営業の外出先で「今の商談結果をすぐにCRMに記録したい」「次のアポ前に顧客の過去のやり取りをサッと確認したい」と思ったことはないでしょうか。パソコンを開く時間がない移動中や商談の合間に、スマホひとつでCRMの情報確認やレコード更新ができれば、営業の生産性は大きく向上します。
HubSpotにはスマホアプリが用意されており、CRMデータの閲覧・編集が可能です。さらに、Breezeと呼ばれるAI搭載のチャット機能を活用すれば、自然な会話形式でCRMの操作ができるようになります。「取引を作成して」「金額を100万に更新して」とチャットに打ち込むだけで、AIがCRMのレコードを自動的に作成・更新してくれるのです。本記事では、HubSpotのスマホアプリとBreeze AIチャット機能を使った、外出先での営業効率化の具体的な方法を実際の画面操作を交えて解説します。
HubSpotには2種類のスマホアプリが提供されています。1つ目はCRMの情報を確認・編集できるHubSpot CRMアプリ、2つ目はAIチャット機能を備えたBreezeアプリです。
CRMアプリは従来型のモバイルアプリで、コンタクト・会社・取引などのレコードをスマホ画面で閲覧・編集できます。一方のBreezeアプリは、AIチャットボットとの対話を通じてCRMを操作するという、より直感的なアプローチを採用しています。今回は特にこのBreezeアプリの活用方法に焦点を当てて解説します。
HubSpotを操作したいけれど「パソコンを開くほどでもない」「ちょっとだけメモを残したい」「移動中に顧客情報を確認したい」という場面は営業活動において頻繁に発生します。Breezeアプリを使えば、こうしたちょっとした操作をスマホのチャット画面から瞬時に完了できます。
チャット画面にメッセージを打ち込むだけで、AIが意図を理解してCRMの操作を実行してくれます。フォームに入力してボタンを押すという従来のUI操作ではなく、会話のような自然なやり取りでCRMを操作できるため、ITリテラシーに関係なく誰でも直感的に使いこなせるのが大きな強みです。BreezeアシスタントはすべてのHubSpotプランで無料で利用できるため、導入のハードルも非常に低い点もポイントです。
営業担当者が変わった場合や、久しぶりにフォローする顧客に連絡する前に、過去のやり取りを確認したいケースは多いはずです。BreezeのAIチャットに「株式会社○○と過去のやり取りについて教えて」と入力するだけで、CRMに蓄積されたアクティビティ履歴をAIがまとめて表示してくれます。
AIは過去のメモ、コール記録、メールの送受信履歴などを時系列で整理し、「展示会のフォローとしてコンサルティングの活用提案をしていた」「その後お礼のメッセージを送っていた」「電話で追加のヒアリングを実施した」といった経緯をわかりやすくまとめてくれます。パソコンでCRMを開いてアクティビティタイムラインをスクロールして確認する手間と比べると、チャットで質問するだけで要約が得られるのは圧倒的に効率的です。
Breezeアプリの最も実用的な機能の一つが、チャットからのCRMレコード作成です。例えば、お客様との電話やミーティングでアポイントが取れた直後に、「今枝さんとアポが組めたので取引を作成してください」とチャットに打ち込みます。
するとAIが内容を解析し、自動的に取引レコードを作成してくれます。「アポ取得おめでとうございます」というメッセージとともに、「株式会社StartLink向け商談」という取引がパイプラインの「アポ取得」ステージに作成されます。さらに、関連付けとして会社レコード(株式会社StartLink)と担当者情報も自動的に紐づけてくれます。
注目すべきは、ステージや取引名を明示的に指定していないにもかかわらず、「アポが取れた」というコンテキストからAIが適切なステージを判断してくれる点です。従来であれば、パソコンを開き、取引の新規作成画面でフォームに入力し、関連付けを設定するという複数のステップが必要でしたが、チャットに一文打つだけでこれらが完了します。
取引を作成した後、商談の中で見込み金額が明らかになった場合も、チャットから即座に更新できます。「金額を100万ぐらいにしておいて」と入力するだけで、AIが取引の金額プロパティを更新してくれます。
ミーティング中にヒアリングした情報をリアルタイムでCRMに反映できるため、「あとでパソコンで入力しよう」と思って忘れてしまうリスクを大幅に減らせます。営業担当者がCRMの入力を後回しにしがちな最大の原因は「入力が面倒」だからですが、チャットで一言打つだけなら心理的なハードルは格段に下がります。
商談後のフォローアップタスクの作成も、Breeze AIチャットから簡単に行えます。「次回のタスクを1週間後に作成しておいて」と入力すると、AIがフォローアップタスクを自動作成します。
タスクの内容(電話する、メールを送るなど)が決まっている場合は、「1週間後にフォローコールのタスクを作成して」のように具体的に伝えれば、その内容でタスクが作成されます。AIは追加の質問(「どんなアクションを予定していますか?」)もしてくれるため、対話の流れの中で必要な情報を漏れなく登録できます。
商談直後の記憶が新鮮なうちに、移動中のスマホ操作だけでCRMのレコード更新からタスク作成まで完了できるのは、営業の生産性向上に大きく貢献します。
Breezeアプリのチャットで作成・更新したデータは、当然ながらHubSpotのCRM上に正しく反映されています。パソコンでHubSpotにログインして確認すると、取引の画面に先ほどチャットで作成した「株式会社StartLink向け商談」が表示されています。
金額は100万円、営業担当者は自分、ステージは「アポ取得」として正しく設定されていることが確認できます。会社レコードとの関連付けも自動的に行われています。チャットという手軽なインターフェースでありながら、CRM上ではしっかりとしたデータ構造でレコードが管理されているため、レポートやダッシュボードにもそのまま反映されます。
HubSpotのスマホアプリ、特にBreeze AIチャット機能を活用すれば、外出先でも移動中でも、スマホひとつでCRMの情報確認・レコード作成・プロパティ更新・タスク登録が完結します。営業担当者にとって「CRMへの入力」は最大の課題の一つですが、チャットに一言打つだけで操作が完了するBreezeなら、入力のハードルが劇的に下がります。
まずはBreezeアプリをスマホにインストールし、顧客との商談直後に「取引を作成して」「メモを残して」とチャットに打ち込むことから始めてみてください。CRMの入力が「面倒な事務作業」から「自然な営業活動の一部」に変わることで、データの鮮度と精度が向上し、チーム全体の営業力強化につながります。