「複数のSNSアカウントをバラバラに管理していて、投稿スケジュールの把握が大変」「SNSからの流入やエンゲージメントがCRMのリード情報と紐づかず、効果測定ができない」——こうした課題を感じているマーケティング担当者は多いかなと思います。
HubSpotのソーシャルメディア管理機能とは、Facebook・Instagram・X(旧Twitter)・LinkedIn・YouTubeなどの主要SNSアカウントをHubSpot上で一元管理し、投稿の作成・スケジュール配信・エンゲージメント分析までをCRMと連携して行える機能です。Marketing Hub Professional以上で利用でき、SNS運用とリード管理を同一プラットフォーム上で完結させることができます。
この記事では、HubSpotのSNS管理機能の全体像から具体的な設定・運用方法まで、実務に即して解説します。
HubSpotのソーシャルメディア管理機能とは、複数のSNSアカウントの投稿管理・スケジュール配信・エンゲージメント分析をHubSpotのCRM上で一元的に行えるマーケティングツールです。
従来、SNS運用では専用のSNS管理ツール(HootsuiteやBufferなど)を別途導入し、CRMとは分断された状態で運用するのが一般的でした。HubSpotのソーシャル機能を使えば、SNSでのエンゲージメントデータとCRMのコンタクト情報が紐づくため、「この投稿をきっかけにリードになったのは誰か」「SNS経由のリードの商談化率はどうか」まで追跡できます。
HubSpotで接続できるソーシャルメディアプラットフォームは以下の通りです。
| プラットフォーム | 投稿作成 | スケジュール配信 | エンゲージメント分析 |
|---|---|---|---|
| Facebook(ビジネスページ) | 対応 | 対応 | 対応 |
| Instagram(ビジネスアカウント) | 対応 | 対応 | 対応 |
| X(旧Twitter) | 対応 | 対応 | 対応 |
| LinkedIn(個人・会社ページ) | 対応 | 対応 | 対応 |
| YouTube | 対応 | 対応 | 対応 |
YouTubeとの連携は2025年に追加された比較的新しい機能です。BtoB企業であれば、LinkedInとの連携が特に効果的です。
| 機能 | Marketing Hub Professional | Marketing Hub Enterprise |
|---|---|---|
| SNSアカウント接続 | 50アカウント | 300アカウント |
| 投稿のスケジュール配信 | 対応 | 対応 |
| ソーシャルレポート | 対応 | 対応 |
| SNSキャンペーン連携 | 対応 | 対応 |
| Breeze SNS投稿エージェント | 対応 | 対応 |
ソーシャルメディア管理機能はMarketing Hub Professional以上で利用可能です。StarterプランやSales Hub単体では利用できない点にご注意ください。
接続したいプラットフォームを選択し、各SNSの認証フローに従ってアカウントを接続します。
接続が完了すると、「ソーシャル」ダッシュボードにアカウントが一覧表示されます。各アカウントのステータスが「接続済み」になっていることを確認してください。
ここが結構便利なポイントなのですが、1回の操作で複数のSNSに同時投稿できます。ただし、各SNSのフォーマットや文字数制限が異なるため、プラットフォームごとに投稿文を微調整できる機能も用意されています。
HubSpotでは、AIによるキャプション最適化機能が利用できます。
AIが生成した文章はそのまま使うのではなく、自社のブランドトーンに合わせて確認・調整してから投稿いただくのがいいかなと思います。
HubSpotのソーシャル機能の最大の強みは、SNSでのインタラクションがCRMのコンタクトレコードに紐づく点です。
例えば、LinkedInでシェアした記事に対してコメントしたユーザーがCRMに登録されている場合、そのエンゲージメントはコンタクトのタイムラインに記録されます。これにより、営業担当者は「このコンタクトが最近どのSNS投稿に反応しているか」を把握した上でアプローチできます。
HubSpotのキャンペーンツールを使えば、SNS投稿をメール・ランディングページ・広告などの他のマーケティング施策とまとめて管理し、キャンペーン単位でのROI分析が可能です。
例えば、新製品のローンチキャンペーンで「SNS投稿10件 + メール3通 + LP1件」を関連付けておくと、キャンペーン全体でのリード獲得数・商談創出数・収益への貢献を横断的にレポートできます。
| レポート | 内容 |
|---|---|
| 投稿パフォーマンス | いいね数・シェア数・コメント数・クリック数 |
| オーディエンス成長 | フォロワー数の推移 |
| プラットフォーム比較 | 各SNSのエンゲージメント率の比較 |
| コンテンツ分析 | どの種類の投稿が最もエンゲージメントを獲得しているか |
HubSpotのContent Hubでブログ記事を公開する際に、自動的にSNSに投稿する設定も可能です。
コンテンツマーケティングとSNS運用を連動させることで、記事のリーチを最大化しつつ、運用の手間を最小限に抑えられます。
正直にお伝えすると、BtoB企業におけるSNS活用は業種や商材によって向き不向きがあります。LinkedInはBtoBとの親和性が高いですが、InstagramやXはBtoCの方が効果を出しやすい傾向があります。
自社のターゲット顧客がどのSNSを利用しているかを見極めた上で、集中すべきプラットフォームを選択いただくことをお勧めします。
SNS運用では炎上リスクの管理も重要です。HubSpotでは投稿の承認フローを設定できるため、公開前に上長や法務のチェックを入れる運用が可能です。
ただし、量よりも質が重要です。エンゲージメントデータを見ながら、自社にとって最適な投稿頻度を見つけていただくのがいいかなと思います。
HubSpotのソーシャルメディア管理機能を活用すれば、複数のSNSアカウントの投稿管理・スケジュール配信・効果測定をCRM上で一元化できます。最大の価値は、SNSでのエンゲージメントとCRMのリード情報が紐づくことで、SNSマーケティングの投資対効果を正確に把握できる点です。
まずは自社のメインSNSアカウント(BtoBならLinkedIn推奨)を接続し、週に数件の投稿をスケジュール配信するところから始めてみてください。データが蓄積されるほど、どの投稿がリード獲得に貢献しているかが見えるようになり、SNS戦略の精度が上がっていきます。
ソーシャルメディア管理機能はMarketing Hub Professional以上で利用可能です。無料プランやStarterプランでは利用できません。ただし、Marketing Hub以外のHub(Sales HubやService Hub)のProfessionalプランではソーシャル機能は含まれないのでご注意ください。
LinkedInについては個人アカウントの接続が可能です。Facebook・Instagramについてはビジネスアカウントのみ接続できます。Xについてもアカウントの接続が可能です。
2026年2月時点では、HubSpotからはInstagramのフィード投稿が主な対応範囲です。ストーリーズやリールの投稿は直接Instagramアプリから行うのが一般的です。HubSpotの機能アップデートにより対応範囲が広がる可能性がありますので、最新情報をご確認ください。
HubSpotのソーシャルレポートでは、投稿ごとのエンゲージメント(いいね・シェア・コメント・クリック)やフォロワー推移を確認できます。さらに、キャンペーンツールと組み合わせることで、SNS投稿からのリード獲得数や商談創出数まで追跡できます。これがHubSpotのSNS管理機能と外部ツールとの最大の違いです。