「ウェブサイトからのリード獲得を増やしたいけれど、フォームの作り方がよくわからない」
「WordPressにHubSpotのフォームを埋め込みたいが、手順が不安」
——こうした悩みを持つマーケティング担当者や経営者の方は少なくありません。
HubSpotのフォーム機能は、ノーコードで問い合わせフォームや資料請求フォームを作成でき、送信データがCRMに自動で反映される強力なリード獲得ツールです。無料プランから利用でき、Professional以上では依存フィールド(条件分岐)やワークフロー連携といった高度な機能も活用できます。
この記事では、HubSpotフォームの基本的な作成手順から、外部サイトへの埋め込み、ポップアップCTAの設定、依存フィールドの活用方法まで、実務で使えるレベルで解説します。
この記事でわかること
HubSpotのフォーム機能とは、ウェブサイト上でコンバージョン(問い合わせ・資料請求・セミナー申込など)を取得するための仕組みで、送信されたデータはHubSpot CRMのコンタクトレコードとして自動的に作成・更新されます。
HubSpotではフォームエディターを使い、ドラッグ&ドロップで直感的にフォームを設計できます。HTMLやCSSの知識がなくても、必要なフィールドの追加・並び替え・必須設定がすぐにできるため、マーケティング担当者が自分でフォームを作成・管理できるのが大きなメリットです。
通常、Google広告などで「5コンバージョンした」という数値はわかっても、「じゃあ実際に誰だったのか?」という突合作業はExcelで別途集計しなければならないケースが多いかなと思います。HubSpotのフォームを使えば、リード情報がCRMに直接入るため、広告からの流入→コンバージョン→商談化→受注まで一貫して追跡できるようになります。
| 機能 | 無料プラン | Starter | Professional | Enterprise |
|---|---|---|---|---|
| フォーム作成 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
| HubSpotロゴの非表示 | 不可 | 可能 | 可能 | 可能 |
| 依存フィールド(条件分岐) | 不可 | 不可 | 可能 | 可能 |
| ワークフロー連携 | 不可 | 不可 | 可能 | 可能 |
| フォーム送信後の自動メール | 基本的な通知のみ | 基本的な通知のみ | ステップメール可 | ステップメール可 |
| CRMへのデータ自動反映 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
無料プランでもフォーム作成とCRM連携は利用できますが、HubSpotのロゴが表示されます。ブランドを統一したい場合はStarter以上をご検討ください。依存フィールドやワークフローによる自動化を活用したい場合はProfessional以上が必要です。
ここからは、実際にHubSpotでフォームを作成する具体的な手順をご紹介します。
HubSpotのアカウントにログインし、左メニューの 「マーケティング」→「フォーム」 を選択します。フォーム一覧画面が表示されるので、右上の 「フォームを作成」 をクリックします。
フォームタイプの選択画面が表示されるので、「埋め込みフォーム」 を選択してください。テンプレートを使うか、「空白のテンプレート」からゼロで始めるかを選べます。
フォームエディターでは、左側のパネルからフィールドをドラッグ&ドロップで追加できます。
デフォルトでは「名」「姓」「Eメール」が配置されています。日本語環境では 姓→名の順序に並び替える のがポイントです。
よく使うフィールドの例:
フィールドをクリックすると、ラベル名の変更や必須設定が可能です。例えば「姓」というラベルを「氏名」に変更したり、「必須フィールド」にチェックを入れる ことで、お客様はコンバージョンの際にその項目を必ず入力する形にできます。
カスタムプロパティをフォームに追加することもできるので、自社独自の項目(例:業種、従業員規模、導入時期など)が必要な場合は、先にプロパティを作成してからフォームに入れ込むという流れになります。
フォームが送信された後のアクションとして、以下の3つから選択できます。
