から複雑な分岐を作ろうとせず、3〜4ステップの基本フローから運用を開始します。運用データが蓄積されてから、よくある質問パターンに基づいて分岐を追加していく方が効果的です。

2. 定期的な会話ログの分析

HubSpotのレポート機能で、チャットボットの会話ログを定期的に分析します。「ボットが回答できなかった質問」「離脱が多いポイント」を特定し、フローの改善に活用します。

3. ナレッジベースとの連携強化

チャットボットで頻出する質問をナレッジベースの記事として追加し、AI応答の精度を向上させます。Zendeskの調査では、ナレッジベースとチャットボットを連携させた企業で、初回解決率が25%向上したと報告されています。

4. A/Bテストの実施

ウェルカムメッセージ、質問の文言、選択肢の順番などを変更したA/Bテストを実施し、チャット開始率や目標達成率を比較します。

HubSpot チャットボットとIntercomの比較

項目HubSpot チャットボットIntercom
料金Free〜(高度機能はProfessional以上)Essential $39/席/月〜
ビジュアルエディタありあり
AI応答Breeze AI(Professional以上)Fin AI Agent
CRM連携HubSpot CRMと完全統合別途連携設定が必要
ナレッジベース連携標準搭載標準搭載
マーケティング連携ワークフロー・リスト連携が標準限定的
カスタマイズ性中程度(テンプレートベース)高い(APIベース)

HubSpotは、CRMとマーケティングの統合が強み。チャットで収集した情報がそのままリードナーチャリングに活用できます。一方、Intercomはチャット機能単体の深さとプロダクトツアー機能が優位です。

よくある質問(FAQ)

Q1. チャットボットの設定にプログラミングスキルは必要ですか?

不要です。HubSpotのチャットボットはビジュアルエディタで設定できるため、非エンジニアでも構築可能です。ドラッグ&ドロップでフローを組み立て、選択肢やメッセージをテキスト入力するだけで完成します。

Q2. チャットボットとライブチャットを同じページに表示できますか?

はい。営業時間中はライブチャットを表示し、営業時間外はチャットボットに自動切り替えする設定が可能です。表示条件の設定で、曜日・時間帯による切り替えルールを定義できます。

Q3. チャットボットで収集した情報はCRMに自動で保存されますか?

はい。チャット中に収集したメールアドレス、名前、会社名などの情報は、HubSpot CRMのコンタクトプロパティに自動で保存されます。新規コンタクトの場合は自動作成、既存コンタクトの場合はプロパティ更新が行われます。

Q4. Breeze AI応答の精度はどの程度ですか?

AI応答の精度は、ナレッジベースやWebサイトに掲載されている情報の品質に依存します。十分なFAQ記事とヘルプドキュメントが整備されていれば、一般的な問い合わせの多くを自動で回答できます。回答に自信がない場合は自動的に有人転送される安全設計になっています。

Q5. 多言語対応のチャットボットは作成できますか?

はい。チャットフローをコピーして言語ごとに作成し、ブラウザの言語設定やURLルールに基づいて表示を切り替えることが可能です。AI応答も複数言語に対応しています。

HubSpotのチャットボットは、無料プランから始められ、事業の成長に合わせてAI応答や高度な分岐を追加していける柔軟なツールです。まずはシンプルなリードクオリフィケーションフローから運用を開始し、データに基づいて段階的に改善していくことをおすすめします。

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