自社のウェブサイトにサンクスページが決まっていれば、そこのURLを設定いただくのが一般的です。
フォームエディター上部の 歯車マーク を押すと、以下の重要な設定項目にアクセスできます。
特にBtoBのリード獲得フォームでは、フリーメールのブロック設定が結構ミソになってきます。HubSpotではフリードメインが自動的にリスト化されているので、チェックを入れるだけでGmailなどを弾くことができます。競合企業のドメインも個別に追加してブロック可能です。
設定が完了したら、フォーム上部でフォーム名を設定し(例:「問い合わせフォーム_2026」)、右上の 「確認と更新」 をクリックして公開します。
HubSpotフォームは、WordPressをはじめとする外部サイトに簡単に埋め込むことができます。
取得した埋め込みコード(JavaScriptスニペット)を、外部サイトのHTMLに貼り付ければフォームが表示されます。
WordPressの場合、以下の2つの方法があります。
方法1: HTMLブロックに直接貼り付け
ページや投稿の編集画面で「カスタムHTML」ブロックを追加し、コピーした埋め込みコードを貼り付けます。
方法2: HubSpot公式プラグインを使用
HubSpotのWordPressプラグインをインストールすると、ブロックエディターから直接HubSpotフォームを挿入できます。
外部サイトへの埋め込み以外にも、HubSpotのフォーム自体をURL化してスタンドアロンページとして共有することも可能です。メールやSNSで直接フォームのリンクを送りたい場合に便利です。
外部サイトにHubSpotフォームを埋め込む場合、コンバージョンのアナリティクスを正確に追跡するには、そのサイトに HubSpotトラッキングコード がインストールされている必要があります。GTM(Googleタグマネージャー)経由でのタグ埋め込みがおすすめです。
以前HubSpotには「ポップアップフォーム」という専用機能がありましたが、現在はCTAツールに統合されています。CTAツールを使うことで、ポップアップボックス・スティッキーバナー・スライドインなど、さまざまな形式でフォームを表示できます。
| CTA形式 | 表示位置 | おすすめの用途 |
|---|---|---|
| ポップアップボックス | 画面中央にオーバーレイ表示 | 資料ダウンロード、セミナー案内 |
| スティッキーバナー | ページ上部または下部に固定表示 | キャンペーン告知、期間限定オファー |
| スライドイン | 画面端からスライドして表示 | メルマガ登録、無料相談案内 |
ポップアップの表示タイミングは、ユーザー体験に大きく影響します。お客様がサイトに来た初期からポップアップが上がるとちょっと煩わしい部分があるので、以下のようなトリガー設定がおすすめです。
また、特定のページにだけ表示する/表示しないという設定もできます。例えば、問い合わせフォームのページではCTAポップアップを非表示にする、といった形です。
依存フィールドとは、ユーザーが前のフィールドで選択した内容に応じて、次に表示するフィールドを動的に切り替える機能です。Marketing Hub ProfessionalまたはEnterprise で利用できます。
設定後は 「スタイルとプレビュー」タブ でプレビュー確認できます。「依存フィールドを開く」を選択すると、点線で囲まれた依存フィールドの表示を確認できます。
Salesforceでは「連動選択リスト(Dependent Picklist)」として同様の機能がありますが、HubSpotの依存フィールドはフォーム上での表示制御に特化しています。CRM内のプロパティレベルでの連動制御が必要な場合は、条件付きオプション(Professional以上)を活用することで近い動作を実現できます。
フォームを作っただけでは、リード獲得の仕組みとしては半分です。フォーム送信をトリガーにしたワークフローを組むことで、リード対応の「仕組み化」ができます。手動で毎回対応するのではなく、システムで解決するアプローチが結構ミソになってきます。
フォームが送信されたタイミングで、営業担当者やチームにSlack通知やメール通知を自動で送ることができます。
設定例:
これにより、リードが入ったタイミングですぐに営業チームが動ける体制を作れます。
フォーム送信後に自動でサンクスメールやフォローアップメールを配信するステップメールも構築できます。
ナーチャリングシナリオの例:
ここで1個ポイントなのが、メールを送った後にすぐ開封か未開封か判断すると、即座に開封する人はほぼいないので、開封判定の前に遅延(2〜3日)を入れる のが結構重要です。
フォーム送信をきっかけにコンタクトのライフサイクルステージを自動変更できます。例えば、問い合わせフォーム送信でMQLに自動昇格させ、その後スコアリングや営業対応の結果に応じてSQLや商談に進めていくという流れです。
ここで重要なのは、ライフサイクルステージの定義を事前に社内で決めておくことです。企業様によって最適な設計は異なりますので、自社のカスタマージャーニーに合わせてステージを定義いただくのがいいかなと思います。
フォーム送信時にマーケティングコンタクトに自動設定するワークフローと、メール未開封90日以上で自動的にマーケティング対象外にするワークフローを両方組んでおくと、課金対象のコンタクト数を最適に管理できます。
よくあるSFAのあるあるで、全然使っていない項目が大量にあるケースがありますが、フォームでも同じことが言えます。項目が少ない方がコンバージョン率は上がりますので、本当に必要な情報だけに絞ることをおすすめします。
まずは「姓」「名」「Eメール」「会社名」の4項目からスタートし、段階的にプログレッシブプロファイリング(2回目以降の訪問で追加情報を取得する機能)で情報を充実させていく方法が効果的です。
問い合わせフォームと資料ダウンロードフォームでは、リードの温度感が異なります。フォームごとにライフサイクルステージの自動設定を変えることで、適切なフォローアップができます。
フォームをマーケティングキャンペーンに関連付けておくと、どのキャンペーン経由でリードが獲得できたかを一元的に集計できます。展示会のリード獲得キャンペーンなのか、広告経由なのか、こういった施策ごとの効果測定がしやすくなります。
HubSpotのフォーム機能は、単なる入力フォームではなく、リード獲得からナーチャリング、営業への引き渡しまでを一気通貫でつなげる仕組みの起点です。
まずは基本的なフォームを1つ作成して外部サイトに埋め込むところから始め、段階的にワークフロー連携やCTAポップアップの設定に広げていくのがおすすめです。スモールスタートで始めて、CRMにデータが蓄積されるほど、スコアリングやナーチャリングの精度が上がり、より効果的なリード獲得戦略を立てられるようになります。
なお、依存フィールドやワークフローによる自動化はMarketing Hub Professional以上で利用可能ですので、自社の運用規模に合わせてプランをご検討ください。ワークフローとカスタムレポート、この2つがProfessionalを検討いただく主なポイントになってくるかなと思います。
はい、HubSpotの無料プランでもフォームの作成とCRMへのデータ自動反映は利用できます。ただし、無料プランではフォームにHubSpotのロゴが表示されます。ロゴを非表示にしたい場合はStarter以上のプランが必要です。
2つの方法があります。1つ目は、フォームの埋め込みコードをWordPressのカスタムHTMLブロックに貼り付ける方法です。2つ目は、HubSpot公式のWordPressプラグインを使って、ブロックエディターから直接フォームを挿入する方法です。いずれの場合も、トラッキングコードの設置が正確な計測のために必要です。
依存フィールドはMarketing Hub ProfessionalまたはEnterpriseプランで利用可能です。Starterや無料プランでは使用できません。
現在、ポップアップフォームは CTAツール に統合されています。「マーケティング」→「CTA」から作成でき、ポップアップボックス・スティッキーバナー・スライドインの3種類から選択できます。離脱意図やスクロール率など、表示トリガーも細かく設定可能です。
はい、ワークフロー機能を使うことで、フォーム送信をトリガーに社内メール通知やSlack通知を自動で送ることができます。ワークフロー機能はMarketing Hub Professional以上で利用可能です。Starterプランでも基本的なフォーム送信通知は設定できます。